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安部公房「砂の女」

2週間前くらいに受けたトレーニングの影響で、安部公房の本が読みたくなっていたので、代表作ともいうべき本作を読んでみることにした。

不思議な本だ。まともに考えたらこんなシチュエーションで人間が生きていけるはずもないのだが、それでも読んでいくうちに本当に砂の中に住んでいるような気分になって来る。そんな風景描写もさることながら、人間の心の暗いところを浮き彫りにしてしまう心理描写も本当に巧いと思う。何より行間を読もうと一生懸命にならなくても何とはなしに読めてしまうような表現を常に使っているというのが才能なんだろうな。
しかしラストはちょっと物足りなかったかも。最後の10ページで心理状態が急激に変わりすぎているような。。。

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