日記

男もすなる日記といふものを、女も ……

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2002/7/15

台風6号(命名:カーン)、7号(同左:バラック)相次ぎ来日。なお8号(同左:ヤンカー)は途中で迷子に

久しぶりに野村萬斎
久しぶりに、テレビに萬斎さんが出たのを観た。
最後に見たのは4月なので、もう三ヶ月ぶり。私にしては、すごい久しぶりである。
相変わらず論理的かつ分かりやすい話し方で、知性を感じさせた。
ちょうどその前に、ドイツ人について相方と話していて、相方曰く
「カーンとか見ていると、すごいって思うのは、本業(サッカー)のほかに、知的活動(経済学の勉強)もきちんとやっているってところだよな。ドイツ人は『理性』を重んじるから、ああいう理性的な人が存在するんだよな」。とのこと。うちの上の階に住んでいた学生さんも、ものすごい理性的な人だった。感情に流されないというか、強固な意志というか。ああいう強さは日本人にはなかなか見られない。

で、私はカーンのそういう理性的なところが好きなのだ、という話をちょうどしていたところに萬斎。もちろん全然違う人なのだけれど、やっぱり同じような「理性」「知性」を感じた。自分の行動に自信を持っていること。次の行動に移るときに、自分にとってそれがどういう意味を持つのか、きちんと考えて結論を出してから動いていること。思わず「萬斎さんも、理性の人だよね」と感心して言うと、相方「理性と、強固な意志の人だね」。うむ、そうなのよね!『自律』の人なのよね。そういうところが好きなのよ!

でもって「そういう、理性と意志の強い男が好きなんだ(^○^)」と思わずいい、さらに調子に乗って「男を見る目『だけ』はあるのよね♪わたし」とちょっと威張ると、相方
「ボクは恥ずかしいよ…」
私「なんで?」
相方「だってしがないサラリーマンでさ〜」
私「何言ってるの〜」
でもって続けて「○○だって、しがないサラリーマンなのに(?)前人未到の『たった二年でドイツの修士号二つゲット』とか、すごいこといっぱいやってるじゃない!」って言おうとしたのだけれど、相方が調子に乗って「しみじみと自慢」モードに入ると面倒なので、やめておいた。




ドイツ代表のすごいところ
もうワールドカップも終わって数週間…なんだか終わった気がしてない。
ドイツにばっかり着目していたから、なのかもしれないが、ドイツ代表は本当にキャラ立ちしていて、面白いヤツばっかだった気がする。
というわけで、自己満足企画だが、ドイツ選手(私が気に入っているキャラだけ)紹介。

オリバー・カーン(GK):言わずと知れたキャプテン。理性の男。でも怒ったらDF三人並べて二時間説教(アイルランド戦後)。他の選手も怖くて勝手にホテルに戻れず。所属する「バイエルン・ミュンヘン(日本で言う巨人みたいなチームらしい)」のアンチには、バナナを投げられるが、以前は「もったいないから」とそれを食って、人に止められた。決勝戦後の姿が日本人の「美しい敗者好き」の心を掴んでしまい、人気沸騰。酒もタバコもやらない。テーマソングをもつが、日本語バージョンで「足首太もも男の世界」と歌われているため、少々勘違いされる恐れあり。おしゃれは最近はじめたので、全然いけてない

ミロスラフ・クローゼ(FW):一応得点王の候補だった男。24歳独身。ポーランド系なので、ドイツ人ぽくない線の細い風貌をしている。本人もそれが気に入っているのか、公式サイトにはこんな写真が満載だ。(ただし、ドイツ女性に絶大な人気を誇るかというと、そうでもないらしい(泣))運動神経抜群だが、なぜか走るときは手をグーの形にして、手首を外側に反らせた「お嬢様走り」をする。ビールを飲むときの小指は当然立っている。某所では「少女」「妖精」とも呼ばれる。心の友は、ヤンカーひとり(?)

オリバー・ヌヴィル(ノイヴィル)(FW):ドイツ代表、ダントツで小さい(171センチ)選手。29歳。でもドリブルが上手く、チャンスにつなげる力もあり、ものすごい活躍だった。スイス生まれなので、ドイツ語が下手くそ。ちっちゃいため、みんなのおもちゃにされる。眉毛が下がっていて情けない顔。ドイツではダントツの不人気を誇る(ちっちゃいからか?)。常にコーナーキック要員。でも日本では母性本能をくすぐられる人続出中。

