日記 2001年後半

2001/12/28

年の瀬のごあいさつ。

前回えらそうに「私の10大ニュース」を発表したら、その後『初登場一位!9999点!!(古い)』というようなネタが飛び込んできてしまった。人生、何が起こるかわからないものだ。ま、来年書けるようなら書けます。
さて、今年も一年たちました。いろいろ変化がありましたが、サイトを通じて友人が増えたのが何より嬉しかったです。ここを覗いてくださるみなさん、本当にありがとうございました。そして、来年もぜひよろしくお願いいたします。
限りなく感謝をこめて、今年最後のご挨拶にします。

ちなみに来年はさすがにページを変えます(^_^;)

2001/12/19

振り返ってみよう!!
というわけで、年末企画(ありがち)「私の10大ニュース」!!
「まだ早いだろ」とか「もう今年は更新しないのかよ」とかいうツッコミはやめてね☆
それでは早速発表〜〜〜♪

10位 手術する
別にどうでもいいことですね。局所麻酔レベルだし。

9位 辞めたサークルに勧誘される
シャーロキアン団体を、今年辞めたのだけれど、ひょんなことから「組織改革のために再入会してほしい」と誘われてまいった。いい方たちだったんだけど、わたし打たれ弱いんです。ついでに、「改革」するほど組織にも思い入れがなかったんです。すみません。

8位 男の沽券涙を流す
「コネタ集」にも連載しまくった「男の沽券」シリーズ、クライマックス。
今後も生温かい目で観察したい。

7位 かわもりたさん札幌へ&まさこさんと初対面
「日曜研究家」時代からの(解説抜きでごめんなさい)友人のかわもりたさんが、ご主人の転勤で札幌へ。ちょと寂しい。11月には、京都のまさこさん上京で初対面、盛り上がった。

6位 首都高で事故る
雪の降った次の日、「もう溶けたな」と首都高に乗ったら壁に激突!車も人も無事で何より。

5位 両親総理大臣に呼ばれる
こんな機会でもなければ、すっかり忘れていたネタ。総理ったって森さんである。とほほほほほほ。もうこうなっては、「今年まだ森さんが総理大臣だったんだっけ?」という感じである。

4位 ドイツ旅行実施
テロにも負けず、行ってきました。楽しかったよ〜。ドイツ最高!
しかし、「旅行記」続きを書けって感じですね。すみません。

3位 狂言観まくる&「陰陽師」大ヒット
毎年のことなので、敢えて書くまでもないのだけど、やっぱり今年の主な活動と言ったら「狂言鑑賞」なのだろう。春の「まちがいの狂言」秋の「RASHOMON」という二つの新作、「万作を観る会」での万作師の至芸と「靱猿」の彩也子ちゃんデビュー、夏行ってちょっと失敗の「電光掲示」、考えてしまった「新宿狂言」などなど、今年も有意義だった。
「陰陽師」については、意外な大ヒットとなり、これが1位につながる。

1位(同率) 小沢健二復活のニュース入る
来年のことなので、騒いでも仕方ないのだけれど、とにかく待ちに待っていたので、ニュースだけでも第一位決定!!すでに曲が流れたラジオ局もあるようで、聞きたい気持ちで一杯である。歌が上手くなったという彼、来年がひたすら楽しみである。待っててよかった。

1位(同率) 当サイト大拡大!!&10000Hit突破!
思いがけぬ「陰陽師」のヒットで、我が「東京だるま大学」のアクセス数が飛躍的に伸びてしまった。最初「狂言」コーナーはほんの片隅だったのに、掲示板は設置するわ、今ではサイトの重要な部分を占めている。
たしか去年の忘年会で、サイトの話になり「2000アクセスくらい…」と言った覚えがあるので、今年だけで8000アクセス以上!!
本当にありがとうございました。来年も精進いたしますので、ぜひ「東京だるま大学」をよろしくお願いいたしますm(__)m

ちなみに、このランキングの内容は、すべて「日記」に記載されたものです(というか、そこから選んだんだもん)…それにしても、私的なことがぜんぜん書いてないから、よく思い出せないぞ!反省。

2001/12/12

タイーホ祭り。

田代まさし逮捕
あまりネタとしてはおもしろくないのだが…タイムリーということで。
最初、「のぞき、しかも男性の入浴姿を」というので、あまりにもおもしろ下劣すぎる、と思っていたら、昨日の深夜になって「覚醒剤発見」とのこと。もう、二の句がつげない。

田代という人を、私はもとからあまり好きではなかった。バンドやグループの歌手は、解散後も人気を保てるのは、メインの一人くらい、というのはすでに不文律のようになっているので、食べるためには仕方がなかったのかもしれないが、志村けんの元で、本気でお笑いをやっているように見えなかったからだ。どちらかというと、「中山ヒデ(名指しかいっ!)」のように、芸がないのに、まわりの人に恵まれてなんとか芸があるように見える、という気がしていた。彼の駄洒落もおもしろくないし、ヘンな小道具をわざわざ作ってくるのも「痛い」と思っていた。
そこへ去年の「盗撮」事件。よりによって、ヤクよりかっこ悪い「破廉恥系」犯罪それもレイプとか思い切ったのではなくて「盗撮」である。イメージが悪すぎるので、謹慎後復活しにくいのは当然、と思っていたのだが、復活後、恐らく多くの人が気づいてしまったのではないか?「いじられない芸人」のつまらなさを。犯罪はネタにできにくい、そしてまわりは気を遣っていじれない。この人がいかにまわりの力によって「笑える芸人」のごとく見えていたか、をまざまざと見せ付けられた気分だった(たまたま見たのが「ぐるナイ」や「ダウンタウンDX」だったせいもあるかもしれないが)。

もしかしたら、本人も復帰後、自分の受けなさ加減に絶望したのかもしれない。けれど、それで「ヤクに手を出す」あまりにも短絡的じゃないか。自分を変えろよ(精神的に)。

まして、のぞき。のぞきといえば、本家は「出歯亀」こと池田亀太郎。彼はもともと、のぞきの常習者だったが、「出っ歯の亀太郎」こと「出歯亀」を有名にしたのは、「銭湯でのぞいた相手を襲って殺した」という事件のためである。この事件は、今になってみると、冤罪の可能性があるようだが、それよりポイントなのは、確か出所後の出歯亀、また「のぞき」で捕まってたこと。やはりこの手の犯罪は、嗜癖に近いというのか、常習性があるのだろうか。今世紀の「出歯亀」に代わる言葉は「タシロ」だなんて、かっこ悪すぎるので勘弁してほしい。

思春期だというお子さん、今ごろ何を思っているのだろうか…そればかりが気にかかる、救いのない事件だった。

サッチー逮捕
されるされるといわれながら、生き長らえていたサッチーがついに逮捕された。
脱税だそうである。それも2億あまりの脱税。桁が違う。
それよりも注目すべきは、その手口が「手口」と呼べるほどの策でない、あまりにもずさんなものだったということである。
やはり「会社」を経営できるほどの頭はこの人にはなかったのだ。しかしそれに気づかず、任せていた家族って…
ケニー氏の告発により、彼女の過去もだんだん明確になってきた。子供に賽銭泥棒をさせていた親。前の夫を自殺に追い込んだ女。今の夫を二度も監督退任させた妻。こういう人だから、税金のような「公共に使うお金」を自分の腹から払う、なんてとんでもないことだったのだろう。ずっと「人のものは自分のもの」としてきた人生だろうから(野村元監督の財産がカツノリより少ない、ということからもそれは明らかである)。町内会費も払わなかったくらいだし。

前に私は「戦後たくましく生きてきた」人間の一タイプとして興味深い、と書いた。それは変わらないのだが…自分に「矜持」があれば、こんな生き方をしなくて済んだ気がする。

2001/12/03

内親王ご誕生おめでとうございます。ジョージ・ハリスンさんご冥福をお祈りします。

萬斎さんご出演
もう先週の話になってしまったが、萬斎さんは「ニュースステーション」内の「チャンスの前髪」にご出演になった。その後、思いがけず当サイトで論議が盛り上がってしまったので、多くは書かないが、一言だけ。
・聞き手は前もって相手の仕事内容について理解しておくべきである。
・久米さんの左翼的感情的思考停止はなんとかならないのか。
いや、「NEWS23」出演の時にも思ったことだが、無知不勉強の上に、人の話を理解する能力もない人たちとお話するのはどんなにつらいことか、と萬斎さんに同情した。

オヤジの生態
小泉首相が田中外相に「重職心得」なるコピーを渡したそうである。これ、佐藤一斎なる儒学者が説いたものだという。それをもらった田中首相の「論語みたいなもの」という発言もどうかと思ったが、「格言が好きで、気に入った格言があるとすぐに人に披露する」っていうの、オヤジ特有の行動じゃないか、という気がする。
あなたの近所や職場にも、いるでしょう、「プレジデント」かなんかで得たような知識を、すぐに引用して説教する人。あれと一緒だと思う。
でもって、そういう場合、きっかけは「雑誌で見た」とか「人に教えてもらった」であり、その後その格言の載っている著書を読むなり、その人について調べるなり、といった、「自ら掘り下げる作業」はまったくやらない、というのもオヤジの特徴である。聞いたことをそのまんま、でも自分で最初から知っているかのように、話すんだよな。
ちなみに小泉首相が国会で引用した佐藤一斎の言葉「少(わか)くして学べば壮にして為すことあり、壮にして学べば老いて衰えず、老いて学べば死して朽ちず」は、「朽ちず」の現代語訳が間違っている上に、佐藤一斎についてのコメント「日本にも孔子みたいな人がいたんだな」って、「少くして学べば〜」は『論語』を分かりやすく説明した言葉だろうが!儒学者なんだから「孔子」みたいな考えなのは当たり前!

小泉さんの夏に作った、与謝野晶子をパクった短歌も、元の歌の官能性を知らないのがバレバレで、聞いているこちらが恥ずかしかった。昔の政治家というのは、政治に関する知識以外にもそうした「教養」を持っていたはずなのだが──そういうのを期待するのは無理なのか。

狂牛病三頭目
もはや狂牛病の牛が見つかっても、驚かなくなっている自分にもびっくりだが、今回は驚いた。だって、当該牛の出身が「群馬」だったうえに、それまで見つかった三頭がみな飲んでいたという「代用乳」の工場も群馬だったからだ。
群馬という場所は、知られてはいないが牛肉の名産地で「上州牛」「赤城牛」といったブランドも一応ある。しかし今回の騒ぎで、もはやブランド価値もないだろう。気の毒に。
ところで、この間ファミレスで「ビーフカレー」を食べてしまった。いや、一応「アメリカ牛」って書いてあったんだけど、我ながらチャレンジャーである。さて、来たビーフカレーをみてびっくり。「これ、いくらなんでも入りすぎだろ」っていうくらい、でっかい肉がごろごろ入っていた。食べ切れなかった。
牛肉の在庫があまって困っている業者さんが、やけくそになって納入してんのか?と思ってしまった。本当にお気の毒である。

ウィルス大流行中
ともかくも、「W32.Badtrans.B」ってウィルスが大流行中である。先週は毎日このウィルスが送られてきて、正直、へこんだ。私の場合、サイトに掲示しているメールはWebメールであり、私のメールソフトには直接届かない。サイト上で確認するタイプのものである。それでも、「新着メール」が届くたびに、自分のアドレスに連絡が来るように設定してあるため、「新しいメールが届きました」というメッセージの内容が、来るもの全部ウィルスだったときには、まいってしまった。それも全員見ず知らずの人。知り合いならともかく、見ず知らずの人に忠告するのも、とプロバイダに指導をお願いした。
今回のウィルスは、ニムダと同じIEの弱点を狙って伝染する。前回のニムダのときには、それほど流行を感じなかったのだが、今回の流行がとても早く、そして収まらない背景には、ADSLをはじめとする「繋ぎっぱなし」の普及と、そうした高度なネットワーク技術の割に、パソコンやネットワークに関する知識がないユーザの増加、があるのではないだろうか。今までのウィルス媒介者は、どちらかというと、大学や会社など、「専用線で常につながっている」人たちが中心だったように思う。それゆえ、被害も甚大だったのだが、逆にコンピュータやネットワークに通じている人たちが被害者だっただけに、収束も早かったような気がする。今回はそうではない。大学同様、つなぎっぱなしなのに、「対策って何?」という人たちが、感染を広げ、そして収束させないのだと思う。当サイトでもウィルスに関する対策と情報を表紙に掲げているが、まだ収まらない。本当にみんな、対策を取ってほしい。一人一人の自覚が感染を防ぐのだ!

サイト大繁盛
「風が吹けば桶屋が儲かる」じゃないが「陰陽師が流行って『東京だるま大学』大繁盛」である。とても嬉しいのだが、反面不安でもある。そもそも、私のサイトは、狂言のために立ち上げたのではない。いろんなところに発表したり、発表しようと書き溜めた文章がたまったために、「それじゃいっちょ」というわけで作ったものである。だから、名前も、相方の「だるまに(まったり感が)似ている」という言葉をきっかけに、いかにもっぽい「東京」と「大学」の間に「だるま」を入れて、全体としてものすごいいかがわしい(^_^;)タイトルにしたというくらいで、大して考えていない。
それがどうだ「狂言に行っても感想を忘れるともったいない」と狂言コーナーを作り、専用掲示板にいたってはわずか三ヶ月ほど前に慌てて設置したというばかりなのに、今ではまるで狂言がメインであるかのよう。常連のレディグレイさんに「T.D.U.」なる略称もさずかり、いっぱしのサイトのようだ。

しかし、私自身は、見所としてまだまだ精進が足りない。家と一門の違いもよく分からないし、立ち上げた当初、「狂言広場」の管理人さんに教えていただいたくらいだ。見巧者の方々から見れば「なに的外れな感想書いてるの」というようなものだろう。
知らぬうちに自分が管理人気取りでいい気になっているのではないか、狂言を観たことのない人に向かって、見巧者ぶっているんじゃないか、不安である。怖くてしかたない。ひたすら自戒を込め、精進していこうと思う。
というわけで、来年もよろしく(早い!)

死語の世界?
トップに書いたが、雅子さまに女のお子様が誕生とのことである。めでたい。
さて、上の行にわたしは「女のお子様」と書いた。実際、「赤ちゃん」「お子さん」などと報道しているテレビ局もある。

しかし、「女」で、天皇家のお子さんなんだから「内親王」というのが正確なのではないのか?なぜ、「内親王」と言わないのだろう。もしかして、「死語」にしようとしている?
ご成婚のときにも思ったことだが、一つの言葉をなくすと、敬語がつじつま合わなくなる。きちんと存在し、意味が通じる言葉なら、使っていいのではないか。それとも、テレビ局の人って「内親王」っていう言葉の意味を知らないの?

2001/11/28

もう「狼が来た」は勘弁してね…「ニュースステーション」さん!

