「インザプール」「空中ブランコ」でおなじみの奥田さんの最新作。基本的に短編集で1話完結という形にはなっているが、実はそれぞれの話が微妙に絡みあっている。
常軌を逸した登場人物が多数でてくるのはインザプールなんかと同じ。1つ目の途中までは、概要がつかめないことと下ネタの嵐ということから、一瞬「インザプールの下ネタ強化版?」という錯覚に陥りがちだが、もっとブラックだしストーリー性も高い。
インザプールの路線をいい意味で受け継ぎながら、章立てという意味で角田光代の「空中庭園」、ブラックさという意味で石田衣良の「LAST」なんかの要素を組み入れた感じといえばいいのかな。
でてくる人物も、人生を捨てちゃう人や、ちょっとした光からもうちょっと頑張ろうと思い始めるような人まで多種多様で、どん底にいても気持ちの持ちようで好転するか暗転するかが分かれるのだ、ということを訴えかけられているような気持ちになった。
下ネタ (といってもそんなに過激な表現があるわけではないが) に抵抗感がなければ読んでみる価値はあるかと。
10点満点だと7点くらい。
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