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市立船橋高校サッカー部

 2000年1月8日。国立の舞台で史上最強とも言われるチームがその強さを見せつけてくれた。確かに今年の市船は強かった。それはもう、鬼のように強かった(前橋育英・鹿児島実業も強かったけど)。市船サッカー部史上最強のチームだったかもしれない。が、過去のチームだって強かったんだ〜、ということで、思いつくままにつらつらと書いてみることにした。

 私が市船の試合を初めて見たのは、選手権2年連続2回目の出場時(1987年)のこと。1回戦、国見と対戦した試合。選手権の試合は1回戦や2回戦は地元チームの試合しか(地方では)放送されないので、国見と当たってくれたから見られた試合だった。その時は0ー5の惨敗。どんな選手がいたのかも覚えていない。・・・1人だけ〈お気に入り〉になった某DFを除いて。で、その年の総体で初優勝。あっという間に全国レベルのチームになった。
 3回目の出場時は、先日の決勝戦で「初の決勝戦進出時のキャプテン」と間違った紹介をされていた安達主将のもと、初めてベスト4に進出(つまり、初の国立)、澤登のいた東海大一に1ー2で敗戦。この時は長崎では深夜の放送で、当時高校1年だった私は夜中にこっそりとTVで観戦した覚えがある。今考えるとなんでビデオに録っておかなかったのか、謎だ。この試合、実は某DFのクリアミス(空振り)が決勝点を呼んだもので、その人は大会No1スイーパーと言われていた。私の最初のお気に入り選手。今はどこで何をしているのかもわからないけど、今でも実は一番好きな選手だったりする(私の中では別格扱いなのだ)。この時のことを布監督が後に初優勝した時、「空振りや大逆転(後述)もあって・・・」と感慨深げに話していて、そっか、覚えてたんだ〜、と(何しろ7年も前のことだ)しみじみ思った。
 で、次の年が初の決勝戦進出。ちなみに曽我主将だった。間違えるなよ、日テレアナウンサー。この時は天皇陛下崩御の影響で(?)国立での試合は決勝戦のみ。相手は清水商。市船には野口・小川の2人がいて、総体2連覇を果たしていた。この試合の決勝点はコーナーキックから清水商・山田のヘディングシュートが、ゴールカバーの小川の頭上を越えたもの。彼の身長が後5センチ高かったら・・・と、見当違いの悔しがり方をしたものだ。よく考えると、三浦文丈・藤田俊哉・山田隆裕の清水商とやって0ー1だったわけで、結構強かったのかな。
 ここまで4年連続出場だったんだけど、さすがに千葉の予選は甘くない。準優勝の次の年に県予選で敗退してしまう。その次の年(91年)には出場したけれど、実は全然記憶にない。さっさと負けてしまったからだと思う。
 そして、悪夢の大逆転を準決勝でくらったのが、92年。この時は高田や鬼木、水野などがいて、優勝候補とも言われていた。実際国立に進んで、帝京と対戦。この日夕方からバイトが入っていて、確か後半残り5分くらいまでテレビで見て、1ー0だったからこれは勝ったなと思って家を出たのだが・・・。バイト先で「市船負けたよ」という言葉がちらっと聞こえたときも、冗談だと思っていた。まさか残り3分で2点取られるなんてなぁ。まさに『悪夢』だよな。ここまで市船は国立ではことごとく負けていた・・・。
 次の年、またも県予選で敗退。さらにその次の年は出場したはいいけど、緒戦であっさり敗退。しかも森崎のオウンゴール・・・。この年は見た覚えがない。

・・・しまった、時間切れだ。ということで、続きは次回。

 ということで続き。
 いよいよ初優勝の年である。実は今年の市船を見ていて、5年前のチームに似てるなぁ、と密かに思っていたのだが、結果まで同じで非常にうれしい。この95年から大会日程が大幅に変更になり、94年末から大会が始まった。「同じ年に二度負けたくなかった」とは当時の布監督の言葉だ。このチームに対して監督は「守備は良いが、ストライカーがいない」と今年と全く同じ評価をしていた。確かに県予選ではFWが不振だったらしい。ところが大会に入ってから森崎が爆発。さらに直前に登録された一年生北嶋が予想外の活躍を見せ、快進撃。守備は本来のCB茶野が故障あけ、代わりの鈴木(和)を真ん中に、前評判通りの堅守を披露し6試合で1失点。攻撃は右鈴木(い)左菅原のCKや式田のFKなどが中心で、そのキックの精度に驚いた覚えがある。まぁセットプレーは市船伝統の十八番、なんだけど。で、準決勝、楢崎の奈良育英に3ー0で勝って国立初勝利をあげて迎えた決勝の相手は『決勝戦不敗神話』を持つ帝京。3年前に『悪夢』の大逆転をくらった相手でもある。そして結果は5ー0の圧勝! 先制点、森崎のCKからのバックヘッドはものすごく美しかった。(このボールを蹴った鈴木いどむはこの年のお気に入り選手である。今は何をやってるんだろう?)市船がようやく冬の頂点に立てたことに感激した覚えがある。
 が、翌年は3回戦でPK負け。この試合は北嶋が点を取れず0ー0だったはず。・・・守備は例年通り良かったみたいだけど。
 そして3年前はエース北嶋の活躍で2度目の優勝。北嶋が点を取ると負けない『北嶋不敗神話』の完成である。この時のメンバーの松森は妹がお気に入りだったのだが現在は引退して(ジュビロにいた)専門学校に行ってるらしい。プロは厳しい。決勝の相手は中村のいた桐光。すでにユース代表で大会でも注目されていたが、私はその線の細さに「いまいちかな」と思っていた。今は好きな選手だけど。この大会では6試合で3失点、ここ5年の中では最多失点である。『堅守』は市船のキーワードになったなぁ。1試合5失点のあの国見戦が転機になったんだろう。東福岡が国見に大敗したのをきっかけに強くなったのと同じで。

 今年3回戦で東福岡に勝ったあと、確か原が「市船がいない間に2連覇されて」みたいなことを言ってたと思うんだけど、市船ファンとしての私の思いにピッタリの言葉だ。やっぱり選手権には市船がいないと、応援するのが国見だけになってつまらない。とはいえ長崎とは違って千葉の予選は厳しいから、毎年出場を続けるのは難しいだろうなぁ。布監督には頑張って欲しいね。

ちなみに個人的に一番好きなのは5年前のチームだったりする。

<2000.01.14記>

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