カルステン・ヤンカー(FW):私の一押しキャラ!
まずインパクトのある髪型、そしてやたらでかい図体(193センチ)で人を魅了。初戦のサウジアラビア戦では、もう勝ち試合と決まっているのに、たまたま一点取ったからと、即脱ぎの喜びようを見せた。しかし同試合で、クローゼへのパスをスルーするなど、ボケたところも見せる。その後の試合では、あまりにも働かずシュートも決まらないので、決勝リーグ以降はスタメンの座をヌヴィルに譲る。
趣味はユニフォーム集め。たとえ自分が出ていない試合でも、試合終了の瞬間にユニを脱ぎながら飛び出し、交換に走る。そして恰も最初から出ていたかのように、他のメンバーと喜び合う(もちろんセンター位置で)。もしかしたら出られるかもしれなかった決勝戦の前々日に腹を壊し、決勝もベンチ。しかし翌日の、フランクフルトでの凱旋では、ビールのみまくりーの、踊りまくりーの、しかもポジションはキャプテンの隣、最前列中央で、「オマエは大して活躍してないだろ!しかも腹はどうしたんだよ?!」と見ている人全員からツッコミが入った。
当方の所持している、W杯前のドイツ雑誌によると、彼の評価欄に「ブンデスリーガで得点なし」「代表が疑問視されている」と書かれている(涙)。しかしそんな彼を代表に残らせたのは、「心の友」?クローゼくんの「ボクはヤンカーと一緒だとよい動きができる」という言葉だったという。
実際は繊細で神経質らしい。キャプテンに説教されたら、泣いてしまうかもしれない。なお、所属する「バイエルン・ミュンヘン」ではベンチ要員だったため、すでに放出が決定しているが、まだ移籍先が決まっていない(号泣)。サイトがないので、とりあえずこちらをご紹介。しかしそんな中、素晴らしいニュースが。「ヤンカー、ドイツで三番目(!)にセクシーな選手に」ドイツではモテモテなのか??

カルステン・ラメロウ(もともとMFだがW杯ではDF):私の知る限り、ドイツ代表でもっとも美しい髪をもつ男(ただし毛量に不安あり)。にわかリベロとして活躍するも、色素と存在感の薄さでイマイチ覚えてもらえていない。アイルランド戦後には、キャプテン・カーンに呼ばれ、「清涼飲料水のビン20本をロッカーにぶつけながら」二時間説教を食らった三人のうちの一人。ちなみにファンサイトあり(金髪だからもてるのかな?)。みんなに覚えてもらうよう、がんばれ!

他にもいろいろいるのだけれど、長くなったのでこの辺で。
ちなみに「世界のいろんなチームのキャラを知りたい」という方は、こちらへ。




ドイツ代表のすごいところ2
まさこさんからリクエストのあった、このサイトの和訳を試みてみる。ドイツ代表選手の持っている資格の一覧ページだ。
まず参考資料:ドイツの学校制度(自分の主だった進路は10歳で決めなければならない。大学入学資格(アビトゥア)は日本の大検とはまったく違う。そして大学自体の価値もたかく、大学間にレベルの格差はない。大学進学者は日本のように多くもない。完全に「エリート養成のための高等教育機関」である、など、日本とはだいぶ違う)

大学にて勉強中もしくは学位取得済みの人
ビアホフ  (データではやってる途中と書いてあるが)経営学修了(Diplom=修士号)
フリンクス  単科大学(Fachhochschule)修了
カーン 経営学勉強中(別サイトには「中断中」との情報あり)
リッケン 経営学勉強中
レーマン 国民経済学勉強中
ボーデ 数学・哲学勉強中

アビトゥア持ってる人
ブット
バラック(公式サイトにて「評価はAランクだ!」と自慢記述あり)
メツェルダー
ハマン
ケール
リンケ

他の資格を持っている人(実科学校卒業後資格を取得したものと思われる)
ブット 大規模商業取引資格(?正確な日本語不明)
バウマン 保険屋
ベーメ ガス水道工事士
ヌヴィル 商業簿記?(正確な日本語不明)
イェレミース 工業技術士
クローゼ 大工
レーマー 電気工事士

中等修了の人(実科学校修了)
アサモア
ラメロウ
ツィーゲ
シュナイダー

そして
ヤンカー ギムナジウム中退(号泣)

というわけで、サッカーで代表に選ばれるほどのすごい選手でありながら、それぞれに学業をおさめたり、資格をとったり、一般社会人としての訓練・努力をきちんとしている、というところが、日本と全然違っていて、すごいなあと思った。それだけ厳しい社会なのだろう(バラックの公式サイトで自分でも書いていたが、アビトゥアを持っている人は、ゆくゆくは大学で学業をするつもりなのだろうし、中等修了資格を持っている人も、あとで職業訓練などをするつもりなのだろう)。こんなところにも、ドイツの強さを見た気がする。




ごあいさつ。
いきなり、私事で大変恐縮ですが、いよいよ「家族の新メンバー」産出の日時が迫ってまいりました。場所を移動する都合もあり、これでしばらくこの「日記」ページの更新をお休みさせていただきます。まことに勝手で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。どうか、復活の日を楽しみに…(って誰も楽しみにしてねーよ!と自分でツッコんでおく)
なお、「ウラ日記」や、掲示板などには、これからも書き込んでいきたいと思っていますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。







2002/7/05

にわか?

