
絲山秋子の短編集。以前読んだ「袋小路の男」がなかなか面白かったので読んでみた。
今回も、恋愛がうまくできない男女が主人公。どうしようもないダメ男の世話を何故か焼いてしまう女性、夫を亡くしたのに以上にサッパリとこれまでの生活を切り捨てて新しい生活を始めようとする女性、家庭生活がうまくいかずふとしたきっかけから遠距離恋愛を始めた男性、そして異常な性癖を持つ男に蹂躙されながらもそれを受け入れてしまう女性。読んでいるとどれもとても胸が締め付けられるような作品だったが、どの作品も、逃げたり突き放したりしたいのにそれが出来ないどうしようもない気持ちが克明に描写されている。
ただ、正直かなりきつかった。。。特に最後の「愛なんていらねー」は何度となく読むのをやめようと思ったほど。精神的に余裕がないときには読まない方がよろしいかと思います。。。