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精神科・心療内科

TEL.042-396-4614

〒189-0013 東京都東村山市栄町2-9-32
晃正プラザ3階

コラムColumn

成人期AD/HD併存治療外来開始について(2014年度から開始)
これは、国民に3%存在する(5%を3%に訂正。米国では5%、フランスで7%、スペインで1%)、その下位1%の軽症のため、成人期に初めて診断されたAD/HDのための外来です

◎1980年から、アメリカ基準に基づき精神医療が見直されてきました。しかし、AD/HDを含む発達障害の分野での見直しが遅れました。

ビジネスの世界では、うつ病や双極性障害に比べて、より重要な問題です。

 アベノミックスにより30年ぶりに経済的大変革が起こりつつあります。30年前はこの疾患が検討されずに気分障害と発達障害との併存を見逃し、効果的な診断・治療を行なえず、バブル・崩壊、そして失われた10年を誘発したと考えます。
 米国では、この障害の認識が進んでおり、IT産業の黎明期において、ジョブスとゲーツの二人は発達障害圏に対するサポートを受けてIT巨人に大成しました。

 このたび、その診断・治療を行い、寛解に持ち込むことが可能になりました。その結果、経済的な大変革に振り回されず、各自の人生を充実したものにすることが可能となります。ご相談ください。

        虎の門山下メンタルクリニックでも行なっています。

AD/HDは一般人口の5%の有病率といわれています。うつ病など気分障害に比べて圧倒的に多い障害です。深刻な数字です。なお、うつ病は「生涯有病率」と言い方で、5%〜7%です。人生80年であれば、80倍水増しした数字です。よって、AD/HDの有病率3%という数字は驚異的なものです。

AD/HDは小児科疾患である、発達障害の一つです。発達障害は悲観論で語られてきましたが、薬物療法の発達で楽観論が出てきています。発達が遅れている領域(神経発達の遅れ)を、「伸びシロ」があると理解して、その遅れを挽回すれば一気に改善するポテンシャルがあると楽観するのです。

 有病率の5%の中で、上位1%、それに近い状態なら小児時代からケアされるものです。しかし下位1%は軽症すぎて放置されがちです。ご本人も、家族も無関心で過ごすこともできました。

しかし、現代の複雑な状況の中で、過去の状況ではサイレントであったものが活性化するようになりました。この微かな成長の遅れが核になって、注意障害や多動障害が続き、勤労者や勤勉者を不適応に陥らせることになります。そして、適応障碍の不安・抑うつ状態、あるいはパニック障害、アルコール依存症などの成人の精神疾患を誘発するのです。

当院で行うものは、5%の中の、下位1%のための診断・治療です。
過去に、AD/HDに関する診断・治療歴のない方々
の外来診療です。

 うつ病やパニック障害がプライマリーな病態であるか、セカンダリーであるかをまず診断します。
 成人期ADHDをベースにしたセカンダリーな病態であるなら、慢性化したものでも、新たな治療方針の設定で早期に改善する可能性があります。
 
山下医院(東村山)の集計では、精神科一般外来において、13%に成人期ADHDの併存がありました。
 うつ病等気分障害やパニック障害等の成人の疾患の治療ばかりか、小児期の疾患であるADHDの治療を併せて行うことで効果的な治療法になることが判明しました。

 今回実施する内容は、成人期ADHDをベースにして、二次的にうつ状態やパニック障害等に陥った方を診断・治療する外来です。
◎従来の治療で反応しない方はご相談ください成人期AD/HDのチェックを受けましょう。

パニック障害の診断治療で複数年にわたって治療続けていた方が、AD/HDの合併が判明して、その治療をあわせて行なうことで数ヶ月で寛解した症例も出てきています。

◎成人期AD/HDの併存の方々は以下のような特徴を持っています。

1)
起床困難が発病前、あるいは幼い頃からある。体内時計が不安定である。

2)日内変動性は、不眠がなければ、
不調さは午後にピークがある。午後3時からガクッと疲れてしまう。昼ごはんを食べると眠くて作業困難になる。

3)業務の処理能力に元来から問題ある。同時並列的な処理が苦手である。マルチ・タスクができない。
気が散りやすいので、こつこつと一つ一つの業務を処理するタイプである。

4)感情面では、二種以上の感情が混ざり易い。例えば、悲しいと寂しいが混ざることが多く、言語表現に困ることがある。また、強権的な上司や家族との対応が難しく、対話困難である。顔を見ることも回避している。

5)管理職の仕事が元来から苦手である。部下に指示を出すより、自分で業務をやってしまう。 

6)スポーツマンで、気分変動,無意識の貧乏ゆすり、アルコール、カフェイン、タバコ等の嗜好品依存が見られる方で、治療が長引いている方も有効です。

以上のような特徴を持った、気分障害の方の診断・治療をやり直します。

ご相談ください。

2014年3月31日                         山下喜弘

YAMASHITA Clinic山下医院

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