小倉智昭
ワールドカップ開催中から、彼の言動に注目が集まっている。
最初に「(怒)」と思ったのは(というか、もともと好きではなかったので、「明確に意識したのは」と書くべきかもしれない)、ナンシー関さんの訃報の話題のときだった。
彼は、というか番組の彼らは、「一度お会いして真の姿を観て欲しかったのに」というようなことを言ったのである。

さてその数日後。ワールドカップ開催中で、フジテレビが総力をあげて「韓国万歳」報道をしていた頃(日本が負けて、韓国がベスト4に残るか残らないか、というあたり)である。前日のあまりの韓国びいきぶりに怒った視聴者がクレームをつけたせいなのか、「2ちゃんねる」で批判スレッドがたったせいなのか知らないが、たまたま前日、当該2ちゃんねるに関して出た判決「動物病院に関する誹謗中傷を削除しなかったのは管理人の怠慢なので、慰謝料を払いなさい(大意:なおまだ係争中)」に絡ませて、大々的に「2ちゃんねる」を批判したのだ。
ま、何かと話題の掲示板だし、あそこで目立とうと犯罪予告をするドキュソが「バスジャック」以降、定期的に出るので、批判されても仕方のない一面はあるのだが、彼はそういう本質的な問題ではなくて、「自分もあそこで『小倉智昭痴漢で逮捕』というスレッドを立てられて大変迷惑した。訴えてやろうかと思った」といったのである。

上記二つの発言は、全然性質が違うように思えるけれども、実は本質は同じなのではないかと思う。つまり、「オレが発言するのは自由だが、受け取る側の勝手な解釈は許さない」という『傲慢』である。

最近、ナンシー関の著作を読み返しているが、ある本(96年刊『何もそこまで』)のあとがきに、「小倉について『どうしてそんなに商品知識があるのか』と書いたら、本人サイドから連絡があって、『連絡をくれれば説明する』と言われたけれど当然連絡はしなかった」という話が載っていた。
前に、「ウラ日記」に書いたけれど、彼女は「あくまで視聴者の立場で、テレビを批評していた人」である。テレビから受け取る情報のみを分析し咀嚼していたわけで、テレビ外(本人に直接会う、噂を聞くなど)の情報を原稿に入れることは一切しなかった。そうすることで「視聴者の立場」を貫いていたわけである。
翻って小倉は、そんな彼女のスタンスを(一度読めば〜普通の頭があれば〜誰だって理解できるはずなのに)まったく理解しようとせず、自らの保身だか弁護だかのために「お会いしてご説明を」などと親切めかした提案をしてきたのだった。それから6年。亡くなった彼女に対して彼の抱いた感想はまったく「同じ」なのだった。「なぜ言い訳させないのか」、という。

2ちゃんねるに関してもそうだ。
わたしは寡聞にして「小倉痴漢で逮捕」スレッドを読んだことも見かけたこともないが、こういう「事件」の類のスレッドは、あの巨大掲示板の良心として、「ニュースソース」を呈示しなくてはいけないことになっている。長い間レスが続くにも係わらず、ニュースソースを明示できない場合には、それは「ネタ(創作)」と断定されてしまうのだ。
そういう性質から考えて、おそらく当該スレッドも、途中から「ネタ」として楽しまれていたのだろう。まず指摘したいのは、自分が批判された、中傷された、と舞い上がり、そのスレッドの本質を見極めることのできなかった(同様にナンシー関の著作のスタンスも読み取れなかった)小倉の浅薄さである。

第二に、最初にあげた動物病院の誹謗中傷と、小倉の当該話題とは、性質が異なる。
動物病院は、仕事の性質上、「事実無根です」とはっきり表明できない立場にあるし、一般の施設である。翻って、小倉智昭は芸能人ではないか。
芸能人というのは(この場合、「わたしはキャスターであって芸能人ではない」などというおためごかしは許さない。番組に出ることでギャラをもらえばそれは芸能人であろう)テレビなどのメディアに出て、視聴者に消費されてナンボというのが仕事である。言い換えれば、テレビにおいて、その芸能人がどう映ったか、をこちらでどんな風に咀嚼しようがそれはこちら(受け取り側)の勝手である、ということだ。

「小倉痴漢で逮捕」という話題は、要するに平たくいえば「彼をそういうことをしそうに思っているヤツがいた」という話である。さらに言えば、小倉自身の思っている「視聴者の中でのオレ像」と甚だしくかけ離れていたわけだ(これはナンシー関が描き出した小倉像でも同じことが言えるのだろう)。それで彼は「訴えてやろう」とまで思ったのだった。

