ITIL マネージャ



先日 ITIL マネージャという資格に合格し、今日認定証が届いた。

正式名称は Manager's Certificate in IT Service Management という。これは、IT の運用管理について様々な事例をもとにしてイギリスで10年ほど前に確立された手法である ITIL を活用して、IT を用いたサービスを効果的かつ効率的に運用していくための手法や、それを導入するために必要な知識を有していることを証明する資格。IT の運用改善においては ITIL を活用する事例も非常に多くなってきていて、ITIL のエントリ・クラスの資格である ITIL ファウンデーションについては日本でも年間2万人もの人が取得しているようだが、まだまだ ITIL マネージャの数は少ない (300人もいないらしい)。そんな中、難関として知られるこの試験に何とか合格することが出来て本当にうれしい。

話に聞いていたとおり、やはり試験勉強はかなり過酷だった。いわゆる ITIL の青本・赤本というものを何度も読み、キーとなる部分は暗記する必要があるし、3時間の筆記式試験を2回も受けなければならない。試験ではサンプル事例に ITIL の理論をあてはめて回答しなければならないので応用力や文章力も問われるし、そもそもある程度時間をかけて考えないと答えられないような問題設定になっているので、3時間も試験時間があっても本当に全く足りない。最後のほうは半ば腱鞘炎のような状況になりつつも、ペンを止めている暇がないので、考えもまとまらないうちから見切り発車で書いていかないと書ききることが出来ない。ここにもちらっとは書いていたけど、2月から3月にかけては週末はほとんど毎日図書館に通って勉強をする日々が続いていたし、平日も仕事が終わってから勉強したり、電車の中では必ず暗記用のメモをめくって詰め込むような生活をしていたのだが、試験になるとやはりそれでも「もうちょっと勉強しておけば」と思うこともたびたびあった。従って、受かったとはいえ全く余裕ではなく、本当に紙一重で何とか受かったという感じ。

この手の資格は、ただ持っているだけではあまり効力がなくて、資格に併せてコンサルティングの実務経験なども積んでいかないと、机上の空論で終わってしまうのもまた事実。せっかく今は運用管理について提案をするような立場に従事しているので、勉強した内容をぜひ仕事に活かしていきたい。

いやー、ほんとによかった。

鳥羽博道: ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記



ドトールコーヒーの創業者である鳥羽博道氏が、氏の半生と、ドトールコーヒーという企業の沿革に触れながら、氏がどういう考え方を持ってビジネスに取り組んできたかということを記した本。

自分では「誰にでもできることしかしていない」と謙遜しているけど、氏の歩んだ道のりというのは凡人には真似できないだろう。高校を中退し、まさに裸一貫で始めた社会人生活。そして高い志の元に若くして創業したものの、幾度も危機を迎えつつも徐々に成功していく過程というのは、やはり氏のハングリー精神とかあきらめずに続けていく力がなした業といえよう。

氏が一貫して主張しているのは、仕事には本当に情熱を持って取り組まなければ成功はあり得ないということ。強い信念を持っていればこそ、困難な状況に陥っても頑張れる訳で、そうした自分が生涯をかけて打ち込んでいけるような理念がないとだめなんだろう。

理念と実際は別ということもあるだろうし、氏がこの本に書かれていることを完璧に実行していたわけでもないだろうとは思うが、それでも考え方は非常に参考になる。

個人的にもドトールは好きなお店の1つなのだが、それがこうやって出来たのか、ということを知るだけでも大変面白かった。


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