萬斎さんご出演
というわけで、今日は本当に延びに延びた「ニュースステーション」出演の日、らしい。今日こそ大きなニュースには起きないで欲しいのだが。
てゆーかね、ビデオ予約したり取り消したり、大変なんだってば。

白洲正子と白洲次郎
ちょっと前から心に決めていることがある。
1.古本にはまらないこと。
2.着物にはまらないこと。
どちらも、心をかなり惹かれているものだけに、いったん凝り始めると際限なく買いそうで怖いのだ。古本に至っては、置く場所の問題もあるし、着物は単価が高いし。
ところで、白洲正子さんは、子供を生んだ後、骨董にはまって青山二郎さんや小林秀雄さんに入門(?)し、最後にはお店まで開いたそうである。そんな彼女が骨董同様に愛していたのが、能。
先日の「万作を観る会」を観て、どうも私も能にはまりそうな予感がする。狂言だけでも財布が寒いのに、さらに能……「能にははまらないこと」という一文も加えたほうがいいかもしれない。

さて、話はすこしずれるが、ちょっと前から「白洲次郎」さんにはまっている。白洲次郎さんというのは、ここ数年雑誌に採り上げられることもあるだろうから、ご存知の方も多いと思うが、白洲正子さんのご主人にして、戦前はイギリス留学、戦後はカントリー・ジェントルマン(農業)をしながら占領軍との交渉に参加、さらに東北電力の会長などを歴任した、という、スーパージェントルマンである。英語も完璧な(当時なので)キングス・イングリッシュだったそうで、GHQの幹部に「あんたは英語がうまいね」と言われ「あなたももう少し練習すればこのくらいにはなれますよ」と言ってのけた人である。180センチの身長があって、80歳までポルシェ911に乗っていたという自動車マニア、内面も外面も「かっこいい!」男性なのだ。
この白洲次郎氏、実業界や政治の世界(ただしどちらも「どっぷりと」ははまっていない)には興味があったらしいが、人文科学には興味がなかったようで、奥さんの白洲正子さんが骨董にうつつを抜かそうが文を書こうが、「どのくらい読んだのだか」という感じだったようである。
でも、夫婦ってこうあるべきなのじゃないだろうか?どちらも独立した趣味をもち、一人の人間として自立した上で、互いに尊重しあう。趣味が一緒だろうがなかろうが、大したことではないような気がする(それを理解してさえいれば)。

さて翻ってすでに十年以上の付き合いのある相方。一応、ドイツ留学経験があり、ドイツの学位保持者である。独語と英語に通じている。実業の世界で生きている(ただのサラリーマンだが)。車が好きで、オープンカーに乗っている。おしゃれで、ヨーロピアン・ベイシックがお好みだそうである。本はほとんど読まず、人文科学の世界には興味がなく、相方(私)が狂言にうつつを抜かそうが、自分のHPを開いていらんことを書き散らかそうが、知っちゃいない。サイトも読まない。おお、「プチ・白洲次郎」じゃないか!

というより、たぶん、白洲次郎氏には失礼だが、白洲次郎氏が「ものすごくグレード・アップした相方」なのだろう。だからきっと惹かれるのだ。なんだ惚気か。ごめん。

さてそれでは自分は…と考えると、白洲正子さんとは生まれから違う(白洲さんは伯爵令嬢)し、「プチ」ともいえないほど似つかないので、恐縮するしかない。けれど、白洲夫妻のような年の取り方ができればいいなあと思う。こういう、目標になるような男性や女性、今もいるだろうか?

2001/11/25

年賀状とお年玉の準備しなくちゃ…

浅草探訪mitまさこさん
「ザ・ロックンロールスライダーズショーin武道館」のために上京した、”心の友”まさこさんと初対面を果たした。

宿泊したホテルの最寄り駅である、四谷で待ち合わせて一路浅草へ。
雷門〜仲見世〜浅草寺、とまずはお決まりのコース。運の悪いことに、酉の市の日だったようで、大鳥神社から繰り出した人たちが流れていて結構混んでいた。しかもみな五十以上(推定)である。とほほ感が漂う。
仲見世のお店は相変わらずアナクロな感じが漂っていて、明らかに外人目当ての「こんな着物普通着ねえだろ」というような着物やヘンな日本髪のヅラなどを売っている。お土産も相変わらずものすごいのだが、まさこさん曰く、同じ和モノでも、京都とは微妙に違うとのこと。たしかに、売っているはっぴが『浅草=忠臣蔵模様』『京都=新撰組模様』だったりするようである。勉強になった。だれか土産物の地方比較を、まじめにやってくれないだろうか。あのう、「いやげもの」としての視点じゃなくて。

いつも入り口で挫折していた「マルベル堂」に、今回は思い切って入ってみる。すごいよ、入る前から「荒井注在籍時のドリフ」がパネルになっているんだもん。誰が買うんだこれを(私みたいな人かな(^_^;))。
しかも中には「荒井注でも志村でもなく、当然仲本でもいかりやでも加藤でも高木でもない人」が写っているのがあるし。誰だこいつは。
中はまさに「アイドルブロマイドの殿堂」。原節子や田中絹代からチェッカーズまで、そろいもそろったり。でも「浜崎あゆみ」のブロマイドはない。モーニング娘。のカレンダーが精一杯。昔のアイドルがお好きな方にはたまらないところであろう。
中にピチカート・ファイヴがわざわざ「それっぽく」撮ったブロマイドがあったが、明らかに「狙いすぎ」で面白くなかった。しかもピチカート自体、すでにないし。

お昼はまさこさんのリクエストでもんじゃ焼き。
もんじゃといえば、私は大学時代、友人に誘われて落語を聞きに行き(これもどうしてそういうことになったのかすでに覚えていないのだが)その時に一度食べたきりである。東京に住んでいながらなぜ…と思われる方もいるかもしれないが、そこはなぜ「一度しか食べる気にならなかったか」を想像していただきたい。ま、そんなもんじゃであるが、リクエストなので、「もしかしたら前回食べたのが非常にダメダメだっただけで、実はうまいもんじゃもあるのかも?」と密かな望みを抱いて行ってみた。食ってみた。……次は何年後かな(^_^;)
だいたい、もんじゃというものは、食べごろになってから食べられなくなるまでが短すぎる。五分以内で食べ終わってもぎりぎり「こげずにいけるか」くらいの感じ。かといって火を止めてしまったら「冷めても食べられる」類の料理ではないし…あのヘラは食べにくいし(慣れてないだけ?)、店員は早く食って出ろというような顔をしているし(それは店が悪いだけ?)、ちっとも落ち着けないぞ。

午後は、「一度行ってみたいと思いながら行ったことがない」花やしきへ。途中、浅草公会堂だかの前を通ったら「プチ・ハリウッド(二人で命名)」になっていて、さまざまな芸能人の手形が押してある。しかしどちらかというと「古い世代」の人たちばかりで、選択基準がよくわからない。しかし、見ていたら中に「野村万作」師のを発見!とりあえず手を当ててみた。小さかった。しかしなぜ野村万作師がここに?

花やしきは、数年前から入場料を取るようにしたとかで、仕方なく900円払って中へ。…
動けん。
いや、遊園地なのにこんな表現はヘンかもしれないが、「足の踏み場もない」とはこのこと。せま〜い園内にやたらとアトラクションを詰め込むものだから、歩く場所もないのである。おそらくは園内一周するのに、50歩は使わないだろう。しかも(人数的には少ないのかもしれないが)ドキュソで貧乏そうな一家がいろんなところでだらだらしているので、余計混みあって見える。
入るなり大道芸人が芸をやっている脇を、なんとかすり抜けて早速「ここに来たら当然乗るだろう」のジェットコースターへ。並んで「時速が42キロしか出ない」だの「昭和26年にできてそのまま」だのという煽り文句(?)を読んでいると、二分くらいではや乗る番だ(10人も並んでいなかったのだ)。さっそく乗ってみる。押えはあるが、安全装置は働いてなさそうだ。さて出発。あまりにも「スムーズ」から程遠い動き。たしかに速度は遅いのかも知れないが、狭いところをぐるぐる回るし、狭いゆえに高→低や低→高への距離が短い(変化が急すぎる)ために、結構スリルがある。残念ながら「いつも窓から見ている近隣住民」にはお目にかかれなかった(寒いので窓が閉まっていたため)のだが、セットの風呂屋に突入するだけで充分だった。いや、面白かった。
続いて、観覧車が(場所の都合上?)ないので、飛行機型の、ワイヤーで上がってくるくるまわる乗り物へ(名前知らない)。浅草が一望できたが、いや、ごちゃごちゃすぎる。
さて、次はどうしようかと思ったら、さっき大道芸人が芸をしていたステージ(園内唯一の「椅子のある場所」。家族がマターリと休んでいる)でライブがあるという。ちょっと聞いてみるかね、と座ってみると、ドレッドに花やしきのはっぴ、という、明らかに怪しい、しかも年をとったオヤヂがセッティングしている。
「あれがバンドのメンバーか?」
「いや、年行ってるから違うよ。職員だよ」
「でもギター放さないじゃん」
とうとう彼は舞台から一度も下りないまま、次々とバンドのメンバーがやってきてしまった。
それがまた、35をとうに過ぎたと思われるねえちゃん、ドラムセット代わりにヘンな太鼓をたたくねえちゃん、一人だけ比較的まともそうなキーボードのにいちゃん、という編成。いやな予感はどんどん高まる。
さて歌が始まった。「夢が〜」「ロマンが〜」「大地が〜」五秒で私の心は決まった。
だるま「ねえ、この歌、もっと聞いてたい?(心なしか切り口上)」
まさこ「ううん、いい」
だ「じゃ、行こう」
ま「行こう」
そういうことになった。


って『陰陽師』じゃないだろ。
ともかく私たちはそこで決心して、花やしきを脱出した。まさこさんはだいぶ視線で「いかないで〜」と年食ったねえちゃんに訴えられていたようだが、私はすでに「電車の中でアブナイ人にあった時」と同様、ひたすら違うほうを見ながら出てきたので助かった。いや〜あんたたち、いい年こいてすごすぎるよ。もういい加減「夢がどうこう」言ってないで定職についたほうがいいと思うよ。不景気なんだしさあ。
(ちなみにまさこさんがオフィシャルサイトを見つけてくれた。ここ。うわ、今見たら、私たちが五秒で立ったあのライブで感動して、CD買った人がいる!!)

さて、花やしきにおいてあったビラに「テプコ浅草」には戦前の浅草についての展示やセットがある、と書いてあったので、そこへ。でんこちゃんとかっぱがお出迎え。…かっぱ?
「こいつ『ゆるキャラ(みうらじゅん&いとうせいこう命名)』みたいね」などとかっぱで遊んでいると、突然かっぱが動き出した!!!
…どうやら、人が前に立つとセンサーで感知して動き出す仕組みだったらしいのだが、一瞬「まさか、これ中に人が?!」などと考えてしまった。しかも、妙な腰つきで踊るし。
さて、中は浅草のお笑いとSKDの展示。昔の冊子を見るのが大好きな私は、当時のプログラムなどをしげしげ読んでしまった。
二階は戦前の浅草の町並みの再現。ちゃんとエレベーターホールが「凌雲閣」と命名されている(凌雲閣には、当時めずらしいエレベーターが設置されて話題となったのだが、速攻壊れた)。昔の映画を上映しているコーナーもあったりして、結構充実。それにしても昔の映画俳優は、なんて顔がキレイなんだろう。どうしてああいう「ひたすらに顔が美しい」男女が芸能人にいなくなってしまったのだろう。

その後はお茶して、東京駅にてお別れ。いや、さすがに楽しかった。まさこさんとも、感受性の方向が似ているのか、話がとっても合ったし。
次回がもしあったら、今度は「最先端の東京」つうことで、代官山とか表参道とかかなあ。…たぶん二人のキャラには合わないな(^_^;)
(まさこさんから見た旅行記は、「21世紀スタンダアド」へ)

渇望感とマインドコントロール
今年は本当は先々週の「万作を観る会」をもって狂言の打ち止めにしようと思っていたのだが、なぜか12月4日の朝日ホールのチケットを買ってしまった。
今年、「一年間の予定が立たないから」という理由で買わなかったのに、来年の「野村狂言座」の年間会員券を買ってしまった。

これらの行動はどうやら、「来年は『陰陽師』にはじまる萬斎ブームで、狂言のチケットが取り難くなるに違いない」という思い込みからくる、狂言への渇望感が生み出したもののようである。
気がつけば来年の狂言のチケット、すでに3+4(年間券)公演が予約済みである。そして今週、もう一つ予約申し込みをする予定。今年見た狂言の公演数が全部で10だったことを考えると、ちょっとチケット取りすぎのような気がする。
もっと冷静でいようと思っていたのに、すっかり萬斎ブームに乗せられているなあ。

そして今日も、本屋に行って『萬斎でござる』(朝日文庫)を見かけて、つい買ってしまいそうになる自分がいた。すでにハードカバーで持っているのに。買ってどうする。
こういう消費行動が萬斎さんのブランド物のお金になったりするんだよなあ、と思いつつ、それもいいかも?と片方で思っている自分がいる。

シティポップス
昨日、車の中でラジオを聞いていたら、パーソナリティが、「昔のアルバムは今でも聞ける」というようなテーマで、70・80年代の「ニューミュージック」を紹介していた。
最初は、高橋幸宏さん。さすがに私が年を取ってるといっても、YMO以前のユキヒロさんは知らないのだが(YMOだって小学校〜中学校のときだから、音楽として受け入れてはいなかった)、今聞いても飽きない、質のいい音楽だった。バックミュージシャンに山下達郎、(当然)坂本龍一、細野晴臣各氏など参加していた由。
続いて、安部恭弘さん。と聞いて、声をあげてしまった。安部恭弘さん、大学のころとても好きで、よく聞いていた。「とても好き」といっても、当時の「いちばん」は大江千里だったので(^_^;)2〜3番目だったけども、でも、良質のシティポップスって感じでよかったんだよね、あんまり売れてなかったけど、などと運転している相方に説明。やっぱり今聞いても古くなくてよかった。
「そして最後に、今、同じ意味で長く聞けるアーティスト」ということでパーソナリティが紹介したのが、キリンジ!
おやキリンジなら、先週新しいアルバムを買ったばかり、来年のNHKホールチケット取ったよ(三階だけど)、というようなところである。今の「いちばん」は小沢健二なので(^_^;)、お休みの間の「暫定一位」だけど。
キリンジが「シティポップス」の系譜に属するとはちょっと意外だった(別にあの兄弟が埼玉出身だから、というわけなのではなくて、都会的なちょっと冷たい、淡々とした感じとは違う世界の気がしたから)。でもさらにびっくりしたのは、自分の好みの音楽の系統が、実はあまり変わってなかったということだ。成長がないってことかなあ。(とか書きながら「昔から趣味がいいってことだよ」と言って欲しそうにしてみる)

2001/11/16

日々是狂言三昧。

RASHOMON
今年の目玉の一つ「RASHOMON」に、久しぶりの狂言鑑賞となる相方と一緒にいった。
感想。「やっぱいいや新作は」。
たしか「藪の中」を見たときもそう思ったのだった。こういう内容をするなら、狂言でなくてもいいのでは、と思う。狂言には狂言のよさがあるのに。

それにしても、若い女性ばかりだったのにはびっくりした。「陰陽師」効果なのかなあ。能楽堂の見所とは明らかに違う。ホール専門の人とかいるんだろうか。
ちなみに後ろのおばちゃん団体「であの若い子(逸平くんのこと)誰?」っていうのにもびっくりだけど。

生温かいニュース二題。
今週相方にメールで知らせた、生温かいニュースをここにも紹介。

1.「留守番のカメ、ストーブ倒し?火事   カメも焼死」(11/12読売新聞)

大阪市○○で火事があり、会社員Aさん方の一階部分を全焼した。 調べによると、Aさんはリクガメ(体長約30センチ)を室内で 放し飼いにしていたが、熱帯性のカメのため、電気ストーブを 付けっぱなしにして外出し、出火当時家には誰もいなかった。 倒れたストーブの近くでリクガメが焼け死んでおり、同署は カメがストーブを倒し、火が燃え移ったと見ている。
ちなみに相方コメント「A(実際は苗字呼び捨て)には友達がいないのでしょう」
なぜAが一人暮らしだとわかったんだ相方よ!
ところで、リクガメってとても臭いそうである。そんなカメが放し飼い。やはりAさんはチャレンジャーだ。キャベツとかすごい食べそうだし。

2.「5年間セックス禁止」自ら背いた王に罰 スワジランド(11/13朝日新聞)

 南部アフリカの王国スワジランドで、ムスワティ国王が、 自ら提唱した「純潔を守る誓い」に背いた罰として牛1頭を11日、 抗議に来た若い女性たちに納めた。AFP通信などが伝えた。

 国王は、エイズ対策として9月、10代後半の女性に純潔を守る ふさを身につけ、5年間セックスをしないよう呼びかけた。 その後、自ら17歳の女性と婚約したことが発覚した。 国王には、すでに7人の妻と1人の婚約者がいる。

 これを知った若い女性約300人が王宮に詰めかけ、 純潔のふさを脱ぎ捨てて抗議した。 国王は自らの非を認め、牛を差し出したという。

牛は女性たちの村でバーベキューになった。

直接関係ないのに、王の妻や婚約者の数を書くなど、そこはかとない悪意が見える記事。それにしても絵に描いたような「自分は王だから別」の専制君主です。
でもちょっと弱腰だから女の抗議に弱いのね。だから牛を差し出しちゃうの。

ところでこの国、エイズは心配でも、狂牛病の心配はないのでしょうか。

パパの気持ち、じいじの気持ち
「万作を観る会」に行ってきた。詳しい内容は今までに観た狂言に譲るとして、父親の気持ち、祖父の気持ちにあふれた公演だったと思う。わたしは子供がいないので、親の気持ちはわからないが、やはりああいうものだろうか。

それはそうとして、「RASHOMON」から一週間足らずの公演。でも客層がまったく違う。あちらが若い女性でムンムンなら、こちらは枯れたじいさまばあさまでちょっとかび臭い(これは比喩じゃなくて、本当にかびや樟脳のにおいがしていたのである)。そして前の列にいたジジイ二名が、狂言の途中だろうが舞の途中だろうがところかまわず喋るので、本当にうるさかった。喋らなくちゃ分からないなら、来るな!

