宗政報告No.33(2014年2月)
           第59回  宗 議 会 報 告


 

この度、教区の皆さまのご信任をたまわり、宗議会議員として再度、ご選出頂きました。身にあまる重責ではありますが、ご付託に応えられますよう、力を尽くしてまいりたいと存じます。今後共なる、皆さまの深いご理解と厚いご支援をお願いいたします。

30教区のうち、投票による選挙が行われたのは7教区です。結果は、次の通りです。

  北海道教区(4名)  鷲山宣裕(266) 金倉泰賢(194)小川香潤(145)

                            八島昭雄(136) 磐城孝明(106)

  富山教区(2名)    轡田普善(115) 土肥人史(112)見義悦子(93)

 福井教区(2名)    鈴木現秀(124) 朝倉順章(109)藤  兼衆(65)

 京都教区(4名)    竹内彰典(190) 大橋秀暢(155)高木文善(147)

                           赤松範昭(105) 椋田隆知(97)

日豊教区(2名)    渡辺真理(178) 長峰顕教(131)村上大純(94)

久留米教区(2名)  大城雅史(155) 草野龍子(125)松尾英城(102)

                           蓮原耕児(68)

鹿児島教区(1名)  斎藤法顕(89)   日谷法泉(64)

                              (敬称略)

女性議員は一人増えて4名になりましたが、まだまだ総数の1割にもなりません。男女平等参画を課題として取り組もうとしている宗門の議会としては、制度的な改正を含め検討していかなければならないテーマであります。

         

 新しく20名の方々が議員となられました。多くの新人議員の参加で、斬新な議会運営が展開されることを期待したいところです。

   

正・

 101011日の二日間の会期で, 宗議会の正・副議長選出と宗務総長指名のための臨時宗議会が、開催されました。

1010日午前に、正・副議長選挙が行われ、次のような結果となりました。

議長選挙(投票総数65)    高 木文善氏65票

 副議長選挙(投票総数51)      江尻静也氏50票      白票1票

議長選挙に関しましては、私たち同朋社会をめざす会のメンバー15名は揃って高木氏に投票いたしました。これからの議会を有意義に、かつ公平に運営していただきたいという期待を込めての投票であります。

ところで、正・副議長選挙が同時に行われながら、何故、議長選と副議長選の投票総数にひらきがあるのかと疑問に感じられるかと思います。それは、私たちが副議長選挙そのものを認めず、投票を拒否して議場を退席したためです。(ただ、会派の一人が投票立会人であったため、退場できずに白票を投じました)

今回の臨宗が開催されるに先立ち、前日の9日に代表者会議が開催されました。その席上、副議長職は我が会派で担当したいという申し入れをいたしましたところ、与党真宗興法議員団からは、副議長選にあたっても独自の候補を立てて選挙に臨みたき趣旨の回答しか引き出すことが出来ませんでした。つまり、正・副の議長職を与党が独占したいという返答であります。

ところで、議会運営の公正性と妥当性を確保する上からは、議長と副議長には、幅広い視野と様々な観点に立って議会運営にあたっていただくことが望まれます。そのためには、正・副議長は異なった会派からの選出が肝要となります。そのことはちょうど、利害・得失がせめぎ合う国会や地方議会においても、副議長は第二党、もしくは他党、他会派から選出さていることからも窺い知ることが出来ます。議長・副議長を一つの党、もしくは会派から出さないということは議会運営上の知恵といえるでしょう。

まして、わが大谷派議会は、社会と門徒の付託に応え、この宗門の果たすべき役割と使命とは何かを、与野党共に明らかにしようとする場であり、そのうえ、同朋公議を宗門運営の基本理念としたいという宗門のその議決機関であります。その議会の正・副議長職を独占するという与党の意図が全く分かりません。

そもそも、与党が副議長職を担うことのメリットとは果たして何でしょうか。メリットどころか、そのことにより、野党切り捨ての多数の横暴であるという批判にさらされるリスクを負うことにしかならないでしょう。

一方、野党会派から副議長を出すということは、議会運営に大きく参画できるということが最大のメリットであり、同時に、副議長職に就いていることにより知りうる情報が多くあり、野党にとっては外せない要職であります。
 ただ、この度のことが、独占することは多数の横暴だという批判を覚悟の上での選択だとすれば、それはもはや議会運営に野党の協力など必要とせず、与党のみの単独による議会運営を目指す、情報の独占と議会の完全掌握がねらいなのだというメッセージとして読むべきなのでしょうか。
 ところが、そうなれば大谷派議会の死を意味するでしょうし、そのようなことを与党が目論んでいるとは思えませんし、思いたくもありません。
 そこで、また最初の疑問に戻ることになります。意図されていることがわからないと。

 しかし、もし、与党の方たちと私たちの副議長職に対する認識に大きな違いがあるとすれば、了解できないわけではありません。つまり、私たちは、副議長職というのは、与野党が協力し合ってバランスと公正性を確保する議会運営を目指す上からは外せない職分であると考えていますから、与党が議長職と共に独占することは、決して容認できません。

 ところが、副議長職を議会運営上なくてはならない職分としてではなく、名誉ある要職の一つとしてしか見ていないとすれば、それをわざわざ野党に担当させることはないという結論も導き出せないわけではありません。そのように忖度しなければ、この度の与党の独占劇は、とうてい理解できるものではありません。
 このうえは、大谷派議会にとって、副議長職がもつ役割と意義について十分話し合われることの必要性を感じています。



 翌日、11日に総長選挙が行われました。立候補制ではありませんが、私たちの会派は、代表の藤内を推薦して総長選挙に臨みました。 結果は、下記の通りです。

  宗 議 会   里 雄康意氏:4 9 票    藤内和光:1 4


  参 議 会   里 雄康意氏:5 0          藤内和光:1 3票 

                        

 宗議会65名の所属会派は、真宗興法議員団:43名、同朋社会をめざす会:15

無所属:7名であります。上記は、2名の欠席者による得票数です。今回の3回の選挙については、無所属の方々は、与党と歩調を合わされる結果となりました。
 なお、参議会議員の方々の執行部は、宗議会で当選された方に投票してもらいたいという一応の要請をされるということをお聞きしましたが、そのうえで13票が現役の総長に投じられなかったわけです。里雄総長には、厳しい門徒代表の方々の眼と声があるということを胆に銘じていただきたいものです。

さて、里雄第2次内局には、被災地復興に向けて、宗門として、より積極的な施策が講じられることを求めていきたいと思いますが、会派としても充分協力して参りたいと考えています。

   メ ン バ ー

 時代社会に負う宗門の課題と使命とは何かを模索しつつ、宗憲の精神に則った宗門運営の実現をめざし歩んでまいりたいと存じます。メンバーは次の通りです。

金倉 泰賢(北海道教区)  本間 義悦(奥羽教区)  藤内 和光(仙台教区)

旦保 立子(東京教区)   藤井 学昭(東京教区)  田澤 一明(三条教区)

渡邊 (三条教区)    宮本 亮二(高田教区)  篠田 (岐阜教区)

杉浦 明道(岡崎教区)   眞野 琢児(名古屋教区) 赤松 範昭(京都教区)

本多 一壽(大阪教区)   玉光 順正(山陽教区)  釈氏 政昭(四国教区)


 

 なお、今後2年、下記の執行部体制で活動して参ります。どうぞ、よろしくお願いいたします。

      表:  和 光    幹 長:  一

 事 事:       事:   昭 

  計: