早過ぎた「安全宣言」の謎−その2

野菜の放射能検査



茨城県に、ホームページに載せられている野菜のサンプリング検査
http://www.pref.ibaraki.jp/news/99news/n991001_08.htm
について問い合わせた。以下は対策本部(食料対策班)の電話での説明をまとめたもの。

(注意:非常時ということを考えるとあまり詳しく聞けなかったため不明な部分が多くあること、電話による説明なので、お互いの誤解や聞き違いなどがある場合があることなどの理由により、間違いがある可能性があります。内容については、ご自身でご確認下さい。)

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(検査の品目)
・今回サンプリングした野菜は、13品目(18検体)
・さつまいも、さつまいも(加工用)、ねぎ、ピーマン、小松菜、大根、白菜、大豆、なす、ぶどう、そば、トマト、にらの13品目(さつまいも、大根など、いくつかは葉と根の部分などに分けている。)
・ねぎなど、一本ずつ採取したものではなく、まとめて採って品目ごとにミックスしている。

(採取時間)
・事故直後から10月1日にかけて採取されたもの。
・直後としたのは、半減期の短いものがあるので、事故直後の物を取る必要があると考えたため。
・どの野菜が、いつどこで採れたものとか、ひとつひとつの品目について詳しいことはここでは把握していない。

(検査経過、方法など)
・検査はサンプリング後直ちに行った。
・検査した場所は、水戸市内の公害技術センターと、一部は、筑波の農業環境技術研究所にも送った。
・分析方法は、ゲルマニウム半導体検出器を使う方法。
・はじめ数種類について検査して、その後、風向きや場所などの関係で、品目を追加していった。その後、分析結果がわかったものから公表した。その結果すべて不検出ということで安全宣言を出した。

(今後も検査は継続して行われるのか)
・すべて不検出だったので安全宣言を出したところ。
・環境モニタリングとしては測定を続けるが、農林水産部としては今後については未決定。
・空中からちりとして混じってくるので、ひとまず一般環境の調査をみて判断することができると思っているが。
・県としては緊急のものはやった。今後は、市町村とか農協などの生産者団体で実施するようになると思うので、そのようなものを参考にすればいいのではないかと思う。
・情報を交換したり報告を受けたりするようなことは、今のところは考えていないが、重大事故であるので、いずれ記録はまとめられることになると思う。

(臨界反応が続いている時に、それ以前に採取した野菜を検査して、不検出だから安全と言われても不思議な気がするが。)
・それはもっともだと思うが、半減期があるので、それを逃してしまうのもと思った。

(まだ、住民の避難が続いているときに、安全宣言が出された。その後、その地域から採れた野菜が混じってくることも考えられるので、かえって不安に感じる。)
・それは当然だ。しかし、事故現場周辺は、林地が多く住宅地で、完全にないとは言えないが、そこから出荷する野菜はほとんどない。
・環境調査をやっているので、それで補完できるかと考えた。

(詳しい資料は公表してもらえるか)
・自分たちが持っているのもそれほど詳しい検査結果ではない。
・今はばたばたしていてちょっと落ち着けないが、もうちょっと落ち着いたら、茨城県は情報公開もやっているので、請求してもらえれば、詳しい検査結果については公表することができると思う。

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