実は行くまで「高いチケットだなあ」と思っていたのだが、アレだけのものを堪能できたのだから値段よりずっと安かったといわなければならない。おいしい所ばかりだったし。

それからもう一つ、初日ということもあってか、高円宮さまがお見えになっていた。彼と一緒に見るのは、蜷川幸雄演出・渡辺謙主演の「ハムレット」以来である(昭和60〜63年あたりだったと思う)。芝居が好きなのか。でもVIP席は御簾の向こう(ちなみに御簾自体は上がっている)なので、遠くて気の毒である(ハムレットのときも私よりも後ろだった)。たまには近いところで観てみたいだろうに──。

斬九郎、復活
今週から「御家人斬九郎」(フジテレビ、火曜7:54〜)が始まった。すでに第五シリーズである。
この番組、渡辺謙がもともと好きだ(↑)というのもあるが、非常に主人公や周りの人物が魅力的で、大好きである。渡辺謙さんの殺陣は綺麗だし、着流しは粋。麻佐女役の岸田今日子は、わけわからない怪物ぶり(しかもそうとうわがまま)で、謙さんとの息もぴったり。蔦吉役は、本当に粋でいい女の、若村麻由美。
個人的には「江戸時代」って好きではないのだが、このドラマは江戸の粋だの人情だのがいいように表現されていて、しかも淡々としており、イヤラシクない。時間をかけて収録しているようで、カメラワークだとか脚本なども漏れがない感じがする(実際、前シリーズ(3年前)の終了直前のころ、若村さんが「もう次のシリーズを撮っている」と言ってた)。

しかしそのせいか、ゲストで「もういない人」が出てきたりする。数年前には、「おやっさん」こと小林昭二がでていたし、今シリーズでは、三浦洋一が出るそうである。時間をかけすぎるのも考えものだ(でも、一番「いなくなってはいけない」渡辺謙さんの病気が完治したのが本当に嬉しい)。

今度もビデオを撮りながら大事に見ようと思うが、なんとこのドラマ、今度がラストシリーズらしい。もともと「遊び人の残九郎(本名)」は若い、という設定のため、謙さんが引退を宣言していたらしいのだ。
う〜ん、こんなに粋で豪華メンバーのドラマ、そうそう見られないし、フジテレビで時代劇が見られるということ自体ももう貴重なので、残して欲しいのだが…無理か。

くず、デビュー
「ワンナイR&R」(フジテレビ、金曜午前0:40〜)のコントでのデュオ、「くず」がデビューした。
メンバーはDonDokoDonの山口と雨上がり決死隊の宮迫。デビュー曲は「刑務所に入った二人が外での生活を夢見ながら月を見て」作ったという『ムーンライト』。

もともとこの番組自体、美容師さんに勧められてみたのだが、すっかりはまってしまった。くず、おもしろいのに歌が上手すぎる。でもって結構曲(自作)もいいのである。 狂言が「最高の技術を使いながら笑わせる」のが身上であるならば、こういう「すっげえ上手いヤツがコントで曲を作ってデビュー」っていうのもパロディの身上ではないだろうか。
しかし、この曲、覚えてしまうと「もちを〜ペッタンペッタン」が頭の中をぐるぐる回るのが困りモノ。まして「かぐや姫が竹の中から素手でパッカンパッカン」て、かぐや姫は自力で開けたんじゃなくて、竹取の翁に割ってもらったんだし。

聖徳太子
(テレビネタばかりでごめんなさい)NHKのドラマ「聖徳太子」を見た。第一部はそれでも展開が速かったのだが、第二部はつまらなかった。
聖徳太子の能力の高さとか政治的手腕を見せて欲しかったのだが、実際は「聖徳太子はいかに仏教の信心が厚かったか」という場面ばかり。聖徳太子のすごいところは、憲法だの冠位だのを作って、自分たち天皇一族と他の豪族の差を歴然とつけたところであろうし、仏教を入れて国の思想を統一しようとしたところではないのか。

ついでに、「小野妹子=今田耕司」ってどうよ?
しかもせっかく妹子を出しておきながら、「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや?」という、人をなめきった手紙を読み上げるところがない!!
忠臣蔵なら「討ち入りシーン」とかさ、こう、ドラマには「はずせないツボ」があると思うんだけど、聖徳太子のツボはわたしの思っているところと違うのか?

勧誘の断り方
日曜日、携帯を洗濯してしまい電源も入らなくなったため、買い換えるために新宿に行くと、歩いている途中でおばちゃんと目が合ってしまった。
「しまった!」というときはもう遅く「ごめんなさい?(半分語尾上がり←大嫌い)。今スパゲティに関するアンケートをしているんですが、答えていただけます?」
歩きながら「イヤです!」と断り、すたすた歩いていくと、前にいた相方がげらげら笑っている。「?」と聞くと、どうも「イヤです!」と答えたのがおかしかったらしい。
「普通は何も言わないで通り過ぎるものだよ」というのだが、より引導を渡しておいたほうが追っかけられなくていいじゃないか?!ダメ?

さっき新聞の勧誘が来たがこの手のものもそうだ。
さっきのは「またサービスつけますけど(出だしがこれってなによ?!)…取っているのは読売ですかぁ?」「答えたくありません(ガチャ)」
以前は「朝日なんですけどー」「いりません(ガチャ)」ちなみに「ガチャ」はインターホンの受話器を置く音だ。

知り合いの人は「主人が決めていますので…主人がいないとわからないんです〜」と言ったが聞かず、何度でも来ると困っていた。そんなにたくさん喋るからいけないんじゃないのか、私は上のやり方で「いりません」ていうと「そうですかー」と引き下がってくれるぞ、と思うのだけど、さて上手い断り方はどんなのだろう。

2001/11/7

もう散財はしません。誓います。…たぶん。

中村うさぎになるつもりか?
非常に書きづらいのだが、またバッグを買ってしまった。
A.D.M.J.のオフィシャルサイトに行ったところ、「11月6・7日の二日間、本社前にてファミリーセールを開催します」と書いてあったのである。

前回日記に書いた、「SPURの通販」で購入したトートの使い勝手がすっかり気に入っている私は、「これに合わせてブルーのアクセサリーポーチを買おう。そうすればバーキンに使ってもアクセントになるし。」「できればボストンバッグも欲しいなあ…オレンジ…」などとすっかりそのつもりになってしまったのだった。

さて当日。あるわあるわバッグが。それも半額!いや〜んポーチなんか5000円くらいじゃないの〜!それもちゃんと目指すブルーがある。即ゲット。オレンジのボストン、ある。ゲット。
ふっと目を向けると「あの赤、かわいいなあ…」赤いトートだった。白いステッチだから、「ユナイテッドアローズ」に下ろすモデルかな(よく知らないけど)。…ゲット。
あ、同じ色のポーチもある。…ゲット。

というわけで、あ〜っという間に四つも買っているわたしであった。

自分でもそんなに同じブランドのバッグを買うなんて、どうかしていると思う。しかも来週には、オーダーしていた伊勢丹のトートができあがるのである。それも赤が。
戻って相方におそるおそる話してみると、あきれてはいたがそれほど怒ってはいなかった。

しかしその後に一言「ぴーちゃん(相方の呼称)も買おうっと。」

それが一番怖いんだよお!!

バッグの小部屋オープン
というわけで、ここ最近に買ったバッグと、以前買ったロエベのバッグを合わせて公開することにした。どうか笑ってやってください。
でも、我が家はデジカメがなく、ビデオで代用したところ、やはり画像が悪い。いつか──いつになるか不明だが、デジカメを購入できた暁には、画像を変えたいと思っています。

ところで、このバッグを撮影するのに、家の中を見回したところ、どこを見ても背景にごみやら大量の本やら出しっぱなしの化粧品やらばかりで、とてもとても写真に撮れるような室内ではない。仕方なく、唯一空いていた「玄関近く」の部分に椅子を持っていき、撮影したのが「バッグの小部屋」ページの写真である。

しかしその話を聞いた相方、「そこで掃除しようという風には思わないわけね」
…悪い。本当に思いつかなかったよ…

たった3%の少数派
最近静かにしているなあと思ったら、田中外務大臣、この騒ぎである。
・式典に40分遅刻
・人事課に篭城、手書きで嫌いなヤツの更迭の発令書を書かせるも、決裁が自分ひとり分しかないため、無効
・指輪をなくし、秘書官が盗んだと決め付ける
・その秘書官に代わりの指輪を買いに行かせ(支払いは秘書官の自腹)、しかも買ってきたものが気に入らないと怒鳴る
・そんな騒ぎでイラン外相との会談に30分遅刻
・秘書官切れて辞意表明
・国連とG8外相会議に出席しなくていいと言われ、直談判するが断られる。しかも小泉さんに叱られる

書いていて情けなくなってきた。コイツは幼稚園児か?いや私の甥(今度入園)だってもうちょっと聞き分けがいいぞ。

この人の、根回しの仕方(権威ある人〜ここでは小泉さん〜が、自分に力を貸すというようなことを、その人が言ってもいないのに言い張る)だとか、なくなった指輪について、すぐに「盗んだんでしょ!」と決め付け、しかも買いに行かせるところだとかに、短絡的で疑り深くてヒステリックだという、本人の人格がよく表われていると思う。秘書官はあなたの奴隷ではない、という、簡単なことがどうして分からないのだろうか。

今一番大切だと思われる、タリバンVSアメリカの戦争について日本はどう関わっていくのか、というようなことはい〜っさいしてないのに、たまに出てくるとヤレ誰を首にしろだのするなだのあそこへ出たいがあの汚いところ(パキスタン)には行きたくないだの。国会議員はたしか任期中、国家公務員に準じた立場である。ということは田中外務大臣も「国民の公僕」である(本人は絶対にそんな立場にはなりたくないだろうが)。少しは自らを律し抑えても、日本のことは考えられないものか。

しかし、そんな田中(呼び捨て)を、支持している人がいる!
先日見ていたワイドショーの調査では、女性で田中外務大臣を「支持しない」と答えたのはたった3%だった!
なんだよわたし、たった3%?そんなに少数派?なんだかものすごく情けなくなった。

田中を支持するというおばちゃん方よ(前にも書いたが、世界でもっとも「言いたいことをはっきり言う」人種)、もし同じことを森元首相がしたらどうなのか、野中弘務くんや亀井静香くんがしたらどう思うのか、よ〜〜〜く考えてみてはくれないか?田中はあなたたちの味方ではないし、あなたたちと同じ主婦でもない。金だけを与えられて常識や知性や自律を与えられなかった、可哀相な人なのである。彼女の今の不遇は、彼女自身が招いたことなのだ。

2001/10/29

アメリカからの郵便物が来ねえどうしてくれよう。

「陰陽師シリーズ化」
公式HPや「ぴあ」で発表になったそうである。とりあえず2003年、晴明の1000年祭に合わせて「陰陽師2」を制作するそうだ。
この日記を読んでくださる方はお分かりだと思うが、わたしは「陰陽師」の映画そのものはあまりいいと思えなかった。その後の、萬斎さんファンの増え方は嬉しい限りなのだけど、それが「狂言を観る人」につながるかどうかはまだわからない。だから、萬斎さんがこの映画に出続けることに、「代表作=陰陽師」と言われることに、彼の、目指す本当の意味でのメリットがあるのかどうか疑問である。
とりあえず、次回は原作にあるお話にしてほしい。そして、スケジュールを沢山詰めたい萬斎さんには、ぜひぜひ本業をおろそかにしないで頑張ってほしい。

とはいえ、「次は黒川主がいいなあ。黒川主=トヨエツで」などと言っている私は結局「陰陽師」ファンなのか…?

歌舞伎町また火事
またまた雑居ビルで火災だそうである。今度は「風俗エステ」(微笑…)から出火、上の階のレンタルルーム(微笑…)も被害に。そして風俗エステの客が亡くなったそうである。
亡くなった方には本当に気の毒なのだが、それにしても、前回は金曜日の夜だったからまだしも、今度は月曜日の朝6:30である。そんな時間に「風俗エステ」の客になっているヒトっていったいどういう類の人間なんだ?

かえすがえす思う、「こんな時に死んだらかっこ悪すぎ」と思ったところには長居しないようにしよう。注意一秒火事一生。

サッチー脱税
サッチーが脱税しているとかで、先週次男のケニーというヒトが、サッチーに「口裏合わせ(サッチー談)」を頼まれている電話のテープを公開した。
サッチー自体は私はどうでもいい、というか、99年の騒ぎで滅びるべきだったと思っているので、さっさと消えて欲しいばかりなのだが、それにしても、この女性は息子(三人のうち二人)や弟、姉など、身内から造反者を出してばかりだ。よほどおかしな人格なのだろう。

しかし私は逆に、当時もそして今回も思う。サッチーという女性は、今までにあまりオモテに出てこなかった種類の、いわゆる戦後のあの時期にいろ〜〜んなことをして生き抜いてきた人間である。あんな時代を自分の身一つ(いろんな意味)で生きてきた人間って、本当に強いなあ、と。普通ならあんなに叩かれたら、少しはへこむだろうと思うのに、やり口も性格もまったく変わらない。きっと、戦後に比べたら今の叩かれようなんて、屁でもないのだろう。
そういう意味で、人間観察の一タイプと考えると、非常に興味深い。

2001/10/19

炭疽くん活躍中。

炭疽菌と狂牛病
アメリカでは炭疽菌が活躍中である。三大ネット制覇、おめでとう(って言ってる場合ではないが)それにしても、死亡率8割とは知らなかった。日本でも、オウムが撒いたとか撒かないとか言ってたような気がするのだが、なんの被害もなかった気がする。どちらにしても「不審な手紙には注意」だ。
そんな我が家にも、「不審な郵便物」が届いた。宛名はわたしあて。何かうすい直方体のような荷物なのだが、差出人の記述がない。こっこれは炭疽?とびびった。「粉が出てきたらアウトだな」と思いながら開けてみたら、何のことはない、仕事の資料であるCD−Rだった。あ〜びっくり。
しかし我に返ってみれば、炭疽菌を撒かなきゃなんないほど有名でも社会的価値が高い人間でもないのであった。これを「自意識過剰」とゆう!

