
16世紀にイタリア人のマキャベリが書いた「君主論」という本を現代風にアレンジしつつ、具体的に小学校のクラスに適用するという試みを用いて解説した本。
君主論は、君主としてのし上がっていくものとしての心得をマキャベリなりにまとめた本であり、愚民を束ねつつもいかに臣下の心をつかみ、有用な部下を活用していくかという点がまとめられている。マキャベリについてはなんとなく聞いたことがあるという程度 (どちらかというとマキャベリアンという種牡馬の方が印象が強いか。。) だったけど、こういう本を書いた人だと言うことは知らなかった。
そして何より、君主論を小学校のクラスにおける覇権争いに適用するという手法がとてもおもしろい。はっきり言ってここで示された事例はギャグというかネタの域を出ないものではあるし、ある意味で非現実的な設定ではあるものの、よくよく考えてみるとどんなコミュニティにも力関係というものは必ず存在し、そこでは君主論で描かれた手法が意識するしないに関わらず適用されているのではないかという気がする。その意味で、世知辛い世の中を渡っていくためにこの本で書かれている考え方というのは知っておいて損はないだろう。
かなり笑えて、それなりにお役立ち度も高いし、とても面白かった。
# 個人的にはまあやちゃんの非道さがかなりいい味出していると思う。。。