
アメリカに来ていますが、一応日本の本も読んでます。
で、今回は、政治家の書いた本シリーズ第3弾ということで、自民党総裁にして、次期内閣総理大臣になることが99.999%確実な安倍晋三さんの書いた国作りの本を読んでみた。
安倍さんの強みは外交政策にあり、北朝鮮の拉致問題に対する多大な貢献は記憶に新しいところ。個人的にも、安全保障についての考え方は前から賛同できる部分も多かったが、この本を読んでさらに彼の考え方に対する理解が深まった感じ。ただし、イラクへの自衛隊派遣については、無理矢理こじつけて正当化している節がないこともないので、その点はちょっと残念。
それと、この本では他国と比較した日本、そして他国とどうつきあっていくのかという点については多くページが割かれているが、経済政策の話が全く出てこないのがちょっと残念。ご自身の弱い点であるのだろうとは思うが、一国の宰相になろうとしているのだから、もうちょっと経済について書いてくれてもよかったのにな、と思う。
日本のあるべき姿についても、おおむね賛同できるが、どちらかというと、以前読んだ藤原正彦氏の「国家の品格」のほうがよりぐっとくる感じだったかな。
日本の舵取りという重責を担うことになる安倍さんではあるが、日本を再建するために、ほんとにがんばってほしいなあと思います。