狂牛病のほうは、検査体制が整ったからさあ食ってくれ、食うがいいというわけで「安全宣言」が出たようである。しかし、牛肉を食べなくなって早一ヶ月以上。果たして牛肉というものは食べ物として本当に必要なのだろうか?
そして東京マイコープさんは、なぜこんな事態になっても「国産牛肉」のみを出し続けていたのだろうか?

萬斎大露出
映画「陰陽師」が上映中ということで、萬斎さんがテレビにでまくっている。
今週はついに「笑っていいとも!」にもご出演。
以前、和泉元彌さんが出たときにも思ったことだが、タモリさんは「狂言」のなんたるかをよく知っているので、安心して会話を聞くことができる。
翻っていつぞやの「誰でもピカソ」出演の際。たけしさんは、萬斎さんや他の人たちが狂言の一場面を演じるのを見て「これを見て昔の人は笑えてたんだもんなー」としきりに言っていた。
と、いうことは、「自分はこんなもんじゃ笑えない」ということだ。
もし、現代人にとって、狂言が「笑えない」ものだとしたら、今のような隆盛は望めなかったのではないだろうか?
少なくともわたしは狂言で充分「笑える」が、それはわたしの笑いのアンテナが低いという理由だけではないはずだ。あの「笑い」を共有できない、たけしさんという人の心の貧しさが、とても悲しく思えたことを、「笑っていいとも!」を見ながら思い出した。

でもって、萬斎さん、今日は「NEWS23」に出演とのこと。
大いにPRしてくださるのはありがたいのだが、少々お疲れのご様子。11日に観た狂言の会でも、舞に冴えが見えなかった、と思ったらどうやら風邪を引いてらしたらしい。一般の人々にその存在を広めるのはとてもすばらしいことだと思うが、そのために本業がおろそかになりませんよう。

三たびバッグ買いまくり
またバッグ、といわれそうだが、またバッグである。
今度は雑誌「SPUR」の限定デザインの、A.D.M.J.のバッグ(HP上には写真がないのでご勘弁を)を購入。ついに本家登場だ!シュリンクレザーという、やわらかくしわのある革で、水色とチョコレート色の縦ストライプ。わたしが普段買うようなデザインではないが、ついかわいらしさに惚れた。普通のA.D.M.J.のトートとは異なり、裏地がきちんとついているのも嬉しい。さっそく明日使ってみよう!

ところで、ここのところのバッグ三昧の話を友人にしたら「バッグの小部屋作ってよ!」とのこと。ううむ、いい案かもしれない(ほんとかよっ!)というわけで、ある日突然「バッグの小部屋」という、バッグの画像ばかりが載っているコーナーができていても文句を言わないでください。お願い〜

2001/10/08

いや申し申し。ちょっと個人的な出来事ですが。

表参道にて
友人と表参道でランチを食べて、散策する、なんてゆう、いかにも「都会のオンナ」みたいなことをしてしまった。
それはさておき、行きの銀座線で向かいの席に「谷沢健一」氏が座っていた。野球解説者の谷沢氏である。(とりあえず「名球会」のサイトにあった)新潮選書のような体裁の本を読んでいる人がいたので「いやこんな堅い本を電車で読む人もいるんだなあ。なんだろう」と思って『本を』見ていたら、後から乗ってきた若いマダーム風の女性がその人を見て「にへら〜」と笑ったので「えっ、なんで笑うの??」とよく見たら見たことのある人だった。しかし別に野球のファンでもないし、彼の功績もしらないのに、よく名前が頭に浮かんだものである。感動。

そんなこんなでさて帰りがけ、やはり地下鉄の駅に向かっていると、今度は表参道にて、あの、↓で「二度と見たくない」と書いたにも関わらず10/5の日記で「また見ちゃったよ」と書いた沢田亜矢子の元ダンナの整形松野さんを、ついに生で見てしまった!
もうこういうのって、すでに偶然とかいうレベルじゃないと思う。きっと私と松野氏とは、切りたくても切れない黒い糸で結ばれているのだ。ちなみに地獄の底までついていくつもりは毛頭ないけどね。それにしても最悪。
ちなみに、松野さん、ツレは女性で、後姿しかみてないが、それほど年寄りではない、ソバージュ(という時点ですでに年齢が「20代や30代前半ではない」ことはバレバレだが)の人だった。もしやホストの客…

「博雅、おぬしはよい漢でござるな。」「オマエモナー」
待ちきれなくて『陰陽師』を見に行ってきた。タイトルは2ちゃんねらー騒然!の、映画の最後の台詞である念のため。( ´∀`)
実は結構空席が多くて(外は「千と千尋〜」の整理券の行列あり)、ちょっと今後が心配になった。まだ二日目なのに。

内容である。ここからはネタバレになるので、まだ見てない人は見ないほうがよい。
映画としては、それほど悪くはない。スピード感も結構あったし、平安という時代を採り上げていたのに、ちゃんと考証もしてあったようだ。陰陽道については詳しくないのでわからないが、それほどおかしくはないだろう(泰山府君の祭り以外は)。はじめの待遇表現や服の色などもちゃんとしていたようだ(ドラマとは大違い)。京都の大路の広さも再現できてたように思う。それから、ストーリーも前半はわりと原作を踏襲していて、淡々と面白かった。

しかし、CGがちゃち過ぎる。道尊の式神も、機械なのがバレバレ。基本的に、登場人物に深みがない。晴明と博雅は、互いになくてはならない関係らしいのだが、そこまでココロを許し合うような経緯がまったく描かれていない(あえて言うなら「言葉遣いの変化」なのだが、それだけでは友情の成立は説明できても、「なくてはならない特別な関係」になったことはわからない)。博雅がいないと晴明がまともに生きてはいけなくなるような、出来事がクライマックスまでにあったかね?という感じ。原作を押さえてないと、よく関係がわからないだろう。道尊は道尊で、身分も権力もありながら、なぜそこまで都を憎むのか、さっぱりわからない。まさに「悪役が必要だから」以外考えられないような存在なのである。もともと、原作の「陰陽師」は、誰が正義とか誰が悪、というのではなくて、「誰もが鬼にも仏にもなりましょう(映画の台詞)」という、人間の業の悲しさを淡々と描いた作品である。はっきりいえば、前半のように、なにか間違ってしまった人間たちを描いていれば、悪役など必要ないはずだったのだ。こういう基本的な作品の捉え方が、監督は間違ってしまっていたんじゃないかと思う。

ところで、道尊は貴族なのに、屋敷が洞窟
で、都を平安京に移すはめになった、というほどのものすごい怨霊を「将軍塚」というところに封じてあるのだが、封印を破られて登場した怨霊がヘタレすぎ(^_^;)。150年もうらみ続けてるわりには、オンナの一言で昇天かいっ!オンナもオンナである。150年も「都の守り人」を探して生きてたくせに、今更そんな説得するなら、相手が怨霊化する前に説得しておけよ。しかも晴明は見てるだけだし。怨霊昇天後の道尊の負け惜しみもわかるよ。
まあ、そんなヘタレの怨霊(まだ昇天前)を、道尊は自分の体にいれ、「スーパー道尊」として都に帝を殺しに(だと思う)やってくるのだが、登場するときは壁を通り抜けてたくせに、探すときは「帝はどこじゃ〜〜」って呼びながら歩いているだけ(^_^;)。なんであんたはスーパー道尊化したんだよ、何にもしてないじゃん結局!

さて、そのように突っ込みどころ満載、という意味では大変に面白い映画だったのだが、俳優はというと、萬斎さんは、もう本当に晴明だった。立っていても座っていても、歩き方、上半身がぶれない走り方(後ろに今井絵理子がいたのでよけい引き立つ)、屋敷で寝転がっているさまさえも「美しい」。人間ってこんなに美しいかたちをとれるんだ、と思ったほどである。さすが狂言師。体のコントロールが違います。所作のそこここに、狂言の型が生かしてあり「ここも」「ここも」と、狂言を知る人なら結構それだけで楽しめる。それにしても、平安の衣装をあれだけ「着こなせる」人は当代彼以外いるまい。ちょっと残念なのは、彼の演技は「型」から入った様式美のものなので、晴明のような、俗世から一歩引いて俯瞰しているような演技にはとてもいいのだが、逆の、感情を顔に出すような、内面から作っていく演技(私は演劇論をしたことがないので、言葉を知らなくてすみません)がちょっと苦手ということだ。今回も、泣くシーンがあった(ちなみにこのシーンは晴明を台無しにしているところだと思う)のだが、狂言には「さめざめと泣く」「大声で泣く」と言った型はあっても、実際に涙を流すような型はないので、やはりその部分が不自然に思えた(「あぐり」での、愛の告白シーンなどがなぜか恥ずかしくてちゃんと見られなかったのは、型にない演技だったせいかもしれない)。でも、途中で舞があり、それどころか謡まであって感動。舞の部分はヘンなCGが入ってしまったし、カメラアングルが動きすぎて「ああん、邪魔だよ!」とムカついて、一緒に見た相方に「あたし舞のシーンを15分くらい見ていたかったよ」とぼやいてしまった。でも、最後の最後にお楽しみがあって、おかげで本当に終わるまで私は席を立てなかった(すごくうれしい)。
博雅役の伊藤くんは、思っていたよりよかった。もう、見るに耐えないかなあ、と思っていたのだが、博雅の人の良さや素直さが出ていたと思う。ただ、(漫画はともかく)原作の博雅はあそこまで無能じゃないような気がするのだが。
道尊役の真田さんは、本当に楽しんで演じているのが伝わってくる。真田さんの「熱」と萬斎さんの「冷」、真田さんの「暑苦しさ」と萬斎さんの「涼やかさ」が、よい対比になっていた。
小泉今日子はおいしいところ一人取り。でも、へたくそだった。今井恵理子はいなくていい。柄本明が漫画のほうの元方によく似ていたし、一徳さんの帝は、ほんとうに帝に見えたからすごい。ヘタレ怨霊の萩原聖人は…どうでもいいです。

全体としては、もう一度くらい行ってもいいかな、と思う。DVDが出たら、安ければ買うかもしれない。そして、(私にとって)要らないラブシーンとかカットカットで、「萬斎スペシャル」として見たい。そのくらいすばらしかった。萬斎さんが。

2001/10/05

今日くらい、はしゃいじゃっても、いいでしょ。

小沢健二活動復活!
復活するすると言われ続けて結局そのままだった、オザケンがついに本当に復活するそうだ。(ソースはここここ
もう本当に嬉しい。小沢と私といえば、私が彼を知ったころ、私は病気にかかっていて、とても音楽を聴いてまったりできるような、ましてライブにいけるような状況じゃなかった。
彼が「プラダの靴が欲しいの〜♪」と歌ってたころは、私はドイツにいて、アルバムを親に送ってもらうありさまだった。
私がドイツから戻ってきてまもなく、彼は「春にして春を思う」を出して行方不明になってしまった!
おまけに、あの「フリッパーズ・ギター」さえ、ちょうど就職〜結婚のごたごたと彼らの活動時期が重なっていて、リアルタイムでは知らず、知っているのは解散のときの「いきなり解散とは何事か。もうちょっと周りの迷惑も考えろ(大意)」という読売新聞の記事だけである。

ことほど左様にタイミングを逃しまくっていたオザケンだが、彼が出した三枚のアルバムはそれぞれ違う人が作ったんじゃないかと思うくらい違っていて、でもどれも出来が良くて、本当に好きである。元気なときには「ラブリー」を、暗いときには「天気読み」を、しんみりしたときは「ブルーの構図のブルース」を、それぞれ聴ける。今なら、亡くなった人たち、絶望の中にいる人たち、争っている人たちのために「天使たちのシーン」「ある光」を聴ける。曲もいいが、なにしろ詞がよくて、ヘタな作家の駄文を読むより100倍以上は心に残る。「既存の言葉をどう並べて、言葉に言い表せないことを表現するか」ということの試行錯誤が文学だとすれば、彼の詞はまぎれもなく文学であろう。彼の不在の間、私も(なにしろたった三枚+シングルしか曲がないので)耐え切れずに浮気をしたが、やっぱり彼ほど好きなアーティストはできなかった。

それにしても、休養期間が四年とは!まあ自分でも気が長い、と思う。相方なんかは「作家になったらいいのに」なんて言ってたけど、あれほどの言葉をポップスに載せて、大衆文化として提供するから「すごい」んだと思う。彼の新作がまた聴けるなんて、本当に夢のようだ。
そういえば去年の今ごろだったかな、萬斎さんが『陰陽師』で安部晴明になると聞いて、すごく喜んでいたな。あれから一年。『陰陽師』は明日封切りである。来年も、萬斎さんの舞台がたくさんある上に、オザケン復活。ヘンな話だが、来年も頑張って生きてゆこうとおもう。毎年毎年、いろんな楽しみをくれて本当にありがとう!!

というわけで、「ドイツ旅行記」も書いている途中なのだが、ついつい日記を先にアップすることにしてしまった。すみません。

買い物いろいろ
今日は伊勢丹に行き、バッグをオーダーしてきた(火曜日までの限定企画、これ)。
前から欲しかった「A.D.M.J」というところのトートバッグの廉価版(^_^;)みたいなものだが、本家よりちょい安なのに、ちゃんと裏地がついているところや、オプションがついている(ミニポーチ、ネームタグ、キーリングからひとつ選択)、イニシャルが入れられるところが気に入った。赤い小さい(30センチ大)革のバッグを注文。イニシャルも頼んだら、ブランドロゴのように入れられる、というわりにはなぜか革の種類が決まっていて、選択肢の中に赤がない(^_^;)。出来上がりは来月、楽しみである。でもね、前にオーダーしたところのバッグもまた欲しいのよね。物欲との闘い。

特番あれこれ
最近は改編期ならではの、特番の連立である。
というわけで、感想をば。

って、特番じゃないんだけど、この間ワイドショーを見てたら、いきなり↓で「二度と見たくない!」と書いた
沢田亜矢子元ダンナ
が出てきて、思わず見てしまった!
ば〜ろ〜、誰が責任持ってくれるんだいちくしょー!
ちなみに内容は、「今日の夜番組やりますから見てくださ〜い」というもの。そしてツレは、あの「胸は整形」林葉直子である。どっから見てもゴールデンコンビ。このまま結婚してもらいたいくらいだ!
ちなみにその番組は「芸能人の本音がどうの」とかいう、しょーもない番組である。出演者は、デヴィ夫人を筆頭に、上記二人、岸部四郎、若林さんなどなど、生臭い人たちばかり。今回はしかも「松方弘樹」が加わるという。考えただけで背筋がぞくぞくしたので、(次の番組が見たくてテレビをつけようとは思っていたが)一瞬たりとも見ないように苦労した。

そして次の「見たかった」のが「ダウンタウンDXDX」。我が家で人気の「にしきの」こと「錦野旦」が出ていて、その日着てきた服の金額が「500万以上」。ま、「スターだから当然よね」と思っていたら、金額の内訳のほとんどが時計と金鎖のネックレスで、時計も「ベルサーチの限定モノ」。時計なのにベルサーチって。しかも金無垢でダイヤ入り。
ああ、お金だけあってセンス(を磨くだけのバックグラウンド)がないと、こうなっちゃうのか〜、とちょっとさみしくなった。

今日の「ぐるぐるナインティナイン」、いつもやってる「ごちバトル」。「ごちバトル」自体には興味がないのだが、ゲストが爆笑問題だったので、見た。
太田さん、食べる食べる。彼はああいう、ネタを使えない場だと、意味なく前へ出ようとする癖があるみたいで、今回も途中から明らかに「自腹狙い」なのが分かってしまって、ちょっとつまらなかった。しかし実際に自腹になったら困るだろうに…
しかし、ふたを開けてみたらびっくり。「自腹」になったのは、田中さんだった!
しかも設定金額より一万円以上「安い」金額で!