今やっている番組(とくダネ!)の主な視聴者層がオバサンだからか知らないが、彼はオープニングでものすごくどうでもいい話題で5分くらい喋っている。アレで「社会陶冶されていない可哀相なおろかなオバサンをオレが啓蒙している」とすら思っているようだ(と私は彼を咀嚼している)。でも、それは彼の幻想である。彼が勝手に視聴者像を決め付ける自由があるのと同様、受け取り側にも、彼を勝手に咀嚼する自由があるのである。彼にはその咀嚼結果において、云々する権利はない。もちろん咀嚼の仕方を規制・指定する権利も持たない。もちろんその後その件に関して、言い訳する機会もないのだ。

というわけで、その頃言ってた「韓国万歳」報道での「ゴリラ(ドイツのカーン選手:名前すら呼ばないことに注意)なんかやっつけろ(大意)」と、決勝戦後の「いつまでもカーンのあの姿に拍手を送っていたよ」というコメントの手のひら返し振りも、みんな視聴者は見て、咀嚼していることを忘れないでいるがいい。

たまたま発信側にいるからと言って、こちらの受け取り方まで規制(強制)しようなんざ、傲慢にもほどがあるのだ。そしてちょっと前とちがい、「サイレント・マジョリティ」であって、こちらの受け取った姿を知らずにいられた時代とことなり、いくらでも、一人でも(ナンシー関のような文筆家でなくても)、「わたしはアナタをこんな風に咀嚼しましたよ」という情報を発信することができる時代なのだということを、いい加減痛感するがいい。




来たらどうしましょ?ドイツブーム
今読むと、下のワールドカップ総括のカーンに関する記述は、あまりにセンチメンタルで恥ずかしいったらありゃしない。まあ、しょうがないけどさ。
ところで、あの決勝戦のあと、五分だか十分だか、カーンがゴールポストに凭れていた姿が大々的に映っちゃったせいで(聞けば決勝戦の最高瞬間視聴率は「試合終了直後」だったそうで、ということは、70%以上の人がカーンのあの姿を目撃してしまったわけである)にわか「カーンブーム」が起きてしまった。考えてみたら日本人受けする姿だもんな…しょうがないんだけど…ワイドショーでの下手な報道(エピソードを出すのはいいが、隣の庭が汚れてたり、窓が汚れてたりすることで、文句を言う、というのはドイツ人にあっては普通の姿である。別にクレーマーな訳ではない)を見ていたら、「こんな話題にされるくらいなら、アンタぼーっとしてないでさっさとピッチを去ってくれればよかったのに(涙)」という気さえする。
カーンが人気が出るのは嬉しいんだけど、勝手に「カーン物語」を作られるのはどうなんだろ、という気がするのである。

さて、そんなにわか人気を得てしまったカーンおよびドイツチームのおかげで?どうもにわかにドイツが注目されてしまった気がする。おりしも、ドイツの南西部(バーデン・ビュルテンベルク州:わたしが住んでいた州である)で、飛行機ニ機が空中衝突したせいもあり、普通のニュースでもワールドカップ関連ニュースでもドイツが映るありさまだ。

もしかして、もしかすると、ドイツブームが起きるんじゃないだろうか?
ヨーロッパにおいて、「フランス」「イタリア」と移っていく日本人人気を、ただ横目で見ていただけのドイツ。次回のワールドカップ開催地でもあるし、ついに脚光を浴びるのか?!
…でもなあ…ドイツ、ご飯がすごく美味しいわけではないし(私はおいしいと思うし、ソーセージなんか日本でも同じの作れよ!と思うのだが、ま、イタ飯には敵わないでしょう)、言葉が難しい。そして何より問題なのは「流行っているファッションブランドがない」ことである。
うーむ、カーン一人でドイツブームまで引っ張るのは無理だろうな…
と、パソコンの壁紙(カーンのカッコツケ写真)に向かって言ってみる。しかし本人も、この間まで滞在していた日本の一おばちゃんのパソコンの壁紙にまでなっているなんてことは、想像もできないだろうなあ(ついでに言うと携帯の待受もなんだけど)。




いいかげん飽きてきたんだけど先も見えたので元彌ネタ
昨日から「悲しい色やね」もとい「義経と弁慶〜天翔ける獅子〜」を公演中の「狂言もできるタレント」和泉元彌であるが、新しいネタが出てきた。

一つはWブッキング問題。まあ、アレだけ話題になっていて、よく次々と同じことをするなあ、と思う。親子ともども、脳の「記憶」「学習機能」に関わる部分に問題があるんじゃないかとすら思う。
要するに、7月27日に
・午前9時から岐阜県可児市にて市制二十周年とホール柿落としのため「三番叟」を踏む
・午前11時からと午後4時から、新宿コマ劇場にて「義経と弁慶」公演
というスケジュールが入っていることが発覚したのである。

