
「馬券」と「会計」という、今の自分にとって興味のあるキーワードが並んでいることに加え、「さおだけ屋…」でおなじみの会計士・山田真哉が帯と後付を書いていることもあって、ちょっと読んでみようかと思って手にした本。
が、、、。はっきりいってかなり期待はずれ。この本には会計のことは一切出てこない。筆者がいかにして馬券で生計を立てているかという点をとうとうと説明しているだけ。で、肝心の馬券の買い方についても、要は「レースをよく分析しろ」「データはちゃんと集めろ」「パドックはよく見ろ」という当たり前のことばかり。最後まで読むと、要は自身のやっている馬券予想サイトの宣伝でしかないということがよく分かる。
ある程度予想していた展開ではあったけど、ここまでひどいとは、、、。正直かなりがっかり。申し訳ないけど全く得るべきものがなかった。
会計のことを全く書かないのに「会計学」だなんて、看板に偽りあるにも程がある。
後書きで山田真哉が「この人には会計のセンスがあって、それがこの本のそこかしこに散りばめられている」的なことを書いてるけど、そんなことは全くない。まあ、山田氏自体も「さおだけ屋…」の続編と続々編を出した当たりからかなりうさんくささが漂っていたが、この本に名前を残したことで、自分の中での評価は決定的になったような気がする。
----
余談だけど、自分は予想屋ほどうさんくさい仕事はないと思っている。そもそも自分の予想に自信があるのであれば、誰にも言わずに買った方がいいに決まっている。他の人に教えてたくさんの人が同じ馬券を購入すれば、それだけオッズが下がって自分のもうけが減るというのは自明の理。結局は自分の予想通りに馬券を買うだけでは儲からないから、それを補うために予想を売っているのであって、そんな予想に頼って馬券を買ったところで儲かるはずがない。丸の内氏も偉そうに伝道師的なことを言っているが、結局結果論で話をしているに過ぎない可能性もあるので、こういう本を読むときは特に注意が必要。