いや、狙った太田さんが(それでも実際はとっても払いたくなかったらしい)外して、田中さんがみごと「自腹」なのも、それも、「設定金額より低く」て負けた、というのも、すご〜〜〜く「らしく」て笑った笑った。田中さん、神経細いんだね(^_^;)。でもとても微笑ましかった。ああいうところが、爆笑問題、とても好きである。というわけで、予想以上におもしろかった。

ニッコップーン!
狂牛病での「風評被害」を避けるために、議員さんたちが「焼肉食い放題キャンペーン(今名づけた)」をしていた。

それにしても、肉骨粉。ニクコップンまたはニッコップン。最初はどこの国の言葉かと思った。相方の同僚で、かたくなに「にくこつふん」と言う人がいるそうである。きっと「ニッコップン」と言っている自分が恥ずかしいのだろう。
ところで、そのニッコップン、なんと牛や鳥や豚の餌になっていたそうである。牛の粉が牛のえさ。それって、本人が知らないだけで、「共食い」なんじゃあ…

2001/9/28

拍子抜け。

旅行、そして帰国
楽しかったです!
というわけで、旅行記連載はじめました。こちらへどうぞ。

テロ続報
旅行から戻るまでには絶対にアメリカの攻撃が始まっているだろう、と思ったら、全然そんなことはなくて、なんだか拍子抜け。
それにしても、コイズミさんの英語はひどかった。なんだよ「フェイストゥフェイス」って。ちょっと長嶋チック?と思った。
そして最近すっかりお見かけしないのが、田中外務大臣。こんなときこそ例の舌鋒でも生かしたらどうだ、と思うけれど、やはり肝心な時には役に立たない人だったらしい。それにしてもなんでこんなときに、あんな人が大臣だったんだろう?

長嶋監督辞任
今日入ったニュース。かなりびっくりしたし、それなりにショックだったが、それにしても、号外出すほどじゃないだろう?番組のトップで伝えることじゃないだろう?つくづく、日本は平和である。
個人的には「長嶋辞任」よりも、衝撃なのは、「後任は原」ってことだ。はら〜???
彼のリアルタイムを知る私には、「ちょっと、どうよその人選?」と思うが、一般視聴者や巨人ファンには、さてどうなんだろうか?

とりあえず、これで、プロ野球離れが加速しないことを、祈るばかりである(無駄な努力だろうけど)。

和泉元彌CDデビュー
私にとっては同じくらい衝撃だったのが、コレである。
ただでさえ問題が多い「自称宗家」なのに、CDってどうよ?それもプロデュースが石井竜也って、ちょっと古すぎない?
狂言界でいえば、彼がどういう活動をしようが、もともと(一家で)一匹狼なのだから、痛くも痒くもないのかもしれないが、とりあえず萬斎さん、茂山兄弟と共に、もっともマスコミ露出をしている一人である。CDもよい、CMもよい、それがお姉さんと十把一絡げでも、まあよいが、それらの露出を入り口にして狂言に興味を持った人たちが、幻滅して入ってこないような、そして以前からの狂言ファンが幻滅して離れていくような芸であって欲しくはない。本業のほうもぜひぜひぜひ精進してほしい、ってすごくおせっかいな話だが。

2001/9/16

一応、決死の覚悟。

アメリカ同時多発テロ事件続報
早くもこの事件が起きてから五日が過ぎた。 犯人らしき人間は「オサマ・ビンラディン」という富豪とのこと。 実行犯の名前もわかり、いよいよ報復の段階に入った。

やはり、戦争になるのだろうか…これ以上民間人が犠牲になるのはイヤだと思うが、日本のことではないので、何もできない。
今回の事件で、飛行機に乗ることへの自粛や、にぎやかなことへの自粛が広がっている。日本人は周りの目を気にしている性癖があるせいか(そのために、特定の宗教がなくてもある程度の秩序を保てるのだと思うが)こういう事件があると一様に誰かを非難する方向へ行ったり、パニックになってデマが流れたりする。最近はネットの発達で、そういうデマも広がる速度が格段に速い。

だが、こういうときこそ腹を据えて、ことの行く末をきちんと見なくてはならないと思う。できるだけ日常と変わらず、何が本当で何が間違っているのか、自分はどう行動するべきか、自分の頭でじっくり考えることが、多分一番状況を正確に把握する上で正しい方法なのだろう。

アメリカでは、アラブ人への嫌がらせが起きているという。イスラム原理主義者が犯人だとしても、一般イスラム教徒とは多分全然違うのだと思う。大学時代に、必修科目で「キリスト教学」をやっていたとき、先生が「キリスト教といっても、『ものみの塔』は邪教であるから一緒にしないように」と何度も言っていたことを思い出す。それと多分一緒で、原理主義者は一般のイスラム教とは別と考えたほうがいいだろう。イスラム教=アラブ系=逝ってよし、という短絡的な考えは多分テロ以上に危険だ。

行ってきます
数年ぶりの海外旅行を企画していたので、こんなご時世であるが、行くことにした。行っている間にどうなるか、情勢が変わるのかもしれないが、とりあえず、後悔がないよう、日々大切に過ごしたいと思う。
というわけで、一週間留守にします。

2001/9/12

あらゆる意味で、激動。

「女子中学生高速落とされ事件」犯人逮捕
ついにこの事件の犯人が逮捕された。
捕まえてみれば、なんと中学教師。
今の時代に「教師は聖職」なんて言うつもりはないが、一般社会人としてどうかという気がする。まず、ロリコンであること。その欲求を抑えずにテレクラを通じて援助交際をしていたこと。手錠マニアであること。これらの性癖自体もキモチワルイ。
そして先生としては、臨時教員を五年もやってからやっと本採用。99年にはなんと10ヶ月(つったらほぼ一年だろう)休職。今年も5月から「二日に一回」の欠勤が続き(ってことは一日おきしか来ないってことだよね)6月から休職中。こんな勤務態度で、クビにならない教諭って職業はすばらしい。

この犯人、実はわたしとまったく同学年である。あのバブル絶頂期に大学を出ておいて、五年も就職しないで臨時教員をするっていうのもすごい。普通就職しないか?しかもものすごく就職が楽だったしクチはいくらでもあったのに。

この教師は「セクハラ教師」として生徒の間では有名だったらしい。他の教諭に言った生徒もいたのに、表ざたにはならなかったそうだ。それで思い出したことが一つ。私の中学時代のことである。些細なことをきっかけに、三年の1月(ということは受験直前)になって担任が登校拒否?になり、授業の一切が行われなくなってしまった。担任は副担任が兼務したが、担当科目は最後まで自習のままだった。そして、混乱する我々に新担任が言った言葉はただひとつ「新聞社などにこの話を漏らさないように」だけであった。
あの風土がまだ教師間に残っているなら、生徒の噂など誰も取り合ってくれないであろう。

ニュースで、被害者少女の義父が、容疑者の勤務先の校長に向かって怒鳴りつけていた。
しかし、もともとその少女が施設にはいる羽目になったのは、その義父当人の虐待によるものではないのか?わざわざ涙声で叫ぶ義父の姿が、なんだかものすごく計算高く思えて、後々の「賠償請求」さえすでに視野にいれているパフォーマンスなのではないか、とも思えた。あらゆる意味で、少女の周りには救いがなかった、と改めて思う。

台風15号
台風15号が昨日関東に上陸&通過した。
前回の11号は、関東にとっては「ヘタレ」だったが、今回の15号はちょっと骨のあるヤツだった。我が家の近辺では洪水のレギュラーメンバー、神田川の流域は、最近地下に治水施設ができたせいで、まったく大丈夫だったらしいが、善福寺川で人が流されたとのこと。また多摩川では避難の騒ぎになったようで『岸辺のアルバム』ふたたび、という感じである。

しかし、正直言って、わずか半日で、台風のことなんてどうでもよくなってしまった。というのは

アメリカNY他同時多発テロ
これがおきたからである。

昨日(11日)、夜にテレビを見ていたら(10時少し前?)ニュース速報が出た。内容は「NYで旅客機が世界貿易センタービルに突入」とのこと。「ぶつかったってどういうこと?墜落するにしても随分人騒がせな…」とNHKに変えると、すでにニュースになっていた。生中継でNYを見ると、ビルが燃えている。と、そのうち飛行機が再び飛んできて、隣のビルに突入!
そこで、「これは事故じゃなくて、テロかもしれない」と思い始めた。(この時点で相方にメールを書く。タイムスタンプは22:06だった)
あとは、ペンタゴンに突入、ピッツバーグで墜落、など、まるで悪夢のようであった。

まだ、犠牲者の数も、犯人のめどもついていないので、なんともいえないが、大都市での空前絶後のテロ、未曾有の大惨事、「映画じゃないんだよね?」と目を疑うばかりだった。
ペンタゴンに攻撃が加えられたというのも衝撃だった。といっても私のペンタゴンに対する知識は「ゴルゴ13」仕込みなのだが(^_^;)、ペンタゴンが何の反撃もせずにただやられるなんて信じられない事態だ。

どういう組織がどういうつもりで、これほどの(もしかしたら万の単位かも)人数の、一般の人を巻き添えにして、また組織内の人間も(突入させるってことは)犠牲にしてこんなことを企てるのだろう。どんな悪い人だって、どんな悪い国だって、こんなことをされる謂れはない。怒りで体が震えるようだ。

それとともに、もう一つの不安は、今後どうなるのかということ。とりあえず今日はアメリカの株式市場はお休み、空港は全部封鎖、空域も封鎖とのことだが、今後どこかと戦争状態になるのだろうか。そうしたとき、同盟国である日本はどう参加するのか。世界はどうなってしまうのか。あんなことを平気でする連中だ、ただの抗議&和解なんかでは終わるまい。すでに今日の日本の株価は1万円割れ。

日本人としてのミクロな心配は、在留邦人が無事かということ。相方が二月にNYに出張したときにお世話になった、相方の友人は、あのビルの中にある銀行に勤めていたのだが、先ほど無事が確認されたそうで、何よりである。しかしまだ無事が確認されていない人も多く、旅行者も多いだろうし、心配である。NYに住んでいるという噂の小沢健二もいるし(多分大丈夫だとは思うが)。
ついでに、来週からヨーロッパに行くので、飛行機が飛ぶのかも心配である。

とにかく、まだ分からないことが多すぎる。アメリカにとっちゃあ「今日の今日」なので、情勢を見守りたい。
ちゃんとネタに出来なくてごめんなさい。

2001/9/07

また逮捕されたの?

いしだ壱成再逮捕
今日は今現在で超ホットだぞ!
というわけで、いしだ壱成逮捕だそうである。たしか、前の逮捕のときは触れなかったと思う。というのは、ナルーな吾郎メンバーに比べ、いしだ壱成が大麻、ってあまりにも「当たり前」感が強すぎて、ネタにしにくかったのである。メンバーに引き比べても、随分拘置に時間取ってるなあと思ってたら再逮捕。LSDだそうである。たしかどっちもダウナー系な気がするが、なんかとても彼らしい。
それまで知らなかったのだが、彼はいろんな場所を引っ越して歩いて育ったそうで、なんと最終学歴は「小学校卒(中学校中退のため)」。
すごすぎる。こういう日本人っていたんだ〜。ある意味感動的である。さすが「ヒッピーの申し子」。日本語でいうと「親つきの浮浪児」かもしれないが。
でも、彼一人でやってたとは思えないので、これから何人つかまるか、ちょっと楽しみである。

外務省の課長代理逮捕
今度はホテルの上乗せだそうである。またまたノンキャリア。
ところで、この「外務省の三悪人」のうち、タクシー上乗せの一人を観察し忘れてしまったのだが、松尾という人と今回つかまった「浅川」という人、どちらもすごく衣服にお金をかけている。お洒落、とかセンスがいい、とかいうのとはちょっと違うのだが、スーツもコートもネクタイもいつもブランド品。それも海外ブランドと思われる。今回逮捕された人なんか口ひげも生やしている。ニュースで流れた映像では、真赤なポケットチーフをスーツから覗かせていた。
松尾被告のときは、「海外慣れしてんのかなー?」とか思っていたのだが、今回の浅川という人は、一度も海外赴任の経験がないのだそうだ。

つまりこういうのは、外務省の文化なんだろう。衣服をお洒落に。車は外車。キャリアはそれでも、海外でいい生活をするのだし、収入もそれなりにあるはずだ。まあそういう生活をしてもそれほどやり繰りに困らないのだろう(程度問題だが)。そういうキャリアを上司に見ていて、裏方をするノンキャリアの二人は、あこがれたのだろうか、合わせたのだろうか。なんだか、「身の丈に合ってない」服装が、とても哀れに見えた。

それにしても、逮捕された人たち、みな「知人女性とどうの」とのこと。そんなにもてるのか公務員って。そんなにヒマなのか公務員って。

松崎しげる落馬
我らがしげるが、モンゴルで馬から落ちたそうである。背骨骨折だそうである。ああ心配。もう二度とあの「愛のメモリー」が聞けないのかもしれない!
しかしご心配なく。骨折はしていても、後遺症はないそうである。しげるよ、さらにパワーアップして復活するがいい。そして「愛のメモリー」を気の済むまで歌うがいい。つっても他の歌でもいいんだけど、知らないんだわ。

続・歌舞伎町の火事
月曜日に書いた、歌舞伎町の火事の原因はまだ特定されていない。
しかも今日になって「第四の生存者」がいたらしいことが判明。その彼(男性)は、火事の中、ふくらはぎから血を流しながら、駐車場へ行き、自分の車で逃げ帰ったらしい。

なぜ帰ってしまったのか。逃げたのは通報より先か、あとか。怪我は大丈夫なのか。など、謎は残る。
前回はよく分からないまま書いたのだが、3階は麻雀ゲーム(かけ麻雀をするゲームが置いてある)店、4階はかなりやばいキャバクラ。まーさーに「こんなところで死んだらイヤだよね〜」の一心で現場から離れてしまったのか、それとも、そこにいることが分かるとひっじょーにまずい立場だったのか。気になる気になる。

2001/9/03

ああ〜いろんな事件がすでに古い!

