〜 有害物質を排出する側の責任−情報提供という責任−について考える 〜


アスベスト粉じん排出施設関連

−静岡県宛異議申立書−


1999年3月31日

 静岡県知事 石川嘉延 様

(アスベストについて考える会)

異  議  申  立  書


 次のとおり、異議申立てをします。

1 異議申立人の氏名、年齢、住所

    (氏名) 略 (年齢) 略 (住所) 略

2 異議申立てに係る処分

     静岡県公文書の開示に関する条例第7条第1項及び第10条の規定による平成11年2月4日付生環第325号に係る公文書一部開示決定処分(公文書の件名「平成9 年度に実施したアスベスト関係事業所の立ち入り検査結果」)

3 異議申立てに係る処分があったことを知った年月日

     平成11年2月5日(処分の内容を知ったのは平成11年2月8日である。)

4 異議申立ての趣旨、及び理由

    (1) 異議申立ての趣旨

     「2に記載した公文書一部開示決定処分(事業所名等の個人情報が、同条例第9条第3号に該当するとして開示しないこととされた処分)を取消し、全部開 示とする。」との決定を求める。

    (2) 異議申立ての理由

    @  大気汚染防止法上、知事が特定粉じんを排出する工場や事業所などに立ち入り検査などを行う権限が与えられているのは、アスベストによる住民の健 康被害や環境汚染を防止する目的からである。この公文書開示請求は、アスベストを排出する工場等において、規制基準を守るなど、法律上求められている 対策が十分に行われていることを確認するためとともに、このような知事の権限が適正に行使され、適切な監督や指導が行われていることを確認する必要上 行われたものである。

     言いかえれば、この監督権限が適切に行使されていない場合には、周辺住民の健康を脅かしたり環境を汚染する結果を生じるおそれが出てくることになる ので、これに関する情報は、「開示しないことができる公文書」の除外項目を定めている同条例第9条第3号のア「人の生命、身体又は健康を事業活動によっ て生ずる危害から保護するため、開示することが必要であると認められる情報」及びウ「ア又はイに掲げる情報に準ずる情報であって、開示することが公 益上必要であると認められるもの」に該当し、同条第3号の「開示しないことができる公文書」に含まれるものではないと考える。

    A  2に記載した公文書一部開示決定通知書には、「開示しない理由」として「事業を営む法人の名誉、社会的評価、社会的活動の自由等に支障があると認 められるため」とあるが、特定粉じんを排出する企業の側からしても、法律を適切に守り、アスベストの排出の抑制に努めていることを周辺住民に知らせる ことが、この「開示しない理由」に記載されているように、企業の名誉や社会的評価に対して支障が生じる結果に結びつくとは考えられない。  また、これらの工場や事業所に対して、周辺住民の理解を得るように県からも指導をしていると聞いており、このような検査結果が公表されることが、特 に何らかの企業活動を妨げる結果を生み出すような可能性があるとは考えられない。

    以上の2点の理由から、非開示とする理由がないと考える。

5 処分庁の教示の有無及びその内容

     「この処分に不服があるときは、この処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内に、知事に対して異議申立てをすることができる。」との 教示があった。



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