一見吉野家っぽくない外観に違和感を感じるのもさることながら、最も違和感を感じるのが、「十割そば」の幟。

吉野家で「そば」って、、、。
といいつつも、先日入ってみました。
吉野家といえば、コの字型に突き出た部分の外側に客が座り、内側から店員がオーダーを取ったり配膳したりする形式が一般的なのだが、このそば吉野家はちょっと違う。
入ってまずびっくりするのが、コの字型の部分が全くないこと。店の奥側 1/3 には4名程度のテーブル席がいくつかあり、残りはカウンター席となっている。そして、店員が客席を回ってハンディ (注文を取る無線端末) で注文を取る。
なんか、安いファミレスに入ったのかと錯覚する。
とりあえず、牛丼とそばのセットを食べてみたが、正直、そばはいまいち。牛丼は普通の吉野家と何ら変わらず美味しかったので、余計にそばの中途半端さが際だつ。
ま、オープンしたてだし作る側も慣れてないのかも知れないが、もうちょっと何とかしないと、結局みんな牛丼しか頼まなくなるような気がする。
ちなみにメニューはこんな感じ。

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推測するに、これは狂牛病騒動の時に吉野家が経験した危機的状況を打破するための一つの試みなんだろうね。当時、アメリカ産牛肉が入って来なくなり売るものがなくなって苦しい思いをした吉野家と、以前から牛丼以外の商品開発を積極的に行ってきた松屋の好調な業績の対比は何かと話題になった。
結局、最終的には、牛丼復活も相まって強い吉野家が戻ってきた感はあるが、こうした試みを積極的に展開するというのは、よっぽど当時辛かったのだろう。
そば屋が牛丼を出すのなら、逆に牛丼屋がそばを出してもいいだろうという発想はとてもよく分かるが、回転数重視の営業形態でアルバイト店員がクオリティの高い麺類を作るのはやっぱり難しいんじゃないかなぁ、とこの店の出すそばを食べながら考えてしまった自分でした。。。