歌舞伎町の火事
比較的古くない話題といえば、これだろう。歌舞伎町の火事。今日現在で、まだ原因は判明していないが、「こんなところで地震とか起きて死んだらイヤだよね〜」とよくネタにあがる、まさに「こんなところ」で火事。亡くなった方々には言葉もない。
以前の大火事「ホテルニュージャパン火災」は、まだ私が上京する前の出来事だったと記憶しているが、「部屋から逃げられずに亡くなった」「部屋から下に落ちて亡くなった」というイメージから、100人以上の方が犠牲になったような気がしていた。歌舞伎町の今回の火事よりも犠牲者が少なかったとはとても意外だ。しばらくあの跡は廃墟になっていたが、たしか今は別の建物と聞く。社長の横井さんもなくなり、彼の自宅を購入した鈴木その子も今はない。光陰矢のごとし。
ところで、火元の3階は麻雀ゲーム店(どういう仕組みなのか、行ったことがないのでさっぱりわからん)、4階はキャバクラ。どっちもあまり堂々と説明できないたぐいではあるが、問題は被害はなかった(と思われる)2階の店である!
セクハラクリニック
風俗店なんだろうが、どういうプレイをするんだか。もしここも燃えてしまっていたら、被害者はいったいどんな姿だったのだろう。やはり被害者として名前も公表されてしまうのだろう。考えれば考えるほどおもしろ被害がなくて何よりである。

漂流一ヶ月
いやあ、久々の感動である。一ヶ月漂流していてあののんきさ。読みの甘さ。すばらしい!あの前向きさっていうか、あまりの楽天性が、彼を死から遠ざけたのだろうな。
ところで、彼は独身。しかも、猟師になってまだ間がないのだという。この話を聞いてある程度予想していたが、やはり「近所に分ける程度の漁獲高」だったそうである。無線を積まなかった彼。携帯を持っていたが使い方を知らなかった彼。友達はいるのか。家族はどう思っているのか。いろいろ知りたい気持ち。
ところで、通常、漂流すると、三日以内に亡くなる確率は90%なのだという。恐らくは水とか食料の問題というよりも「ああ、もう駄目だ。誰か助けてくれ!死ぬ!」というような絶望とストレスが死を早めるのだろう。…ってこんなことを知ってしまったら、もし漂流した日には「ああ〜90%は死ぬよどうしよう〜〜」と思ってしまうじゃないか!!余計な知識を与えるな!!
というわけで、この知識を広く知らしめるために書いておく(^○^)

メンバー
実家に週末にかけて戻っていたら、あらゆる話題がすっかり古くなってしまって鬱である。というわけで、稲垣メンバー。すでに「メンバー」の変さ加減はいろんなところで書かれているので、今回は「どんな肩書きだったら恥ずかしいか」について考えてみよう。
たとえば、私なら 「だるま主婦」かっこわるすぎ。
「だるま研究補助員」単なる肩書きである。
「野村萬斎狂言師(本名:野村武司)」「本名」が付くとパワーアップだが、あまりにもしっくりしすぎる。しかし
「和泉元彌自称宗家(本名:山脇元彌)」ものすごい詐欺師くさい。
「藤井隆コメディアン」いやだなー。
「太田光『爆笑問題』メンバー」って二人しかいないじゃん。
「えなりかずき自称未成年」
「クヒオ大佐前科○犯」うむ、これはまじだわ。

稲垣メンバー、多分彼が今一番後悔しているのは、びびって逃げようとしたことでも、そのために逮捕されてしまったことでもなく、要らぬ気遣いのせいで自分が「稲垣メンバー」呼ばわりされていることであろう。嗚呼…

地獄と天国
先月末は仕事の〆で、疲労がだいぶたまった。やっと終わったかも、と思ったら二度目のChemical abortionでがっくし。
まあそんなちっちゃな悩みはあるが、今月は結婚10周年。めでたいイベントも計画しているので、今月に入ってからは大変明るい気分である。
まず、ゼミの先輩方二人と会食。大分年は違う方々なのだが、非常にさっぱりした、精神的に余裕のある方々なので、何を話しても楽しかった。
続いて、日曜日は、↓に書いたバッグメーカーの懇親会。参加者が持っているバッグがみな素敵で、物欲に再び火が付いてしまった。オークションで財布をゲット。やりい!

2001/8/17

子供VSドキュソの事件があちこちに

ドナウ川心中
14日だったか、ウィーンのドナウ川で、日本人男女の水死体が発見されたそうだ。男性は33歳指揮者、女性は19歳大学生。二人は半年ほど前からウィーンに住んでいて、同居していたという。(ソース

これを最初に読んで思ったのは「きゃあ、ステキ!ロマンティーーーク!」と思う人がいっぱいいるんだろうな、ということだった。ちょっと『ドナウの旅人』(宮本輝)ぽいところもあるし、異国で手に手を取って入水しかもヨーロッパ霧の(?)ウィーンだよロマンチック。

でも、二年のヨーロッパ滞在の経験から言うと、ヨーロッパで生活なんてそんなロマンティックなもんじゃない。ドイツという「公式には人種差別を一切してはいけない国」でさえ、ともすれば通りすがりの人に咳払い(「生理的にあなたの存在そのものが不快です」というゼスチャー)され、知らない人に「チャンチュンチョン」(中国人もしくは韓国人の真似で、東洋人を軽蔑した意味で使う)と言われ、店の人には騙され、高いレストランに行けばわざと悪い席に案内され、というようなことをされるのである。彼らの「黄色人種嫌い」は生理的というか本能的というか、いけないと分かっていてもつい見ていると出てしまうようなものらしいのである。
しかも、パリ同様、伝統「だけ」が矜持の町、ウィーンである。(ウィーンの体質については、中島義道『ウィーン愛憎』(中公新書)を参照)多分東洋人に対する差別意識は、ドイツ以上であろう。そんな街に、またモノになるかならないかわからないクラシックを学びにきた男女。いろいろ大変だったんだろうなぁ。

と、同情していたら、

「彼らは決まった住居を持たず、橋の下などに住み、警察官に尋問されたこともあった。」
ハァ?橋の下?それってまるっきり××××(自粛)じゃないか!

しかも「宗教団体に追われている、などと話していたという」

…電波系?

そんなわけで、私の推測さえも多分まったく違っていた理由で心中したらしい。
やはり「ダバダ〜宮本輝は知っている〜♪」のようなことは現実にはないものだ。

それにしても2月から橋の下…ウィーンは寒かったろう(涙)

バッグ到着!
月曜日に、オーダーしていたバッグが到着した。ここでネット注文していたもの。いや、注文してから一ヶ月。何しろ実物を手にとってないし、写真も見ていないので、簡単に買える値段でもなく、非常に不安だったが、やってきてびっくり。値段以上である。「こんなに出来がいいならもっといろいろ欲しい!」と思わせるのに充分な品質だった。細かいところにまで気を配った設計、上質な革(昨今の牛の病気のため、その入手が困難になっている)などなど。本当はここに画像を載せたいのだけど、デジカメを持ってないのでご勘弁を。

お店の方はとても親切で、長くお付き合いして欲しい、と思わせる人だった。最近のお客VSお店って、もっとドライだし、ましてネットの世界、非常にビジネスライクに話が続くのが普通、と思っていたので、久しぶりに温かな気分になった。
と、いうわけで、私のバッグ欲が爆発しそうな予感…

なお、本来は「ウラ東京だるま大学」の「通販の園」で採り上げるべきネタだが、まだお店の方にリンク許可をいただいたわけではないので、ここに記すだけにしておく(いずれ採り上げたい)

沢田亜矢子の元ダンナ
私が今週最も注目した芸能ネタである。そう、沢田亜矢子の元ダンナこと、松野さんの整形。

なんで注目したかって?
夏になると「こわい話」が聞きたくなる、たぶんあの心理である。

この元夫婦、どっちも嫌いである。妻の方は、なんていうのか、さもしい感じがするし、ダンナのほうは、卑屈さとずうずうしさの同居が顔にでている。できれば半径1キロ以内には存在してほしくない。
しかし彼はそれを「自分の顔立ちが悪いせい」だと思ってたらしいのだ。それで今回、整形。132万円もかけたそうだ。

結論:直す意味なし
たしかに二重にはなってた。あごもでてた。でも、そういう問題じゃないのだ!
人間が人間を外見で「判断」する時って、別に目鼻立ちを見ているわけじゃないのだ。その顔つき(表情込み)に出ているその人のパーソナリティを観察して判断しているのだ。彼の場合、直したからとて、その「卑しさ」「卑屈さ」「ずうずうしさ」が消えるわけではない。却って直しにお金がかかっているのが丸分かりな分、人間の安さが強調されていた。

採り上げた番組では、気を遣ってか「よくなった」と絶賛していたので、本人も結構その気らしいが、「なに調子に乗ってんだよ!」と誰かにハリセンで突っ込んでもらいたい。ぜひともそうしてもらいたい。次にあの顔を見たら吐きそうだ。

2001/8/13

近所の店、みんな休んでる

9時だヨ!全員集合
みなさん、見ましたか?
そうですよ、11日の「思い出のメロディー」ですよ。
どっかのサイトで、「ドリフ再結成」と出ていて、見ようとは思っていたのだが、その日とは知らず、新聞を見てあわててビデオをセットしておいた。ビデオを録画しつつ見ること一時間半。よく分からないおばさんのごーじゃすドレス&歌声に耐えていると……。でたぞ!ドリフ。「8時だヨ!〜」のオープニングから始まって
・オープニング
・点呼ギャグ
・ズンドコ節
・点呼ギャグ(続き)
・誰かさんと誰かさん
・学校コント
・場面転換音楽
・ゴー・ウエスト(with「飛べ!孫悟空」キャラクター人形+馬(すわしんじ))
・ヒゲダンス
・エンディング
こんな構成、まさに、ミニ「8時だヨ!全員集合」再現だった。
私は彼らの全盛期に小学校時代をすごした、まさに「ドリフの時代」の人間である。普段は8時に寝ないといけないのだけど、土曜日だけはこの番組を見るために「9時まで起きててよし」という、当時の典型的な子供だった。しかも、渋谷公会堂に観覧に行ったこともあり、自分でもラッキーだと思う。
今考えても、あの大掛かりなセットで公開でしかも生、アドリブなしできっちり作ってある、しかも毎週、なんて奇跡のようである。今なら絶対にできない番組だ。
当時は、PTAからつるし上げられていて、ものすごい「下劣な番組」という烙印が押されていた。しかもドタバタでもあり、当時の子供たちがそうであったように、わたしも中学くらいで、「おれたちひょうきん族」へと流れてしまったクチなので、「今見ても面白くないかも……?」とちょっと不安だった。
が、とんでもないっ!!あのギャグが「でるぞ、でるぞ」と思いながら待つ昂揚感、きっちりまとまったオチ、テンポの速いギャグ、などなど、普通に見ていてもけらけら笑ってしまった。ドリフの底力を知った気持ちだった。
残念だったのは、年を取ったせいで、いかりやさんと他のメンバーとの地位の格差が小さくなっていたこと。当時、まだいかりやさんの下唇がべろ〜んと出ていた頃は、彼はリーダーとして、またコントでは家長や隊長などの仕切り役として、圧倒的に強かった。子供心にも「いかりやは怖い」というのが染み付いていた(だから彼だけは「長さん」とさん付けで呼ばれていた)。給料も彼は段違いに多かったというのも有名な話である。でも、さすがに先日はグループが休業中ということもあり、ちょっと仲良しグループ(または同窓会)っぽい感じが、いかりやさんの怒り声にも出ていて、年月を感じてしまった。
それから「ちょっとだけよ〜」がなぜないんだ!とか、「東村山音頭」もやれ!とか、「合唱団」が見たいぞ、とかいろいろ思ったが、NHKであることを考えるとやはり無理だっただろう(^_^;)。仲本工事の体操ももうムリだろうし。
「8時だヨ」ではないが、「飛べ!孫悟空」の人形がまだあって、登場していたこともとても嬉しかった。西遊記なのに、「加ト」というおやじキャラはいる、田中角栄(加藤茶が物まね。先日もしてくれてうれしい!)や福田赳夫は出てくる、という、子供だましかと思いきや実は結構風刺がきつかったんじゃないかと思われるあの人形劇、大好きだった。そして私が「付き人」と呼んでいたすわ氏(現:諏訪園親治)まで馬で出てくれて、ほんっとに言うことがない。
ギャグもPTAが怒るほど下品ではなく、むしろ今のお笑いよりも健康的に思えた。こんな番組を毎週見られて、私たちはなんと幸せな子供時代を送ったのだろうとしみじみ思った。あの頃は、ウルトラマンも仮面ライダーも、サリーちゃんもまんが日本むかし話も、キャンディキャンディもオスカルも、ハイジもあったし。
エンディング、加藤ちゃん(「飛べ!〜」で加トというキャラが出るまで、私たちは「かとうちゃん」と呼んでいた)が「歯みがけよ」「宿題やったか?」と言うのを見て、「宿題を出されない立場」になってしまった自分をちょっと悲しみ、最後に「また今度」と言ったのを「また来週!」と言ってくれないかと期待してしまった。当時ビデオが普及してなかったことをこんなに悲しく思ったことはない。バラエティは生もの。同じことを今再現しろ、とは言わないが、当時のVTRを販売したり再放送したりしてくれないだろうか……。
(ちなみにこの番組は、8月18日(土) PM12:15 からBS−2で再放送されるそうである)

ジョンイル、ひとり「世界の車窓から」
先週のことになるが、金正日総書記がロシアを列車で訪れたそうである。結構長々と(そりゃあ、飛行機でいけばいいところを列車なんか仕立てるから、長々になるのは当たり前)行ってたので、ニュース等でも紹介されていた。あんまり長いので、私は上のようなタイトルをつけ、どうせならロシア訪問のビデオのBGMで「チャラッチャッチャチャ〜ララ チャラ〜ラ〜」と、「世界の車窓から」の曲を流してくれればいいのに、と思ったくらいである。
ロシアの人は駅が使えなくて怒ってたようだが、そりゃそうだろう。しかしまったくの傍観者から見ると、結構面白い。列車から降りるのに車両とホームの間をまたぐように「赤い布の張られた板」を渡して、その上を歩く、とか。ちょっとした機会にアップにされちゃった「シークレットシューズ」とか。いやあ、別に背が低いことを気にしててもかまわないんだが、どうせ列車で行ったのも、半分以上は「鉄(鉄道マニア)だったから」なんだろうし、なんだか分からないが突っ込みどころ満載である。
そして、鉄で映画オタクで女大好き!なジョンイルの息子が、金「マタギのような服装だがみんなブランドものだぜ」正男である。我が家では「ジョンナム」と言わず「まさお」と呼んでいるが。正男も日本にやってきたのは「ディズニーランドに行きたいから」だった。そうかミッキーが好きなんだな。そんな、権力者の息子のくせにどっから見ても秋葉原にたむろっているのと同じ人種の彼が、9月のディズニーシーオープンをどう思っているのだろうか、いや、「いつ」来るんだろうか。すっごい楽しみである。

宿とバブル崩壊
金曜日に、相方がいきなり休みをとってしまったので、金・土と蓼科にドライブ旅行に行ってきた。雨雲とともに高速を移動してしまった(泣)。それはいいのだが、我が家ではめずらしく、宿の選択を相方にまかせたところ、とったのはリゾートホテル。私たちは二人とも旅館のサービスが好きではないので、まず満足して行ったところ、リゾートホテルというよりも「リゾートマンションとして売り出したけど売れなかったからホテルにしちゃいました」という代物だった。
以前にもそういうホテル?もどきに泊まったことがある。リゾートマンションなんて、自宅も持ってないのに考えたこともなかったため、知らなかったが、バブル時代にたくさん建ってしまって、売れなくて、ホテルとして転用、というところ、実は多いのだろうか。
貧乏くさい割には、結構な値段を取る。負債を補っているつもりなのかもしれないが、なんだか寂しい気分になった。こんなところでバブル崩壊を感じてどうする。

Read Me!参加
最近マンネリ化したような気がしたので、思い切って「読み物系HP対象のランキングサイト」Read Me!に登録してみた。まだ登録して三日、今日がはじめての更新なのだが、登録後三日の日別ランキングでは、700位台(100位単位で)をキープしている。新入りのせいかもしれないが、結構嬉しい。こういうのに参加すると、更新も励みになろう、たぶん。(と自分を奮い立たせる)

2001/8/4

いっぱいいっぱい。

選挙その後
結果を発表します。大方の予想通り、わたしの入れた人は落選していました。候補者の人!ごめんなさい!

