とりあえずネットで調べてみたところ、新聞記事だけでもこれくらい発見
- 野菜の価格“暴落”、需給調整で値を戻す (2005/6/24 読売新聞)
- キャベツ、レタス 止まらぬ産地廃棄 (2005/8/24 読売新聞)
- 豊作・売れ行き不振…キャベツ2万トン廃棄へ (2005/8/23 読売新聞)
- ホクレン、キャベツ104トン廃棄 価格低迷、3産地で開始 (2005/8/20 北海道新聞)
- 収穫前の34トン、畑で廃耕 (2005/8/24 十勝毎日新聞)
- 百石・下田両農協/価格低迷でキャベツ廃棄へ (2005/8/27 デーリー東北新聞)
- 値崩れキャベツ無残 異例の産地廃棄 (2005/8/26 岩手日報)
- キャベツを大量廃棄/価格低迷で、産地は複雑 (2005/8/27 四国新聞)
- 道産キャベツ、2度目廃棄へ 全国は1万2290トンに (2005/8/28 北海道新聞)
- 「実りの秋」涙 価格低迷、キャベツ2度目の廃棄 鹿追 (2005/8/30 北海道新聞)
残念なのは、未だ不況の波のまっただ中にいるといわれている北海道での記事が目立つことで、一生懸命働いてやっとのことで育て上げたキャベツを捨てざるを得ない農家の方々の気持ちを思うとやりきれなさが残る。
もともと農作物の出来高は気候に左右されることが多く、どうしてもばらつきが出てしまい、価格に変動がでてくるのは仕方ないとは思うが、商品の単価が段ボール箱よりも安くなってしまうというのは異常な傾向だろう。
こういうニュースを見ると、本来日本の食卓を支えているべき農家の方々が、いかにつらい立場に置かれているかよく分かる。今回のキャベツ問題がこれに直接該当しているか分からないけど、
関税自由化に伴う低価格な輸入農作物の増加
→それに伴う国産農産物の低価格化
→農家の家計への打撃
→農家の減少
→輸入農産物への依存拡大
という負のスパイラルが日本の農業を危機に陥れていることは紛れもない事実だと思っている。もちろん、農産物が低価格で入手できるようになれば家計も助かるし、貿易の観点からも効果は期待できるって言うのは分かるけど、しかし日本の食料自給率が他の先進諸国と比べて軒並み低いという現状をみると、食糧危機を迎えた場合の自衛策がなくなることにもつながる。これは国家としての死活問題だろうと私は考えている。
「食糧危機なんて起こりえるの?」と思うかもしれないが、昨今の情勢を見ている限り、たとえば中国・台湾で軍事的な動きがあったとすると中国からのコメ (やその他の農産物) の輸入には期待できなくなる可能性だってある。
なんか話が発散してきたけど、国家として (これは政府という意味でなく国民全体として) もっと農業に対する扱いをよくして上げた方がいいのでは、という結論。(だからといって余分な援助をしろ、と行っているわけではないが。)