オリンピックも5日目に入り、競泳競技はそろそろ折り返し地点にさしかかってきた。前評判は決してよくなかったけど、みんなそれなりに頑張っているようでとてもうれしい。昨日も書いたけど、北島の金メダルには日本国民全体が沸いたと思うし、こうして水泳界が盛り上がってくれれば、水泳をたしなむものの1人としても非常にうれしく思う。
で、今日取り上げるのは自由形の奥村。
日本 (特に男子) は自由形ではこれまで世界では全くいいところがなかった。やはり手足の長さで一かき・一蹴りで進む距離が違ってくるとなると、日本人はどうも体系的に自由形には向いていないらしく、世界で戦えるようになるのはいつだろうとずっと思っていた。
が、今日の 200Fr、奥村が男子自由形では初めて決勝に残るという快挙。
100 では正直世界からは2秒近く離されている訳で、依然として世界との差が大きいのは事実だが、それでも日本人でも何とかなるんだということをちょっとでも見せてくれたのはうれしい限り。
そしてそれ以上に驚いたのが 400Fr のパク・テファン。正直アジアから自由形の金メダリストが現れるとは思っても見なかった。200 ではさすがに怪物フェルプスの独壇場にはなってしまったが、それでもしっかり2位には入ったわけだし、これを励みにして日本人ももっともっと頑張って欲しいな、と思う。
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しかし改めて、競泳もほんとに進化のスピードが速いなぁと思う。今日の女子 100Ba なんかでも、シドニーの頃は1分着れば優勝間違しと言われていた (中村真衣がめちゃめちゃ強かった時代) のに、いまや中村礼子が1分切っても6位。優勝タイムは58秒台に突入だもんなー。北島の 100Br だって、1分切ったのはつい最近な気がするが、いまや58秒台。この進化はいつまで続くんだろうか、、、。
そして 200Fly では何と松田丈志が準決勝2位通過。さすがに決勝ではみんな上げてくるだろうとは思うけど、いいレースを期待したい。
瀬尾まいこ: 優しい音楽

瀬尾まいこ短編集。文庫本としては4冊目。
これまでの作品では、ほのぼのとした語り口で悲しく辛い物語を綴っていくというスタイルが多かった気がするが、この作品ではとげとげしいところがあまりなく、全体としてほんわかと雰囲気でまとまっている。
最近の作品になるにつけてちょっと現実から乖離しすぎているような気はしないでもないが、物語の展開は悪くないし、なにより瀬尾まいこ独特の語り口は相変わらず素晴らしい。
瀬尾ファンは読んでおくべきかも。
- 2008.08.12 Tuesday
- 本
- 22:24
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- by taishi
伊坂幸太郎: ラッシュライフ

久々の伊坂幸太郎。
初期の名作であり、これでブレイクしたと言っても過言ではない。
伊坂作品は、複数の物語が交互に描かれながら最終的に1つにつながっていくというパターンが多いけど、この作品では実に5つもの物語が互いに関連し合いながら進んでいく。しかも5つの物語の1つ1つのシーンすべてが別の話のどこかのシーンとつながっていて、どこか1つでも欠けてしまえば話が成立しなくなると言う極めて複雑で緻密な仕掛けが埋め込まれている。話が進んで徐々に関連が見えてくるときに得られる快感は、この作品ならではだろう。
特に金で何でも解決できると思っている画商の結末とか、自分を過信しているカウンセラーの行く末とか、またこれとは逆にすべてを見通してしまう高橋の存在とかを考えると、この作品で作者が言いたかったことというのは、背伸びしないで自分の出来ることを出来る範囲でやればいいじゃん、ということなのかも知れない。
非常に面白かった。
- 2008.08.12 Tuesday
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- by taishi
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