宗政報告No.23(2009年10月20日)


 宗議会議員の任期満了に伴う選挙が、先月17日行われましたが、無投票で再度、選出いただきました。身にあまる重責ではありますが、皆さんのご支援とご助言をいただきながら歩んでまいりたいと思っています。なにとぞ、今後4年間、お叱りと励ましのお言葉を賜りますようお願い致します。

 なお、30教区のうち、4教区で投票による選挙が実施されました。前回の選挙では、13教区で投票が行われましたが、今回は4教区のみでした。ご遠忌を再来年に控えた選挙でしたが、この数字をどのように見ればいいのでしょうか。
 さて、名古屋選挙区で、女性議員が選出され、女性議員は合計3名になりました。宗議会議員中5%にもなりませんが、こうして着実に増えていること、今回も投票による選挙を勝ち上がって来られていることに大きな意義を見たいと思います。 



投票となった4教区の選挙結果

  投票となった4教区の選挙結果は、次の通りです。なお、氏名の敬称を略します。

 高田 教区   藤戸 秀庸  竹田恵示   居多徳恵 
            当176     当142    次117

 名古屋教区  木全和博  富田泰成  勅使 忍  真野琢児  馬場礼子  蔵多邦春
            当276   当259   当219   当200    当167   次164
                     
 三重 教区   三浦 崇   西寺英麿
            当233     次49

 日豊 教区  長久寺徳瑞  村上大純   藤代一嘉      
            当175    当131     次125



 
議長に長久寺徳瑞氏と
           副議長に新羅興正氏が再選

               

 この14・15の両日、この度の選挙を受けての臨時宗会が開催されました。宗務総長および正副議長選出が主な内容です。総長選挙に先立ち、宗議会の議長・副議長の選挙が行われ、次のような結果になりました。
  
  議 長 選 挙  長久寺 徳瑞 氏  4 5 票
              安原  晃 氏     1 票
              白     票     1 6 票
              無     効      1 票

  副議長 選 挙  新羅 興正 氏    5 8 票
              釈氏 政昭 氏      3 票
              白     票       2 票

 私たち「恒沙の会」としては、議長選挙では、与党候補ではありましたが、議会を公平・公正・円滑に運営するうえから特に瑕疵がないことから長久寺氏を支持しました。
 また、副議長として「恒沙の会」から再度、新羅氏が選出されました。



宗務総長に安原 晃氏 再選

 臨宗2日目に宗務総長選挙が行われ、安原氏が再選されました。総長選挙は、宗議会、参議会でそれぞれ行われ、結果は下記のとおりです。
 そして、19日、杉浦氏・林氏・黒川氏・竹田氏・江尻氏が参務に指名され、第2次安原内局が発足しました。参務になられた方々の名前を見ますと、不破氏が議員を辞職され、竹田氏が代わられただけで、前内局と全く同じ布陣であります。この事を、どのように理解すればいいのでしょうか。
 総長選挙の結果は、下記のように三分の一の宗議会議員が、前内局にレッドカードを出しました。その結果を踏まえての組局でありますので、宗議会の意思など全く意に介さないという総長のお考えであると見るべきなのでしょうか。皆さんは、どのようにお考えでしょうか。

【 宗 議 会 】

   安原 晃 氏  4 1 票    釈氏 政昭 氏  2 2 票
   白   票    1 票

【 参 議 会 】

    安原 晃 氏  5 4 票    釈氏 政昭 氏    5 票
    白   票    1 票

 この度の総長選挙は、特別なことがない限り、ご遠忌総長を選出することになると思われます。その点からは、出来れば満場一致で選出されることが望ましいことですし、我々もそう望んだのですが、結果は上記の通りです。
 この9月30日には、ご真影が新しく修復の済んだ御影堂に安置されました。おかしな事を申すようですが、そのご真影は、親鸞聖人のご真影なのでしょうか、見真大師のご真影なのでしょうか。6月の常会で、御影堂の見真額を下ろしてご遠忌をお迎えしましょうと、提言と要請をしましたが、安原総長は下ろすことを拒み続けられました。このままでは、見真大師の750回ご遠忌を勤めることになります。
 いましも、民主党政権は、アメリカ一辺倒から、東アジアに軸足を置いた展開を模索しています。その時の足かせとなるのが、戦争責任問題と靖国問題です。その先駆的役割を果たすことは、社会的に存在している宗門として、その使命を果たすことであるともいえるでしょう。その意味からは、87年全戦没者追弔法会において、古賀総長が宗門の戦争責任について言及し、95年には、宗議会で不戦決議を採択しています。そういう歩みこそが、アジアの国々から信頼と信用をかち取る何よりの方途に他なりません。見真額を掲げ続けることは、それらの努力に逆行する事であります。
 そして、より重要なことは、親鸞聖人が決してあってはならんと嫌われ退けられた「余の人々を縁として念仏をひろめん」(御消息)とすることにあたるからであります。決して権力にすり寄り、権力を利用して教えを弘めようとしてはならない。それは、いつの間にか権力と同一化し、権力に利用されることになるからであります。天皇という絶対的な世俗の権力を利用して宗門の権威の高揚を図ったのが見真額であります。そのことを、今においても、改めようとしない安原氏を総長として認められず、「宗門を開く会」と野党統一候補として、我々の会の釈氏(キクチ)氏を擁立しました。
 宗議会では、三分の一以上の人が安原氏に投票せず、参議会からも、一割の方々が安原氏にNOを突きつけられていることを、内局には、よく肝に銘じて頂きたいものであります。


「恒沙の会」の名称変更と新役員

 「グループ恒沙」の会派名を、この度「恒沙の会」と変更しました。そのことにつきましては、次回の報告で詳しく申し上げたいと思います。
 なお、新役員を下記のように選出しました。任期は2年、2011年10月までです。

   代表:藤内和光  幹事長:森島憲秀氏  事務局:藤井学昭氏

 「恒沙の会」メンバーは、下記の10名です。

 寺永哲氏(北海道) 新羅興正氏(山形) 藤内和光(仙台) 藤井学昭氏(東京)
 田澤一明氏(三条・新) 森島憲秀氏(富山) 篠田穣氏(岐阜) 三浦長氏(岡崎)
 釈氏政昭氏(四国) 村上大純氏(日豊) 以上


 ※「宗門を開く会」が臨時宗議会閉会後、解散届を提出しました。今後、無所属で活動されるのか、来年の定宗までに、何らかの会派を起こされるのか、注目したいところです。