たぶん、報道されなければ、ばっくれるつもりだったのだろうが、ばれてしまったからさあ大変。プロデューサー(笑止)の節子は、まずコマ劇場に時間をずらすよう指示、なぜかコマ劇場がこれに応じ、
・午後0時半からの公演(夜の部もずれるらしいが詳細不明)
に変更したのである。

さて調子にのった節子、単身可児市役所に乗り込み、夕方から未明まで8時間篭城。「市長に合わせろ」と談判。しかたなく市長がやってくると、(さんざん報道されているにもかかわらず)Wブッキングの件を言わず「機材(舞台)の撤去に時間がかかるから、公演の開始時間をずらせ」と要求。しぶる市長ら市幹部に、恫喝を繰り返したという。
恐ろしい話である。まるで田中真紀子のやり口、野村沙知代のやり口のようだ。

しかし可児市はこれに応じず(応じたら8時半スタートになってしまう。学校の朝礼じゃないんだから、そんな早くにはじめたって誰も来ないだろう。第一、「三番叟」は彩りであって、メインは式典なのだろうから)つっぱねると「市長さんは狂言に関して理解がない」「話し合いができるほど懐の深い方ではない」と言いたい放題。だったら降りればいいと思うのだが、自分たちがキャンセル料を払わなくてはならないのがよっぽどイヤなのか、自分の地元(彼女は岐阜出身である)にいい顔がしたいのか、なぜか「降りる」とは言わず、結局ヘリコプターとセスナ機をチャーター、という、本当に実現可能なのかさっぱり分からない手段を考え出したようである。
ここで一つ特筆すべきなのは、(前からそうだけど)節子がわざわざ時間を都合し、お金を払ってやってくるお客のことを少しも考えてないどころか、「下々にわたくしどもの立派な宗家芸を見せてあげる」というスタンスでいること、同様に市長であろうが市の幹部であろうが(この場合市はお客様なのに)「ワタクシども宗家一家よりも下の者」というスタンスでいることである。

話を続ける。もう一つは、去る3日に、社団法人能楽協会の理事会が開かれ、元彌問題について討議されたことである。理事会の後、人間国宝にして理事長の片山九郎右衛門、同様に人間国宝にして理事長代行の宝生閑、理事の藤田六郎兵衛の三氏が記者会見をし、討議の結果を発表した。
・和泉元彌は狂言の和泉流二十世宗家ではない(公式判断)
・調査委員会で集めた、元彌に関する問題行動やその事後処理などの調査結果をもとに、元彌から事情聴取をし、処分を決める
というのがその結論である。

それまでは、たとえば宗家会の記者会見にしても、オブラートに包んだ言い方だったし「これから努力してくれれば」という感じだったのが、今回は一様に苦々しい顔で、結論だけをズバズバと言っているような感じがした。これは、それだけ元彌が見捨てられた〜匙を投げられた〜ということだろう。

能楽協会の錚々たるメンバーを怒らせたのは
・お客様に散々迷惑をかけているのに、お詫びの言葉がない
・去る6月7日の記者会見において、「宗家は(宗家会に)認められている」「『和泉流二十世宗家和泉元彌』を商標登録することは、問題がない、と宗家会メンバーに言われた」「能楽協会は親睦団体だから、出入り自由」と、虚偽の発言をしている
ことのようだ。能楽協会は社団法人であり、会員である以上、規約を守る義務がある。彼はそれに抵触しているにも拘らず、そのことに気付かないどころか、規約を守るという気持ちすらない。これは確かに会員としてはかなり問題だろう。記者会見では「出入り自由と思われているのだったらやめてもらって結構(大意)」という発言すら出るほどだった。

ところがそれを受けての4日の元彌の記者会見(メインは初日を迎えた舞台の話)で、「ノーコメントです」というような内容のことを、例によって句読点なく長々と言いつつも、しっかりこんな反論をしたのである。
・宗家の意味は辞書で調べてもらえばわかります(つまり自分が『宗家』なのは辞書に載っている明確な理由がある、という意味?)
・片山九郎右衛門氏に対して「後進のためをもっと考えてくれればいいのに」
・さらに節子が「能楽協会は親睦団体です(断言)」

あきれて口がしばらく閉じられなかった。
どうやら山脇家は人間国宝よりお偉い一族のようである(というより、山脇家の脳内において、山脇家より偉い人っているのだろうか?)。だから片山師であろうとも、元彌のために、元彌に都合のいいように動いてくれるのが当たり前。能楽協会はあくまで元彌を守ってくれて当たり前。「宗家」は山脇家の辞書では「戸籍だけの縁による世襲」と定義されているらしい(どこの出版社の辞書を使っているの?)。

わたしから見ると、自爆しているとしか思えない山脇一族の言動。私は狂言が好きなので、一刻も早く除名されて、マスコミからも世の中からも消え去ってほしい思いでいっぱいである。そういう意味で、彼らの言動はとってもとってもありがたい。もう、Wブッキングも当然間に合わなくて、共演者も怒らせて、能楽協会の呼び出しでも自説をとうとうと分かりにくく述べて、とっとと除名されてほしい。はやく静かな能楽界になりますように!!







