恩田陸: ユージニア



恩田陸のサスペンスもの。

地方都市で起こった凄惨な一家毒殺事件。その真相や犯人の考えていたことを突き詰めようとする人々の話。

ある章は第三者が当事者にインタビューするスタイル、またある章はごく普通の推理小説のように刑事の視点で事件を追うスタイル、そして別の章ではメモ書きや資料の寄せ集めのようなスタイルと、章ごとに描写のスタイルが違うというのがなかなか斬新でよい。

犯人といわれる人間が必ずしも犯人ではなく、それでいて裏で糸を引いていたと思われる人間が必ずしも黒幕ではないという点が興味深い。事件というのは決して一つの視点からだけでは説明が出来ず、常に多面性があり、普遍的な真実というのはどこにも存在しないんだというメッセージを含んだ作品であるように思えた。章ごとに変わるスタイルも、こうした混沌を表現する道具としてうまく機能していたと思う。

あんまりすっきりとした終わり方ではない (満貴子の気持ちが結局理解できなかった) けれど、緋沙子を追いつめようとする勢力が表情豊かに表現されているので、全体的にはなかなか楽しめたかな。

# しかし恩田さんの本はこういうすっきりしない終わり方が多いなぁ。

リズム天国ゴールド



いやー、これは面白い。

最近かなりはまってます。。。

CM で見て「これは絶対面白い!」と思って買ったけど、期待を裏切らない面白さ。

基本的にはタイミングに合わせて画面をタッチしていく感じのゲームなんだけど、そのタイミングがバックの音楽と絶妙に合っていて、ノリがとてもよい。

DS のウェブで監修したつんく♂の話とかが載ってるけど、自分の中でちょっとつんく♂のポイントが上がったかも。

# いま50ゲーム中35ゲーム制覇中。


群ようこ: かもめ食堂



群ようこの小説は今まで読んだことがなかったが、この作品は映画化されたこともあって気になっていた。それがこの度文庫化されたので手にしてみた。

とにかく登場人物がみんな味があってよい。主人公のサチエの生き方もすごいと思うが、ミドリとかマサコとか、ヘルシンキまでやってきてしまうってのもすごいよなぁと思う。そうした「世間ずれ」した感覚が不快かというとそうではなく、むしろほほえましくすら思えてくるのは、やっぱりサチエの一生懸命さと群さんのソフトな語り口が影響しているんだろう。

思った以上に面白かった。3人+トンミ+近所のおばちゃん達の今後もとても気になるところ。

ちなみに、本を読み終わった後に改めて映画版のキャスティングを調べてみたんだけど、サチエは小林聡美だったんだね。これは小説のイメージともぴったりで、まさに適役。ミドリの片桐はいりとか、マサコのもたいまさこもイメージにあっていてよい。ま、この映画のために書き下ろしたようなので、もしかしたら既にキャストがあって小説を書いたのかも知れないけどね、、、。

神奈川マスターズ

@横浜国際プール

100Fr 1'05"92

いやー、浮いた。。。こんなに浮いたのも珍しい。

前半は抑え気味に入ったはずが50のターンの前で既に余力なし。ラスト25は全く動けず、またしても5秒オーバーという失態を演じてしまった、、、。

しかし朝早いとはいえ、こんなに体が動かないのはショックだなぁ。しかも一杯一杯になってからは腕にばかり頼っていたようで、腕がパンパンに。もうちょい足をうまく使えればまた結果は違ったかも知れないな。

まぁ、ここのところ体調も万全ではなかったし、ポジティブに考えればこれだけバテてもジャパンと変わらないタイムだったということは、あの頃よりはマシになっているんだと考えたい。

次回は10月の習志野。今度は久しぶりの200IMなのだが、こちらもちゃんと泳げるように練習しないと。

内閣総理大臣

今週の前半は遅い夏休みを取って海外へ行ってたのだけど、帰ってきてみてびっくり。福田首相が辞意を表明していたなんて。確かに現地のテレビでも「麻生さんが総裁選に名乗りを上げた」なんてニュースは流れていたけど、てっきり衆院選後の話なんだと思っていた。まさか安倍さんに続いて福田さんまでぶち切れて辞めるなんて思っても見なかっただけにかなりショックを受けている。

で、帰ってきて HDR に撮りだめしてた番組を見ていたところ、ちょうど毎週録画している「英語でしゃべらナイト」が福田首相辞任に伴うニュース特番に置き換わっていたようで、福田さんの辞任会見の様子をうかがい知ることが出来た。

率直な感想としては、やはりあちこちで報道されている論調と同じく、「なんて無責任な!」という憤りを覚えた。そもそも一国の宰相たるもの、困難な局面を打破するために全身全霊を尽くす覚悟がないといけないにも関わらず、「野党が審議に応じない」「支持率が下がっている」などと国益のためを思って首相の椅子に座ったとは思えないような発言を連発。言葉は悪いけど「ただ首相になってみたかった」程度の意識しかなかったんじゃないかとすら思えてくる。挙げ句、報道陣から突っ込まれて「私は自分のことを客観的に捉えることが出来るんです。あなた方とは違うんです。」などと逆ギレする始末。そもそも自分の能力を客観的に捉えられているのなら、ご自身に首相としての能力がないことは分かっていたはずではないか。こんな人が首相となって1年も無為無策でいたと思うと、ほんとにやり場のない怒りがこみ上げてくる。と同時に、首相の責務をこんなにも軽んじていた人を持ち上げた自由民主党には改めて呆れてものも言えない。国民としては、強いリーダーシップを持って日本を立て直してくれるような人材を期待しているのだが、安倍さん、福田さんと2代続けて投げ出すような人を選ぶ体質と、選挙後のことしか考えずにとりあえず乱立している総裁選レースを見ると、それも期待できないと思ってしまう。

向上心を持つのは大切なことだが、トップに立つことを目標としているようでは本末転倒。トップに立ってどうしたいのか、それを成し遂げるためにはどれぐらいの覚悟があるのか、次期総裁にはそうしたことをきちんと語れる人になって欲しいと思う。

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