ところで、今話題の「知らないんだから触らないで」事件の候補者は、高校の先輩らしい。まったく知らなかったのだが、親が知っていて教えてくれた。同時期に在学していたこともあるのだが、何しろ405人×3も女ばかり(女子高)いると、部活かクラスかが一緒じゃないと、顔など覚えられない。彼女が目立たなかったから、とかいう理由ではない(ちなみに目立っていたということでもないと思う)ので念のため。
それにしても、あの田中という人(真紀子さん、などと名前で呼ぶのはイヤだ。それこそ、「知り合いじゃないし」。)は、政治家としてどうか、とかいう以前に、「人間としてどうよ?」と言いたい。別にあの「触らないで」事件だけではない。総裁選のときには「お陀仏さんになっちゃって」と言ってたし(小渕さんも群馬県出身だな。群馬が嫌いなのか?)いつでも何のときでも、言葉づかいが下品だ。いや言葉づかいだけではない。仕事をしていて、公式の場なのに、「わざわざ」カーディガンでいる、アメリカの戦没者の墓地に献花をする、という「セレモニー」の場に、サンダル(バックストラップ)を履いて来る、など、一般ピーポーでさえ普通にもっているドレスコードも知らない。応援演説でも、いつでも自分の話しかしない。候補者のためなんかこれっぽっちも思っちゃいない。きっと資料も目を通さないんだろう(外務省の、答弁用のメモも「んなもの馬鹿みたいに読んじゃいられない」といって突き返してましたね)。軽侮の対象にこそなれ、決して尊敬されるような人格・気質・育ち・階級の人ではない。
外務省の仕事だって、よく観察すると、何一つしてはいない。自分のお気に入りをまわりにおこうとして人事を凍結するし、今回は内閣の決定にも従わないし。福田官房長官について「(勝手に人事を進めようと)陰謀をめぐらせている」などと言っていたが、これこそまさに、普段自分が陰謀をめぐらせてばかりいるから、疑心暗鬼になっているだけである。(わたしもまったく同じことを言われたことがある。「隣に住んでいる人としゃべってはいけない」というおかしな下宿に入っていて、隣と会話を交わしたら「陰謀をめぐらせている」と大家に言われたのである。どういう陰謀をめぐらせればいいんだ?)馬脚を現すとはこのことだろう(ところで福田さんも群馬出身。やはり群馬が嫌いなのか?)。
それにしても、田中ファンのおばちゃんは「(私たちの代わりに)はっきりモノを言ってくれるから」とよく言っている。たしか同じ台詞をデヴィやサッチーの時も言ってた気がするのだが、そんなに「はっきりモノを言ってくれる」人を求めているのだろうか?世界で一番「はっきりモノを言ってる人種」がおばちゃんだと思うのだが……。

話はずれるが、わたしは福田官房長官は好きだ。森首相時代に、あきれながらもフォローをしていた時代から、注目していた。ここのところ毎日見られて嬉しい。あのスマートさ、隙のなさ、深い慮り、頭の回転の速さこそ、政治家に必要なものなんじゃないのか?

カジュアルな狂言
木・金と狂言に行ってきた(詳しくは今までに観た狂言参照)。
まず、木曜日は、えーと「心・技・体 教育的古典狂言推進準備研修練磨の会」こと「TOPPA!」、簡単に言うと、京都の茂山千五郎家の若手の公演だ。まず開場したら、パンフレットを渡してくれたのが茂山逸平くんだったのにびっくり。中に入って、国立能楽堂のBGMに洋楽が流れたのにまたびっくり(かなり大変だったらしい)、さらにパンフレットを開いてみて、あまりにも口語体な「解説」にびっくり、とびっくりづくしだった。能楽堂の舞台のかすかな傾きなど、詳しい解説のあと、狂言三曲。実はこれ、次の日に行く予定だった。若手では成長著しい逸平くんが二曲やるからだ。無事予約してみて、その日が「電光掲示狂言」で、すでに予約済みだったことに気づいて、慌てて京都の事務所に電話し、この日に替えてもらったのだった。おかげで席が脇正面で、あまりよくなかった(しかし、国立を二日というのは、席をいっぱいにするのが大変だったそうである。たしかに少し空いていた。「電光掲示」などは何千人も入るホールを数日やってもいっぱいなのに、茂山家はまだ東京での人気が低めなのだろうか?)。そのせいか、集中力が落ちがちだった。千三郎師、正邦師が出てくる場面では、ぴりっと引き締まって俄然おもしろいのだが、そのほか、特に宗彦さんや童司くんの場面は冗長で、この私がねむくなってしまったくらいだ。宗彦さんという人を私は好きなのだけど、どうも狂言はいただけない。これからの伸びを期待したいが……。しかし、『蝸牛』という、おもしろいけどやるほうは大変な曲を千三郎さんがやってくれて、おかげでとても楽しめたので、この日でよかったと思った。

金曜日は、野村萬斎プレゼンツ「電光掲示狂言の会 ゆかたでギャンブル!」である。ホールらしくライブ感覚で、柱の代わりに電光掲示板を置き、それが人格(板格?)を持っていて、現代語訳をするだけでなく、客を煽ったり盛り上げたりする役目を持っている、という、他では見られないスタイルの狂言である。加えて、今回は「博奕十王」という曲にあわせて、サイコロの目を観客も予想し、当ったら豪華景品がもらえる、という企画つきである。同じものを私は二年前にアートスフィアで見たことがあり「当る確率を上げる」コツを知っていたにも関わらず、また同じ間違いをしてしまった。学習能力のないヤツである。わたしが見たときと違ったのは、途中でスクリーンに映像が映るところで、なぜか洋服それもビラビラのフリルのついたブラウス+黒のジャケットを着た萬斎がギャンブルしまくるような内容である。同じような姿をかつて小沢健二もしていたような気がするが、小沢の場合は「王子様」なのに、萬斎のそれは「エイスケ?てゆーか大正時代の出来損ないハイカラ野郎」に見えた。なぜ時代を遡ってしまうんだ萬斎洋装。
ところで今日の演目は、15分と50分。囃子とレクチャー込みでも二時間で終わるよなー、余裕で、と思ってたら、終わったのは21:45(開始は19:00)。曲が長くなることはないので、間違いなく萬斎のしゃべりすぎである。いいんだけどね、楽しいし、萬斎さんもすっごく楽しそうだから。でもねえ、1時間近くオーバーというのは、どうよ?
今日はすでに見た曲なので、友人を啓蒙するつもりで誘ってみたのだが、気に入ってくれたようで良かった。
ちなみにサイコロは当然全部はずしたのだが、「全員へプレゼント」といって、『陰陽師』の予告編を流してくれたのがとても嬉しかった。予告を見た感じでは、予想通り『帝都物語』そっくりである(グロさ加減も)。他の出演者に好きな人はいないので、あとは萬斎の演技力頼みで見に行くしかないか。

2001/7/29

今日は投票日です!

参議院選挙
というわけで、投票に行ってきた。支持政党のない、いわゆる「無党派層」の一人であるわたしは、今回のようにたくさん候補者が出ると、本当に迷う。大体投票する場合というのは、こんな感じで選択していくのだろうか。
・支持政党の候補者に入れる
・キライな政党を除くなど消去法で決める
・政見放送や選挙公報、街頭演説などで、候補者の信条、公約などを知り、自分の考えに合う人を選ぶ。
・現在の政治状況となってほしい政治状況とを検討して、全体のバランスでどの候補者に入れるのが適当か判断する。
・顔または知名度、イメージで選ぶ。
・鉛筆をころがす。
・「貧乏、大臣、大大臣」をやって「大大臣」になった人を選ぶ。
そんな中、今回は四番目にしてみた。などと偉そうに言ってみるが、わたしの投票は過去死票になる確率が高く(^_^;)、今回もそうならないとも限らない。もしかしたら貧乏神かもしれない。入れた人!落ちたらごめんなさい!!
それにしても比例区は人間が多かった。ルーペが常備されていたが、親の年代でもあれがちゃんと読めたか疑問である。みんな、どうしたんだろう・・・?
今回の選挙は昔の知り合いがなぜか立候補してたりして(他の選挙区だが)、割と興味深く見た。ものすごい電波系が選挙区内にいなかったのは残念だが、安いタレント大売出しのあやしい自由連合など、「議席とったら困るがどれくらい人が入れたか見てみたい」というポイントもあるので、今日の夜はテレビにかじりつきそうだ。ちなみにちょっと前の新聞に「遊説をするフィンガー5兄の写真」が載っていたのだが、応援に来ていたアキラとたえこ、すごかった。あの30年くらい前のままのベレー帽とサングラス。「ああしないと『フィンガー5』って分かってもらえないのね・・・」とあわれを誘った。

昨日の新聞のコラムには「小泉首相の今の人気の状況と戦前の近衛文麿首相の人気の状況が似ている」という内容が書いてあった。わたしも、過去の歴史上「大衆に圧倒的人気を得た政権はろくなことをしない」とずっと思っていて、また、今のキャラクターグッズの流行やら街頭演説への異様な動員数など、国家社会主義ドイツ労働者党が政権を取ったときを見ているようで(ようで、ったってその時代に生きてないのだが)怖くてしかたがなかった。社民党の党のCM「それは、いつも人気者の顔をしてやってくる。(中略)戦前の日本に戻さないために。社民党」という、こわいけど核心をついてそうなCMだって、なぜかほとんど流れなかった。テレビ局がびびったという噂もあり、いやな気がした。
でも、戦前の日本と違うところは「今の日本人は一人を長く熱狂的に愛する根気すらない」っていうことだ。人気アーティストも首相も同じで、露出が多いほど熱のさめるのも早い。もうすでに小泉熱って下がってきている気がする(わたしもメールマガジンを取っているが、ほとんど読まなくなっているし・・・)。熱が下がってみんなが冷静になってからが小泉さんの勝負どころであろう。

王は踊る
トップページに書いたように、フランス映画『王は踊る』を見てきた。ルイ14世と宮廷音楽家との愛憎を、バレ(バレエとはちょっと違うので、こう書いておく)やフランスオペラとともに描いた作品である。
感想(ネタバレしないよう気をつけます):くどい!!くどすぎる!!あんなに時計を途中で見た作品を見たのは久しぶりだった。どうもフランス映画は性に合わなかったらしい。ほとんど主役といっていい、音楽家は、わたしがルイでも「うざい、逝ってよし」と言うだろうって感じだし、途中で人が何人か死ぬのだが、死に方をじっくり描きすぎて気持ち悪い。それに、もっとバレが見たかったのだけれど、ちょっとずつしか見せてくれないし(人が死ぬところに10分も割くくらいならダンスを見せろ)。
良かったところは・・・ルイをやった人は、言われているほど美男子じゃないと思った。ちょっと顔の余白とシリあごが気になる。でも、ダンスはよく練習したという感じだった(あくまで「よく練習した」レベルである。狂言を見慣れた目には、「まだ舞台に上がれるレベルじゃないね」という感じだったので)。感情表現、ことに王の傲慢さや気まぐれはよく出ていたと思う。ことに、後半、ルイの関心が、音楽家から離れていくことを、オペラを見ているルイの表情だけで表現していたのは、さすがフランス映画というところか。
あと、良かったわけじゃないが、女性の毛とか男性のアレとかが一瞬だが丸出しだった(^_^;)いいのかなあ?どうでもいいが、「ヒルをつけたまんま真っ裸で暴れる音楽家」・・・勘弁してほしい。


とまのぽ
以前当ったと書いた「とまのぽ」、ついに到着した。
予想以上にかわいい!赤い!!しかし、綿が少ない!!つぶれそうだ!!
手持ちの「のぽ三男」の上に「とまのぽ」を乗せてみた。・・・かわいい。 頭に緑の「へた」がついているのだが、これがフェルト製なのに、ボンドでついているだけ。取れてしまったらただの「赤のぽ」だよ。とほほほ。

中学生高速捨てられ轢かれた事件
まだ犯人がつかまっていないこの事件、聞けば聞くほど疑問が残る。
夜にオトコと待ち合わせ、とか、家出、とか、相手の男とは「テレクラ」で知り合ったとか。数ヶ月前までランドセルをしょっていた種類の人間がすることじゃないだろう。
自慢じゃないが、同じころの私は、夜10時に寝かせられていて、世の中の関心は「ひょうきん族」と「ザ・ベストテン」、「トシちゃん」か「マッチ」どっちかのファンじゃないと仲間はずれにされそうで怖かったんだぞ(年齢まるわかりだわ)。
そんなふるい話を出してきても何の比較にもならないが、急いで成熟することが必ずいいこととも限らないのに、生き急ぐかのように、ためらわずに成人の世界に足を踏み入れてしまうという、そのキモチがあまり分からない。

ニセモノ天国
ひょんなことから、(これはごく珍しいことなのだが)ブランドに興味を持ち、いろいろ調べている。そこでびっくり!オークションサイトのニセモノの多さ!!「これはちがうだろ」というレベルのものから、「これも??」とそっくりなんだけど微妙に値段が安いものまで、出るわ出るわ大盤振る舞いである。オークションには出入りしたことがないので、あんなに業者が跋扈しているところだとは知らなかった。オークションだけに、主催側も規制がかけにくいのだろうが、ああいうところで、何十万も払ってニセモノをつかまされる人もいるのかなあと思うとちょっと暗澹たる気分になった。
いや、たしかに誰でもブランド物を持っているけれど、いいカモなんだなあ、日本人って。

2001/7/23

前回の更新が8日だったとは、ちょっと衝撃!遅れてすみません。

誕生日
先日、ネットで遊んでいたら、こんなサイトを見つけた。ここ
有名人の本名データベースと誕生日データベースがあって、どちらも面白いのだが(外国人の本名など、いろいろと民族的な問題がありそうで興味深い)、とりあえず自分の誕生日を調べてみた。ちなみにわたしの誕生日は、ワシントンやショパンなど、結構有名人がいて誇らしい限りである。まあそれはいいのだが、そのサイトを調べていて衝撃が。なんと、
宮武外骨とちょうど100歳違い
だったのだ!
そうか、B級モノ好きやサブカルちょっと好きやキリンジ好き(彼らの曲に「癇癪と色気」という、「滑稽新聞」のキャッチコピーそのままのものがある)、犯罪学好きの志向はここから来てたんだな。というわけで、昔(今もか?)「坂口安吾の生まれ変わり」を自称していた野田秀樹という人がいたが、私も今度から、こう名乗ることにした。
「宮武外骨の生まれ変わり」
文句のある方は、当方まで連絡をくださっても何もしてあげられません。 ちなみになんとなく音が似ているからといって、「紙屑買いの大馬鹿者」と読むのは、一向に構いません(^_^;)

