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芦原一郎: ビジネスマンのための法務力



だいぶ前に買っておきながら積ん読になっていた本。

タイトルそのまま、ビジネスマンとして身につけておくべき法務的なセンスについて書かれた本。ビジネスにおいては、何気なく取引をしていても常に契約不履行とか法令違反といった法務的な問題に突き当たるリスクがあるわけで、それを正しく認識し、万一の事態に備えておくために必要なスキルを身につけるためにはどうしたらいいか、というような内容が書かれている。

筆者の考える法務力とは、
- リスクがあることに気づく「センサー能力」
- リスクに気づいた後に何らかの対応をとる「コントロール能力」
の2種類があり、それぞれについて例題を出しながらどういう考え方をすればいいかというレクチャーをしてくれている。

「センサー能力」「コントロール能力」という考え方は非常に明快でわかりやすい。法的リスクに備えるには、何も六法全書を暗記していればいいと言うわけではなく、やはりまずビジネスをきっちりと理解し、リスクをいかに最小限に抑えるかという観点で対策を打つことが必要なわけで、その意味で企業の法務部門に任せきりではなくてビジネスを行う担当者レベルで対策を取ることが非常に有効であるという点は納得できる。

いろんなリスクを取り上げたかったからだと思うが、例題にちょっと無理がある点が多々あったのが残念。読んでいて途中でサンプルケースに興味を持てなくなってしまった分、自分の中での理解もあまり深まらなかったように思う。

ただ、今までたとえば会社の法務部門とやりとりしたことがないような人は、今後のために入門の意味で読んでおいて損はないだろう。

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