
島田洋七が幼少の頃を過ごした佐賀で、一緒に暮らしていた祖母の武勇伝 (?) についてつづった本。ドラマもやったし、かなり有名な本ではあるが、いまさら読んでみた。
佐賀での2人の生活は貧乏極まる感じではあるが、こうして明るく暮らしている姿を見ると、幸せとお金の有無とはあまり関係ないんだなぁ、というのがよく分かる。
極端な資本主義や自己中心的な現在の世の中と、この本で描かれている世界を比較するにつけ、日本人は発展と引き替えに何かとても重要なものを失ってしまったのではないか、と強く思う。
そして島田洋七の文章もこれがなかなか味があってよい。最近よくあるお笑いの人が書いた小説の走りのような存在ではあるが、所詮表現方法が違うと言うだけで、entertain の本質を分かっている人はどんな方法でも人を引きつけるネタを提供できる、ということなのだろか。
続編も何冊か出てるので、そのうち読んでみたい。