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夏野剛: グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業



NTTドコモでiモードの立ち上げに携わって一躍有名となった夏野さんが、Webビジネスの成功要因・失敗要因について書いた本。

タイトルはかなりあおり気味だけど、中身はきわめて真っ当。「よく分からないけどネットを使うと儲かりそうだからなんかやってみたら」的な感覚でネットビジネスを始めた企業は多いものの、そうした企業のほとんどが今では淘汰されているが、そうした企業の最大の敗因は、ビジネスとしてのビジョンがないことだというのは確かにそうかも。まずリアル社会のビジネスモデルとしてうまくいくかという視点が欠けていると、単にネット上で新しい技術を使ってみたと言うだけでは顧客を魅了することは出来ない。まず企業として基幹となるビジネスがあり、その上でネットを使うことでいままで出来なかったことが実現でき、その結果売り上げの増加が貢献できるといったロジックで物事を考えなければならないというのは当たり前で、今更説くまでもない。にもかかわらず、相変わらずバズワードに惑わされて、身の丈以上のことをやろうとするから失敗するんだ、ということらしい。

また氏は日本にはネットのポテンシャルがあるにもかかわらず、リーダーがいけてないから爆発していかないんだという主張もされている。今の日本企業のトップはだいたい50代で、ネットに関する知識もなければ、ネットビジネスで必要な多様性を受け入れる考え方もない。こうした旧態依然としたリーダーは退陣すべきで、もと若い世代が日本を引っ張っていかなければならないという主張には氏の強い思いを感じる。

クラウドを単なるバズワードであるとばっさり切っているあたりはちょっと微妙な気もするが、全体を通して夏野氏の経験から得られた提言は説得力があるように思う。(少なくともネットビジネスのユーザ側の視点から見れば。)

コメント
へぇ〜、読んでみよー。
  • minom
  • 2009/08/15 10:44 AM
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