将棋倒し
明石の花火大会で将棋倒しになり、10人もの方がなくなったそうである。気の毒で言うべき言葉も見つからない。
テレビでは、警備の不備だとか、主宰者側の責任を問うことばかり言っていたけれども、もちろんその責任は大きいと思うが、問題の本質は、どうしてそういう事故がおきたか、ということだろう。
今は人ごみがイヤでめったに行かないが、昔花火大会に行った経験によれば(大抵の人が同じ経験をしたことがあるだろうが)ぎっちりで動けない人ごみの中で、数メートルを一時間かけて移動していたように思う。それが「将棋倒し」にならなかったのは、警備がちゃんとしていたからじゃなくて、多分その「人ごみ」になっていた一人一人が、昔の日本人の美徳〜和をもって尊しとなす〜を持っていたからだと思う。つまり、ムリに圧さないとか、急がないとか、というような簡単な自制をしていたからだと思うのだ。
ところが、最近は、そういう自制がない人々が増えてきた。それは、電車の中での暴力やら、どうでもいいささいな行き違いでの暴力・殺人事件などにも見受けられる。そういう、辛抱足りない人たちが人ごみの中に入ってしまったら、暑いし気は立っているしで、かつてはあったはずの「自制」をなくして自分勝手な行動にでてしまうのではないか?
これから花火大会などの大人数のイベントを企画している方は、ぜひ、「前例」を気にせず、ということは、情けなくも、我々日本人のモラルをまったく信用せずに、がっちり規制や警備をして欲しい。多分それが一番安全な方法だろう。

ネットで買い物
先日当った「とまのぽ」こと「りらっくすクン」がまだ到着しないので、事務局に電話してみた。「折り返しお電話します」とのことだったので、待っていたが、ちっともかかってこない。「いくらなんでももう事情がわかってよさそうなもの」と二時間後に電話したら、先ほどのお姉さんに「あ、留守番電話のメッセージにお入れしておきました〜」
…って一度も留守にはしてないんですけど(^_^;)
訳のわからないメッセージが入っていた、家と似ている電話番号の方、申し訳ありません。ちなみにとまのぽは発送が遅れているとのこと。楽しみに待っていることにしよう(お盆前には送ってほしい)。

関係ないが、先日ネットでバッグを注文してしまった。しかもオーダーだ。きゃ〜かっこいい。いやそれほどのものでもないのだが、なにしろ革を手に取ったわけではないので、どういう仕上がりになるか不安でもあり、楽しみでもある。

2ちゃんデビュー
なんと、うちのサイトのページが、あの2ちゃんねるに直リン(URLを、そこから直接行けるように丸々書くこと)されてしまった!(ドイツのファッション事情)嬉しいのやら恥ずかしいやら恐ろしいやら。まあ、「このイタい管理人逝ってよし」とかのスレッドではなく、まじめなところで、しかもありがたいことに参考にしてくれたらしいので、光栄ということか。でも、そのページは書いたきり、ちっとも更新していないので、ちょっと反省した。たしかに、検索しても、似たような内容のページは見つからなかったので、これから充実させていこうと思います。はい。

2001/7/8

コール夫人死去
先週ショッキングなニュースが飛び込んできた。ドイツのヘルムート・コール元首相の夫人が亡くなったというのだ。それも自殺。なんでも、光アレルギーにかかっていて、病気を苦にして、だったという。
コール夫人は、イメージでいうと、ブッシュ元大統領(現大統領の親のほう)の奥さん、バーバラさんのような、あったかい「おかあさん」という感じの人だった。ドイツ各地の料理の作り方を記した本も出しているくらいだ(持っている)。その「家庭的な優しいおばさん」それも、多分キリスト教徒、と自殺、というのがどうしても結びつかない。コールさん自身も今政治的に窮地に立たされていて、打撃は大きいだろう。

ファンクラブの集い
万作の会ファンクラブ「よいやよいや」の集いに行ってきた。毎年このくらいの時期に行われるのだが、第一回の親睦会に出たきり、久しぶりの参加である。今日のテーマは「シェイクスピアと狂言」。早めに会場に着いてしまったら、中にも入れてもらえなかったので、仕方なく立っていると、万作師ご夫妻と孫の高田遼太くん(萬斎さんのお姉さんのお子さんで子方でもある。現在お父さんの仕事の都合でカナダ在住で、夏休みに戻っていたらしい)の「入り」に遭遇、ラッキーだった。万作師は私服でもやはり「美壮年」ぶりが際立っている。ああいうお父さんいいなあ。
開場時間となり、ホールへ入ると、恐怖の「ややこし」隊(「今までに観た狂言」を参照)が客席のあちこちにいて、客を脅かしたり雄叫びを上げたり、それはそれは大変だった。ふと見ると、舞台にも一人「ややこし」隊員がいて「あああれが萬斎さんだな」と思っていると、案の定「まちがいの狂言」のオープニング英語版が始まり、すっかり引き込まれてしまった。が、上のほうから「パパだーー!!」の声が(^_^;)。萬斎さんの奥様やお子さんが来ていたのであった。にしても、全員同じ支度をして、全員同じ面をつけているのに、なぜパパが分かるんだろう?(ちなみに、何度も「パパー!」と絶叫するので、途中で場外へと拉致されていた(^_^;)。
内容は、「法螺侍」上演の苦労話や工夫した点、そして「まちがいの狂言」の苦労話などである。
「法螺侍」では、万作師が「通常の古典での名乗り」と「法螺侍での名乗り」とを比較して演じて見せていた。私はどちらも観たのだが、予想外に現代劇の味つけがされていたことに改めて驚いた。万作さんの芸も変わらずすばらしい。ただ、彼が出てきたとき「だけ」椅子が出されていたのが気になった。ここのところ、たまに「具合が悪そう」と観ていて思うことが多かったので心配である(後で「ミセス」でのインタビュー記事を見て、去年「逆流性食道炎」に罹っていたことを知った)。
続いて、「まちがいの狂言」。相変わらずの萬斎さんの流暢な喋りである。「まちがいの狂言」に登場する、万之介師演ずる「怪しい薬剤師(山伏みたいなもの)」と古典での山伏の型の比較などを見た。この薬剤師はヤクの毛でできた、長い、ぼさぼさの髪ともじゃもじゃのヒゲをつけ、あやしさを出した、というところで、萬斎さんは「わたしはこれを見て漫画の『はいからさんが通る』に出てくる『国士無双』さんという人を思い出してしまいました」と言ったのである。これは笑った笑った。今日一番笑ったと思う。ちなみに国士無双(家に戻ってから確認したら国士無双という名前ではなくて、国士「である」無双さん、だったことを知った)さんというのは、主人公の紅緒の幼馴染みの蘭丸くんという人の恋人のお兄さんである(主人公から遠すぎる!)。しかも、彼は本編には登場しない!蘭丸くんを主人公にした番外編に出てくるだけである。当然、アニメでも映画でも出てこない(と思う)。さすが萬斎さん、女兄弟の中で育っただけのことはある。全編きっかり読んだわね! ちなみにこの台詞ではさすがに笑った人は少なかった(^_^;)

群馬県民気質
またまた犯罪学の話で恐縮だが、先日借りた本で大久保清事件が採り上げられていた。ご存知の方も多いと思うが、昭和40年代後半に群馬県で起きた、8人の女性を暴行した上殺害したという、犯罪史上でも稀にみる凶悪犯罪である。犯人の大久保という人は、車に乗り、ベレー帽にルパシカ(よくわからないが、画家が着ているようなスモックみたいなものか?)を着て「わたしは画家なのですが、モデルになってくれませんか」といって車に誘ったそうである。その解説で「よく何人もの女性がそんな誘いに乗りましたねえ」という聞き手に対して「群馬県民は空っ風に象徴されるように、裏表がないから、すぐに人を信用してしまうのでしょう。その上おっちょこちょいな県民気質で」などと書いてあった。私も群馬県民である。たーしーかーにおっちょこちょいだ。そしてあまりものごとの裏を読んだりしない。声もでかい。よく言うと、「県民みなサザエさん」という感じか。そしてお金も貯めないので金持ちもいない。公営ギャンブルがフルコース揃っているが、風俗のお店はない(条例で禁止されている)。全員「上毛かるた」を暗記している。しかしみなサザエさんなのに、なぜ大久保清が発生したのだろう。

2001/7/3

まだ、梅雨なんだよね……?

「日記」のページが長くなりすぎたので、分けることにした。
HPリニューアル開設以来約半年、自分でも結構書いてきたと思う。と考えて思い出した、「10年日記」。そう、今年の初めに、「10年つけるぜ!」と買ってしまったのである。当時は日記にも書いていたような。それがどうした、あれから半年、つけたのは数日。あ〜もったいない。HP上の「日記」のほうが、よっぽども続いてるよ。

のぽぽん
以前に表紙ページに一言だけ書いたが、「のぽぽん」を愛用している。のぽぽんとは、パソコンを使うときに膝の上にのせ抱えるようにすると、パソコンと距離も取れ、腕も休まり、癒しになるという、クッションというかぬいぐるみみたいなものである。(「そんな説明じゃあ、わからんっ!」という人は、公式サイト?へどうぞ。)私は在宅仕事なので、あるととても便利だし、非常に愛い(^_^;)顔をしているので、いつもそばにおいておきたい存在なのである。そんなのぽぽんだが、ついに企業キャンペーンの景品としてデビューした。我が家では「とまのぽ」と呼んでいる、「りらっくすクン」である。のぽぽんがトマト色をしていて、頭にはヘタも付けている、という、のぽ好きならぜひとも欲しい一品。わたしも欲しかった。幸いにして、抽選ではなく(私は抽選運が非常〜〜〜に悪いのである)、商品についているID番号を使ってサイトにアクセスし、ゲームに勝ったら当たり、という形式だったので、そりゃあ買った。飲んだ。ちなみにサイトをご覧いただければ分かるかと思うが、対象商品は野菜ジュースしかも食塩無添加。もう、毎日毎日飲んだので、そりゃあ健康になったさ。これも「のぽ効果」といえよう。で、肝心の結果だが、10本近く飲んでみごと勝利!とまのぽGET!到着が楽しみである。
なお、このキャンペーンは今月15日までなので、欲しい方はお急ぎください。

VAMP SHOW
先週の金曜日、友人と「VAMP SHOW」という劇を観に行ってきた。この作品は、十年前に三谷幸喜脚本・池田成志演出で上演されたもので、今回が再演になる。狂言ではないお芝居を見るのは、一昨年の「子午線の祀り」以来だし、小劇団系といえば、う〜〜ん、NODA・MAP第一回公演以来かもしれない。とにかく久しぶりだった。そんな、小劇団にもドラマにも疎い私なのだが、今回の公演は、脚本が三谷幸喜で取っ付きやすく、出演者も、朝ドラで見た顔が多くて(と考えると、朝ドラは若手俳優の登竜門でもあるのですね。これからはちゃんと見よう)入りやすかった。
観終わっての感想は、「現代劇って親切なのね」である(^_^;)。狂言を見慣れているので、大道具があることにも、真剣に聞き取らなくても台詞が分かることにもいちいち感心してしまった。よくまとまってもいたと思う。ホラーだけど、後味が悪くなかったし。
ところで、私は学生時代、演劇を集中して見ていた時期がある。当時は、伝統芸能にはまったく興味がなくて、夢の遊民社だとか、学生の演劇だとかを集中して見ていた。観終わった後、なんだか心がほのぼのとして「あの人たちはほんっとうに演劇が好きなんだなあ。人間っていいなあ」と思いながら帰ったものである。
それが、今回は感じられなかったのが自分でも意外だった。別に役者が気を抜いて演じていたわけではないし、おもしろくなかったのではない。受け取る自分が歳をとって感受性を失ったのかもしれない。或いは狂言を見すぎて、「型」の演劇じゃないと感心しなくなっているのかもしれない。いずれにせよ、少し悲しかった。
週末、能と狂言の番組を教育テレビでやっていたのだが、見ているうちに能の世界に入り込んでしまって「なぜ途中で省略する〜〜〜!」と思ったりしていた。能はぜひ近いうちに見たい。が、狂言の観劇スケジュールも詰まっていて、能まで手が回るかどうか(回したいが)。

詩集
相方とよく頭の中での遊びをする。たとえば、今ネットで有名な「侍魂」、で紹介された「先行者」だが、言い訳しているわけだが(^_^;)私もちゃんと把握していた。
(ここから引用)
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中国で、人型ロボットが開発されたそうです。
二足歩行もでき、あるていどの言語理解もできるそうです。
まあ、その勇姿(!)をみてやってください!
http://www.peopledaily.co.jp/j/2000/11/29/jp20001129_44763.html
はっきりいって、「学天則」(この字だっけ?)より出来が悪いです。
昭和20〜30年代に「Made in occupied Japan」で輸出されてた
やつってかんじー。
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(引用終わり)
このメールは、2000年12月2日に相方に送ったメールの一部である。今読むと「学天則」と比べるなんて、学天則に失礼である(^_^;)。

また、これもちょっと前の話だが、JUDY & MARYのCDをかけながらドライブしていてのこと。「風に吹かれて」という曲があって、これは「あなたに前もらった詩集がなくなったの」という歌詞から始まる。これを
「この詩集というのは何か」というテーマで討論したのである。
「普通のじゃあつまらないよね。」
「宮澤賢治とか、金子みすずとか」
「やっぱゲーテだろう」
…(中略)…
「『詩集』というのだから、漢詩に決まっている」
「李白か、杜甫か」
「『長恨歌』入り、白氏文集なんてどうよ?」
とまあ、こんな具合。プレゼントにするくらいだから、きっと岩波文庫(あるか知らないが)などではなくて、ハードカバーであろう。売れないので一冊5000円、大学生の教材用だ。ちなみにこの曲によると、詩集には「あたしの似顔絵(よく似ている)」が挟まっていたそうである。よく似ているのだから、きっと劇画調に違いない。劇画調似顔絵(ちなみに結構大きいと思う。大きくても、ハードカバー大学生教材用白氏文集がでかいので、余裕で挟めちゃうのである)、できればさいとうたかをの劇画に出てくる女風の絵がはさまった白氏文集を希望。そりゃ無くなるわさ。きっと速攻BOOK OFFだったのだ(劇画調似顔絵ごと)。

続犯罪学
前回買った「殺人全書」が大変面白いので、今日図書館で、ありったけの犯罪学・殺人系の本を借りてきた。いや、探せばあるものである。読むのが楽しみで、それはいいのだが、図書館でふと思ったこと。「今もしまかり間違って犯罪を犯してしまったら……」。家宅捜索されて押収される、沢山の「犯罪」「殺人」の本。「犯人は犯罪マニアだった!」「犯人が研究していたこれだけの本」などという見出しで、週刊文春で特集されてしまうのではないか。犯す予定もないくせに、そんな心配で、借りるのがちょっと後ろめたかった。

フォーカス
フォーカス休刊だそうである。フォーカスが創刊されたとき、多分私は中学生だったと思うのだが、担任の先生が「写真の雑誌なんて」とひどく怒って、関係ない私たちが説教を食らった記憶がある。高校の先生は「アナログ文化の終わり」というテーマで、「文字で表現する今までの文化(アナログ)は終わって、写真のような、視覚に直接訴える文化(デジタル)になってしまうのか。アナログ文化は衰退するのか」と嘆いていた(別の意味でこれは当ったけれど)。実際は、当時ほどのインパクトはなくなり、写真雑誌は単なる一ジャンルとなり、今に至る。

 

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