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横山秀夫「半落ち」



アルツハイマー病が進んでしまった妻に「殺してくれ」と頼まれて嘱託殺人を行った警察官のお話。

なかなか面白かったが、若干しりすぼみ感が。最初の志木とか佐瀬の話はテンポも速いし緊張感が伝わって来るが、藤林とか古賀はそもそも人間としてちっちゃいという設定になっていることもあり、勢いが止まってしまった感がある。それでもこういう作り (章ごとに場面が変わるものの理念がバトンのように受け継がれていく) って斬新だし、人間の生と死について深く考えさせられる作品だった。

10点満点で7.5点くらいかな。
余談だが、この作品を読んで「組織って大変なんだなぁ」と人ごとのように思ってしまった。特に裁判官のくだりは本当に情けない感じ。まあ、ただ組織内での足の引っ張り合いっていうのは、閉鎖的な環境ではおそらくどこに行ってもあるんだろうなぁ、と。

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