KE F1 PROJECT
KE F1 PROJECT
*05:完成(KE007)*
リヤ周りは、当時のグランドエフェクトカー以前の、標準的レイアウトになっています。アッパーIアーム、ロアパラレルアーム、上下ラジアスロッドという構成です。ダンパー&スプリングはアウトボーボにレイアウトし、ブレーキはインボードレイアウトでした。グランドエフェクト以前だったので、このあたりの空気の流れは、あまり考慮されていません。マスの集中を考慮し、ブレーキはインボードになっていたんですね。
オイルタンクも、マスの集中ってことで、エンジンとモノコックの間に置かれていました。オイルタンクの位置は、当時のデザイアーの悩みの種でもあったようで、リヤウイングステーとタンクを兼ねた物などもありました。でも、このオイルタンク、でかいですね。何リットル入ったんだろ?
KE007の三面図です。ロングホイールベース、ワイドトレッドの案も描かれています。フロントトレッドも、左右で違って描かれています。富士仕様だけでなく、ヨーロッパに持っていっても戦えるように、考えられていたのかな?
でも、よく見ると、平面図、正面図、側面図の寸法が合っていません。図面の仕事をしている私にとっては、チョット気になってしまいます。(^_^;)
当時、開発が進められていたサブタンク付きガスショック。この写真は、FJ1300用で、F1にはKE009から採用されたとおもいます。記憶が定かではありません。(^_^;)
これは、フロントのスタビライザーでしょうか?サイドのアーム部は、アルミの削り出しになっています。こうすることで、アーム部の剛性が上がり、メインのパイプを細くすることが出来ます。また、アーム部の曲げ剛性の影響を受けにくくなり、計算どうりの性能を得やすくなります。
これは、エンジン取付け部のバルクヘッドです。こちらはマグネシュームの削り出し製です。
フロントのNO.1バルクヘッド。アルミの削り出し品です。補強リブなんかもちゃんと削り出されてます。3個の丸穴は、アクセル、クラッチ、ブレーキのマスターシリンダー取り付け部です。ペダルからシリンダーを押すシャフトを通す穴ですね。
フロントサスのクレビスには、チタンが使われていました。このほか、ステアリング・クレビス、ピロー・ボールのピボット部等いろんな部品にチタンが使われていたそうです。