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池上彰: そうだったのか! 現代史パート2



元NHK記者で「週刊こどもニュース」のお父さん役でも有名な池上彰さんが、現代の重大ニュースについて、その背景も含めて解説した本。

扱っている事件は多岐にわたっている。どれもニュースでは耳にしたことがあるが、その背景までは理解して聞いていなかったように思う。この本を読んでみて、改めて自分は何も知らなかったんだなぁと思ったし、非常に興味深く読むことが出来た。何より、複雑に絡み合う問題を非常にシンプルかつわかりやすく解説しており、前提知識があまりなくても大枠が理解できるというのがよい。

特に強く思うのは、世界には悲惨な戦争や民族紛争によりまともな生活を送れない人というのがこれほどまでにたくさんいるのか、ということ。イスラエル、アフガン、イラク、チェチェン、ミャンマー、東ティモールと、いずれも似て非なる事情で人間が人間らしい暮らしを送ることが出来ない状況に措かれている。よく「日本人は平和ぼけしている」と言うけど、確かに我々はこうした国の人たちのことを考えて生活してるわけではないし、普段我々が困ったなぁと思うようなことは、これらの国々の抱える問題からするといかに小さい問題か、ということを考えてしまう。

それと、この本で取り上げられている困難な状況にある国のほとんどで言論の自由が抑制されているという点にも着目しなければならないだろう。日本では言論の自由、報道の自由がきちんと保証されているので、普段の生活では何とも思わないけれど、逆に世界ではいかにこれが貴重なものであるかということはこの本を読むと本当によく分かる。日本ではこうした国で起こっていることをある程度知ることが出来るわけで、それが抑止力となって我々の今の生活が保障されていると言うことにもっと感謝する必要があるだろう。

世界で起こっていることをきちんと理解し、自分の国の発展に役立てるという意味でも、もっと日本人は世界で起こっている問題について理解を深めてもいいのではなかろうか、と思う。

ぜひパート1も読みたいところ。

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