2002/7/01

ワールドカップ総括

終わっちゃった…
日本と韓国で開かれたサッカーのワールドカップは、ブラジルの優勝で幕を閉じた。
実はまだ虚脱感が支配していて、うまく文章にできるか自信がないのだが、まだリアルにいろいろ感じられているうちに、なんとか書いてみようと思う。

今は亡き「武士道」
始まる前から、ドイツを応援することは決めていた。
やっぱり一度住んだことがあって、なじみがあるし、ドイツ人がどういう人間なのかわかっているし、前回年寄りばっかで負けてしまったのに、今回も弱いらしかったからである。日本にいると、ドイツ人をたくさん見られる機会って、こういうスポーツ大会くらいしかないしね。

事前に見た雑誌で、カーンというGKが顔がすごくって、「ゴリラ」と本土で呼ばれていることを知った。『なんか、キャラ立ちそう…』というわけで、カーンに着目することに決めた。バイエルンの選手だということくらいしか、予備知識がなかった。

対サウジアラビア戦。ドイツは思ったよりも容赦なくて、8点も取ってしまった。うちクローゼなる、ドイツ人らしからぬ風貌(ドイツ人じゃなかったのだが)の若者がハットトリックをするようなありさま。しかし私は、一見きらびやかなプレイよりも、ロスタイムに入ろうが何点取っていようが、一切手を抜かずにきっちりと最後まで守り、攻める、ドイツの姿に「らしさ」を見た(このあたりは当時の日記に書いたと思う)。パスまわしとかセットプレイだとかに隙がなく、しっかりした基礎の上になりたった、目立たないけれど完璧な出来の建築物、という感じが、「いかにもドイツ」だと思ったのだった。このとき、カーンの活躍場面はなくて、それより一点入れただけで脱いで喜ぶスキンヘッドのヤンカーのほうが面白かったくらいだった。

対アイルランド戦。クローゼの調子は変わらずよかった。ドイツも攻めていた。でもアイルランドもとても強くて、カーンは再三ゴールを死守する。その姿が「回転レシーブ」のようだったりするのだが、方角も位置も正確で、初めてカーンのすごさを知った。地味だけれど正確、味方を叱咤激励する姿は、いかにもキャプテン。けれど、ロスタイムに最後に点を入れられてしまった。でも、カーンは完全にボールに手が届いていた。ヘンにポールにバウンドしてしまって入った、不運なゴールだったのだ。

対カメルーン戦。アフリカってたぶんプレイのタイプが全然違うから、大変だろうなあと思いながら見ていると、案の定、イエローカードが乱舞する荒れた試合になってしまった。とはいえ、ドイツ側はなぜかあんまり「ずるい!」と感じられるプレイはなく、それでも一人退場。カメルーンも一人退場。日本では、はじまる前から「カメルーンが来ない!」騒動で有名になってしまったため、なんとなくカメルーン応援ムードの中だったけれど、カーンはやはりきっちり止めていた。勝ったのはいいけれど、決勝リーグの最初の試合、三人も出られないぞ。

決勝リーグ、対パラグアイ戦。いわゆる「最強GK対決」と呼ばれ、カーンとチラベルト@大統領候補の戦いであった。チラベルトはフリーキックのときに登場したりして、面白かったけれど、気迫がカーンの敵ではなかったように思える。
これまでは、試合に勝っても、「キャプテンとしてのコメント」が数行載るくらいだったカーンが、徐々に注目を浴び始める。2ちゃんねるで話題になり始めたのもこの頃だったんじゃないだろうか?
この頃、インタビューをはじめて見た。バイエルン出身と思っていたし(実際はバーデン出身)、運動選手なので、訛っていて聞き取りにくいドイツ語だろうと思っていたら、静かで知的な語り口、スピードはあるけれど訛っていない。「この人は頭のいい人なんだ」とすぐわかる喋り方・表情だった。決して新聞にあるように「動物的勘」なんかでプレイしているんじゃない。

対アメリカ戦。アメリカは弱いと思っていたけれど、強かった。カーンを何度もボールが襲うのだが、すごいジャンプ力で必ずボールをはじく。そのはじく方向も、敵が待ち構えていない方向にきちんと弾いているのだ。自分の守備の場所、方角、人員配置、全部頭に入れてあっての守り。見ているだけで惚れ惚れする。

