
以前読んだ「砂漠」が結構面白かったので、同じ伊坂幸太郎の書いたこの本を読んでみることにした。
こちらも負けじとなかなか面白かった。極めて普通の生活を送る人間たちが恒常的に銀行強盗を企てるというのはなかなかいい設定だと思う。しかもそれだけではなく、各キャラクターにいろんな特徴 (嘘を必ず見破れるとか、話術に半端無く長けているとか、体内時計で正確に秒数を測れるとか) をもっているというのもいいアクセントになっているし、だからこそ強盗が成立するんだという展開も素晴らしい。
あまり示唆に富んだ話ではないが、entertainment としては秀逸。そして、軽いタッチで淡々と進みながらも気づくと引き込まれている書き方は「砂漠」と同じで大変読みやすかった。しかもドラマチックなところもあったりするので、個人的には砂漠よりも満足度は高かった。
10点満点で8点くらいかな。
続編もあるのでそのうち読んでみたい。