
ドトールコーヒーの創業者である鳥羽博道氏が、氏の半生と、ドトールコーヒーという企業の沿革に触れながら、氏がどういう考え方を持ってビジネスに取り組んできたかということを記した本。
自分では「誰にでもできることしかしていない」と謙遜しているけど、氏の歩んだ道のりというのは凡人には真似できないだろう。高校を中退し、まさに裸一貫で始めた社会人生活。そして高い志の元に若くして創業したものの、幾度も危機を迎えつつも徐々に成功していく過程というのは、やはり氏のハングリー精神とかあきらめずに続けていく力がなした業といえよう。
氏が一貫して主張しているのは、仕事には本当に情熱を持って取り組まなければ成功はあり得ないということ。強い信念を持っていればこそ、困難な状況に陥っても頑張れる訳で、そうした自分が生涯をかけて打ち込んでいけるような理念がないとだめなんだろう。
理念と実際は別ということもあるだろうし、氏がこの本に書かれていることを完璧に実行していたわけでもないだろうとは思うが、それでも考え方は非常に参考になる。
個人的にもドトールは好きなお店の1つなのだが、それがこうやって出来たのか、ということを知るだけでも大変面白かった。