この頃、韓国の対戦相手が「なぜか」誤審で敗れ去る、という事件が続いていて、世間がなんとなく浮き足立っていた。ドイツの次の対戦相手は、韓国対スペインの勝者だったのだけれど、これもなーぜーかスペインが負けてしまい、次は韓国とやることになってしまったのだった。それも韓国で。今までの例からすると、ドイツもまずい。なんで韓国なんかと試合しなくちゃいけないんだろう…と心配していると、試合前のインタビューでカーンが
「審判は関係ない。もしも点を入れてそれがノーゴールになったら、また点を入れればいい。それもダメだったら、また点を入れるまでの話だ」
と言った。
なるほど、カーンに惹かれる理由ってこれなんだな、と思った。
自分には厳しいが、相手に特別なことを期待しない。常にいつもと同じようにプレイするのみ。有言実行する男。昔、日本にもいた「漢(おとこ)」という感じだ。あの精神力、あの矜持、とても真似できない。自分が「女性」であったことの限界を、強く感じた。

そしてその韓国戦。審判がここからヨーロッパの人になり、公正に行われたというのもあって、韓国はドイツの敵ではなかった。カーンのファインプレイもあったけれど、正直アメリカ戦ほど苦しくなかったような気がする。とにかく、彼にとって、あの「真赤」(韓国サポーターで埋め尽くされたため)なスタジアムも、「テーハミング!ドドンガドンドン」コールも、単なる「戦闘心を鼓舞するもの」でしかなかったのだろう。

決勝前。さすがにテレビ局でもカーンを採り上げるところが多くなった。カーンの横顔、たとえば「株式投資家」がもう一つの顔であることだとか、あだ名が「ゴリラ」であることとか。煽り文句が「霊長類最強のGK」なのには腹が立ったけれど。だってもう、猿だのゴリラだの言えるレベルではない、とてもネタにする気なんか起きなかったから。そういうこと言ってるあんた達(テレビ局)こそ、なんなのこのていたらくは、とさえ思っていた。
Die Prinzenが「Olli Kahn」という応援歌を出していることも明らかになり、しかもそれになぜか日本語バージョンが入っていることも明らかに。しかし、メンバーの隣に住んでいる日本人が訳したというそれは
♪足首 太もも 男の世界♪
♪芝生が冷たいと 機嫌が悪い♪
♪高級車で飛ばす その名はオリー・カーン♪

ちょっと、笑わせようとしてるとしか思えない。ドイツ語版の歌詞を手に入れたが、ドイツ語版では結構称えている雰囲気があるだけに、「ちょっとアンタどういうつもりでこういう歌詞つけたのよ?!」と問い詰めたくなった。
それから、一部で話題だった、「Bild(ドイツのスポーツ新聞)」の広告のポスター(カーンが吠えている横にふきだしがあり、日本語(毛筆)で「走れぐず共」と書いてある)も紹介されるようになった。
このころになると、2ちゃんねるでは人気爆発、ネットでも、カーンの画像や動画、情報を集めたサイトが次々できた。私も携帯の待受を「走れぐず共」にし、「Bild」サイトからスクリーンセーバーを入手し、着メロを「オリー・カーン」にした。

そして決勝戦。前半、ドイツはよく守り、よく攻めていた。カーンも、普通のGKなら2〜3点は入れられていたと思うが、頑張って守っていた。なんとなくこの勢いが続くなら、ドイツに点が入るかも…というとき、前半が終わった。
そして後半。ブラジルのボールを掴もうとして、カーンが前にでたところに、ブラジル選手の足がぶつかった。うずくまってしばらく立てないカーン。「ボールが滑ってちゃんとキャッチできなかったから後悔しているのか」と思ったら、(それもあったかもしれないけれど)どうも手をいためたのかもしれなかった。並の痛みではたぶん顔色なんか変える人ではなかろう。そう思うと、「ただ事ではない」気がしていた。
その後、累積警告で出られないバラックの代わりに先発出場していたイェレミースがスパイクで蹴られ、流血したが、笑顔で復帰、必死の攻撃をするなど「ドイツには『漢』がたくさん!」と思っていたとき、リバウドのシュートをカーンがちゃんとキャッチできず、弾いたところをロナウドがシュート。悪夢のようだった。さらにその後、もう一度ロナウドが決め手の二点目。これは完全にボールにカーンがあっていなかった。「おかしい…カーンらしくない!」そう、カーンはそのとき、右手の指の靭帯を切っていたのだった。
靭帯を切っていたなら、ものすごく痛いだろうに、誰にも言わないカーン。自分の責務を着々と果たすカーン。そう、ドイツはカーンを交替させたら、あっという間に負けてしまうことを、カーン自身が一番よく知っていたのだろう、と思う。そして、怪我をしようがなんだろうが、「ゴールされてしまった」のは自分のミスでしかない、ことも。

