東野圭吾: 11文字の殺人



ついに東野圭吾在庫一掃セール (?) も最後。

この作品は氏のかなり初期の作品。ハラハラ感は少ないが、正統派の本格推理ものという感じで、読み応えはある。この頃の作品でも読みやすさは相変わらずで、一気に読み切ることが出来た。

とても面白かったが、東野圭吾ばかり読み過ぎてちょっと食傷気味、、、。この間に小説でない本 (実用書とか) も結構購入して積ん読になってるので、年明けはこちらを読み進めていきたい。

東野圭吾: おれは非情勤



さて、またまた東野圭吾。

この本は小学校を舞台にした短編集。主人公である「おれ」は非常勤講師で、産休や病気療養で長期休暇を取る先生の代用としてはたらいしている。基本的に子供が好きなわけではなく、教育に対しても熱心ではないので、短期間で学校を転々とするというスタイルが性に合っているという人物像。そんな「おれ」が学校で起こる様々な事件を解決していく、というストーリー。

実はこの一連の作品は学研の学年別雑誌に連載されていたものらしい。こういう雑誌に東野圭吾が作品を載せるというのも意外ではあるが、それゆえ東野圭吾らしいどろどろしたところはあまり描かれていない。ただ、短編ということもあって作品のかなり早い段階で謎が提示され、非常に速いテンポでストーリーが展開していくのは読んでいて小気味がいい。

小学生がミステリーの面白さを感じて読書に関心を持ってもらうには非常にいい作品になっていると思う。

余談だが、後付の解説に、PTA から「殺人や浮気を小学生向け雑誌で扱うとは何事か」と難癖をつけられたというエピソードが書かれているが、こうした枝葉末節の肉付けにこだわる過剰な反応は自分も全くナンセンスだと思う。

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