
たまにはちょっと毛色の違う本も読んでみようかな、と思って本屋で手にしてみた本。
微妙に壊れ加減の家族。主人公の中学生の長女を中心に、その両親、兄が徐々に正しい姿を取り戻していく中で、主人公の身にとても悲しい事件が起こるというお話。
はっきりいって最初の方はかなりかったるい。でも、過去に家族を襲った悲劇が語られてからは、かったるさが逆に痛々しく感じてしまう。
かなり重いテーマなのだけど、キャラクターが個性的で、一挙手一投足についついつられて笑ってしまうようなところがあるので、その分すっと読み進めることが出来る。最後には悲しみから一歩踏み出すようなところで終わるのもよかった。
系統的にはよしもとばななに似てるかも。
あまり期待していなかったし、最初の30ページくらいはどうなることかと思ったが、意外とあたりだった。