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筒井康隆「時をかける少女」



最近また映画化されることもあり、本屋で原作が平積みになっていたので、手にとって読んでみた。

基本的には中高生向けのライトノベルという範疇に入る作品という印象だが、ストーリーは芯がしっかりしててブレがないので、すんなり読み進めることができる。かなりあっさりとした書き方にはなっているが、逆にdetailまで書かれていないことが幸いしている感じもするし、自分が映像化するとしてもいくらでも世界を広げられる余地があるので、これまで何度も映像化されてる理由がよくわかる。

40年も前に書かれた本ではあるが、少しも色褪せないところが筒井康隆のすごいとこなんだろうなと思う。

映画だけでなく、小説も読むとより楽しめるのでは。

ちなみにこの本は短編集という位置づけになるのだと思うが、やはり表題作が一番面白かったかな。「果てしなき多元宇宙」もSFとしては秀逸な作品だが、真ん中の「悪夢の真相」はちょっと中途半端感が否めなかった。

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