石田衣良の初めての長編小説にして最高傑作との呼び声も高い、この作品を読んでみました。
やっぱり彼は天才だ。
自分も常日頃から、興味本位だけで動く報道メディア (今日の夕刊紙の1面も軒並みそうだった) に対してかなり不信感を持っているんだけど、それをこういった形で表現できるってのがすごいよなぁ。
ネタとしては「酒鬼薔薇」事件を焼き直したようなストーリー。しかし被害者でなく加害者の家族に焦点をあてていながら、決して加害者を擁護することないまま、壊れていく加害者の家族の悲惨さを描写している前半部分はまさに圧巻。後半は石田さん的な少年スタイルでの進行になるので若干温度差にとまどう部分はあるけど、結末もやりきれなさを感じつつ一種のすっきり感も同時に得られる展開になっている。
この他にも本題とは若干ずれるけど受験一辺倒な学校教育とか、その他いろいろな社会問題にも光をあてていたりしてて非常によい。むしろもっと社会派的な小説とか書いてくれないかなぁ。
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