試合後、水を飲んでから、すこし空を見上げて、それから喜ぶブラジル選手をじっと見詰めていた。ゴールポストに寄りかかって、座り込んでずっと自分を責める顔をしていた。主審のコリーナさんが、前キャプテンのビアホフが、ラメロウが、シュナイダーがやってきて握手し、なぐさめるが、立ち上がらないキャプテン。カーンの悲しみ、悔しさが画面を通じて伝わってきて、本当に泣けた。カーン自身は泣いてはいなかったけれど、滂沱の涙を見たような気さえする。
やっと立ち上がり、だけど他の選手みたいに、手を組んでサポーターに挨拶することはできなかったカーン。準優勝のメダルをもらって、記念写真を撮ったけれど、台からどんどん降りて去ったカーン。たぶん彼は、一点目のきっかけになった、ハマンのミスを責めたりはしないだろう。ひたすら自分を責め続けたのだ、その後も。

ドイツ人女性には人気がないというカーンだけど、こういう「漢」、日本人受けするのは当たり前であろう。戦前や戦中の道徳の教科書に載っていたような、立派な軍人さんとか武士のような、すがすがしさと、精神の強靭さ、自分への厳しさを感じる。黙っていても、こちらの生き様を見据えられて「それでいいのか?」と問われるような気がするのである。ただサッカーを見ているだけで。
もちろんそれは、ドイツ人に綿々と流れる精神力ではあるのだけれど、こんな男がドイツにいて、そして日本に来てくれて、私にそれを見せてくれた、ことはまるで奇跡のようである。
まさに「感動をありがとう」と言いたい。親がいないだの怪我がどうしたのという、マスコミが作るような「お涙頂戴」エピソードは大嫌いな私だが、今回は本当に、感動した。たぶんこんなに人を見ていて感動することはないだろう。
だって今の日本には、ここまで強靭な精神力を持った「漢」はもういないのだから。

止まらない やつは
くじけない やつは
泥まみれのキャプテン
緑の海で
飛べるのさ やつは
輝くよ やつは
忘れられない その名は オリー・カーン

(Die Prinzen『オリー・カーン』日本語版より)

/       ,. ソ ノ |ミノ丿ミ:、
    /   彡彡ミ/  ミヽ乂ハ. ',ヽ彡
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     |  ヽ `''   /,.." ̄ ̄/     
       |   ヽ .   ヽ'──j        
      ', ヘ.._\   `` ̄/ 

また彼に会えるだろうか。




韓国万歳報道その後
前回の日記で「マスコミが『韓国を応援しよう!』と洗脳しようとしている」と書いたが、結局その後、ごく一部〜例えば明石家さんまの「ドイツのユニフォームを着て出演」やその件に関しての「韓国ファンなら韓国のユニフォームを着ますが、私はサッカーファンなので、ドイツのユニフォームを着ました(ちなみに彼はブラジルやイタリアファンである)」といった発言など〜身を挺した抵抗がいくつかあっただけで、韓国の敗退とともにうやむやになってしまった。韓国でレポートを書いている記者がサイトで書いていたが、韓国での「正直な」レポート、記事は、なぜか日本で活字になるときに、みなカットされていたそうである。そうまでして「日韓共催」をしたいか?なぜ?帳尻さえ合わせれば済む問題じゃないだろう。
マスコミの偏向報道のとき、対戦相手はドイツだったのだが、韓国サポーターは
「ヒトラーの息子は帰れ!」
「ハーケンクロイツの旗」
「クローゼとカーンの遺影、『負けてご冥福をお祈りします』」
といった応援グッズを手にしていたのだ(うちハーケンクロイツは撤去)
ドイツではハーケンクロイツを持つことは禁止されている。「ヒトラー」も禁句だ。第一、それらを言われて不快な思いをするのはドイツ人だけではない、当時占領された多くの国、そしてユダヤ人たちの「この試合に関係ないのになんでこんな思いをしなきゃならないの?」という感情はどうするつもりだったのか?!あの国の人たちには「言っていいことと悪いこと」っていう概念すらないのか?

そうこうしているうちに、北朝鮮と銃撃戦があったとかで、あの二カ国がもめ出した。正直、「勝手にして」である。わたしは、少なくとも放置したい。お互いそういう性格なんだから、責任を押し付けあえばいいじゃない。

そしてワールドカップが終わって、マスコミへの不信感だけが残った。




審判さん
誤審問題がかなり表面化したので、決勝戦の審判は「世界最優秀審判」コリーナさんになった。コリーナさん、イタリア人なのに結構背がでなくって、スキンヘッドで眉毛なし、目の色も薄くて、見た目かなり怖い!
でも試合はものすごいフェアで、どちらにもちゃんとイエローを出しながらも、「出しすぎて退場者続出」にもせず、シミュレーションにも惑わされず、すばらしいジャッジだった。
途中でにこにこするのも「なんだかんだ言って、イタリアのおっちゃんなんだ〜」と思わせたし、カーンと途中楽しげに話していたのも印象的だった。負けたあとに、カーンに早速励ましの言葉を送ったそうである。一流同士の交流は、見ているほうも気持ちがいい。







 

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