おまけのページ その39




犬に鼻くそはできますか?


できないよ。
だって、指太いだろ。
鼻に入らないんだ。

それにそんなものができてしまったら、
犬の敏感な嗅覚は、きっと損なわれてしまうに違いないしね。

それで、鼻くその生産機能を、
犬には与えないようにしたと思うんだ。
誰がとは言わないけどね。

そのおかげで、
ぼくの尊厳は破壊されずにすむようになった。

人前で鼻くそをほじって、
自分の尊厳を傷つけなくてすむようになったんだ。

でも、大気汚染と快楽の問題が残ってしまってね。

それで、ほんの少し、
鼻くその生産機能を持たなかったことを残念に思っている・・・。

そんな新年さ。



人生の短さについてどう思いますか?


ショーペンハウエルは、それについて何て言ってたんだい?

ぼくがわかるのはね、
長さとか短さは、感覚の問題ってことなんだ。

それに、短く感じられるとすれば、
それはそれで幸せじゃないのかい?

「待て」のあとの時間が一生続くとしたら、
ぼくは、「アッと言う間の人生」のほうをきっと選ぶと思うんだ。
すばらしく理性的なぼくの時はね。

だいたい、ドッグイヤーとか、犬の時間は人間の6倍とか、
そんなこと好き勝手に言われてぼくがどんな思いしてるか、
考えてみたことあるかい?

犬と人間の感覚の違いは、いったいどうなっちゃってるんだ。
もう、ほんとにイヤーになっちゃう・・・。

ぼくがどれほど、一日を長々と感じているかってこと、
きみに教えてあげられたらな。

そうしたらきみは、
人生は長さなんかじゃないって、
きっと心の底から思うと思うんだ。

そうして、人間の人生が、
どんな超スピードで過ぎているかっていうことがわかって、
あらためて犬の偉大さに目覚めるはずだよ。

だから、ねっ。
もう、ドッグイヤーなんて言わないでくれるだろ?


流れているのは「お祝いのうた−くりかえすことのお祝い」




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