1997年3月6日 まつや清議員
 静岡市議会質問(アスベスト関連)のポイント

 

** まつや議員は今までにも何回かアスベスト問題を取り上げているけど、今回の問題点は主にこんな内容だったよ。 **

   市の回答は次にあるよ。
   問題点については、またその次の「市への質問」に出ています。
   皆も考えてみてね!

 1番:阪神の大地震の後、アスベストの問題がだいぶ騒がれて、環境庁をはじめ、総出で調査したり、対策を立てたりして大変だったっていうのに、静岡では何にも対策も立てられていないって、そりゃ本当かい?

 

   県はこのたび、各課の課長などによる協議会を作り、対策を協議しています。

              市はどうなんでしょ。

 いったいどのくらいノ建物にアスベストが使われているのか、県では民間企業5千社を調査するって事になったんだけど、市はどういう対策立てているんだろ。

 防じんマスク……県は阪神のあと、解体工事ボランティアで現地に行って、3千枚とかのマスクを配って喜ばれたなんて報告が出されているんだけど、備蓄品には、防塵マスクは含まれていないんだって。

 市もないっていってたけど、地震で建物が壊れれば、アスベストだって飛び散るわけだし、対策が立てていなければ神戸のようにひどい事になるし、立ててあったって、やっぱり心配だよね。

** 震災ボランティアなんて皆に呼び掛けたりしたりしているけど、マスクも用意しないで、ボランティアの人の健康なんて、どうだっていいのかな。 **

 神戸の時には、すぐにマスクが手に入らなかったり、解体工事の人だって使われなかったり、たいへんだったんだよね。

 特に子供サイズのがなかったから、学校のそばで解体工事があると、子供たちの親はとっても心配したんだ。急遽、メーカーで作って、ボランティアの人が大変な思いして配ったんだよ。そんな事あったのに、また同じこと繰り返すなんていけないな。

 長くなるから2番に行くね。

 2番:だいたい、アスベストが、今でも日本で、毎年20万トンも使われていたなんて

   皆知ってた?

 吹付けアスベストっていうのは、(一応、原則的に。実際は?)もう禁止されているんだけど(昭和50年。でもそれ以後もロックウールとか、ひる石には混ぜて吹付けに使われているから注意しよう)その後だってずっと、スレートとかの建材に使われ続けているんだよ。(「スレートって何?」それは置いといて。)

 平成7年4月からすごい長い名前の規則で(労働安全衛生法に基づく特定化学物質等障害予防規則といいます。知っていても全然役に立たないんだよ。)建物の解体にあたっては、事前調査をして、吹付けアスベストでなくても、使われている箇所を確認して、マスクをするとか、その他いろいろな対策をたてなければならないことが決まったんだ。

 それが、県でも、そのような改正があったことを知らなくて、労働基準局にも、行政指導で求められている届け出が行われていなかったり、問題点がいろいろと出てきているんだ。
 (詳しくは、県への要望書を見てね。)

 市は、そういう事をどのようにやっているのか、問題になるんだ。

 他の地方公共団体では、法規制以外にも、公害防止条例やマニュアルなどを作って、アスベストの飛散防止のための対策を立てて、住民に呼び掛けたりしているよ。

 静岡市は、どうなっているんだろう。

 3番:吹付けアスベストが市や県の施設でどの程度使われているのか

    これも問題だね。

 静岡県では、もうすでに、吹付けアスベストは除去済みとずっと答えていたけど、調査してみたら、学校も含めて一切資料なしとわかった。

 ところが、そう回答していながら、同じ頃、アスベスト含有の吹付けロックウールの除去工事が行われていたことが最近になってわかってきたよ。

 県営住宅で使われている、吹付けひる石には、21%もアスベスト含有の商品もあったんだ。それが使われているかもしれないって事も、ないとはいえない。

 福祉施設(老人養護施設など)でも使われているままという報告もあるし、10年くらい前、あれだけ大騒ぎしておきながら、全くしっかりやってなかったなんて、じゃあ、あの騒ぎは一体何だったんだろう。

(注:このあと静岡県では、県有の全施設について、吹付けアスベストの使用状況を調査する事が決まったよ。県だって、努力しているんだ。やる時はやるんだ。少し見直したな。あと、地震対策推進条例の見直しと、含有の建材の取り扱いについてとか、大気汚染防止法の改正では不十分な点をしっかりやるとか、<地震対策先進県>としての名に恥じない対策を期待しちゃうな。それと防塵マスクとかもよろしく。)

** 静岡市でも、吹付けは除去済みといわれてきたけど、よく調べてみたら、なんと、市営住宅43棟、850戸くらいで、アスベスト含有の吹付けロックウールが今も残されていることがわかってきたよ。 **

 これは囲い込みといって、その下をボードなどで覆っているから、実際にはみてもわからないし、一応は飛散は防止できると考えられているんだけど、今、ボードがどうなっているかはわからないし、地震で簡単に壊れて落ちてくる可能性だってあるんだ。

 それにこの戸数は、使われているとわかっている建物の約半分くらいで、あと半分の戸数については、調べてあるのか、工事が行われているのか、まだ残っているのか、今どうなっているのか、書類では全然わからないんだって。

 この囲い込み工事には1億円くらいも、建設省から補助金が出ているけど、その前に出されている、建設省のマニュアルに定められている、飛散防止対策はほとんど取られていないし、作業者や、居住者の安全も配慮することなく行われたものだったんだ。

 それに、このあとの解体工事はどうなるんだろう。

     地震で飛散する事はないんだろうか。

            **心配性の人でなくたって、心配は多いんだから。**

                             

 吹付けも含めて、アスベストを含む建物の解体工事は、これから、本格的にはじまってゆくんだ。

 だから、吹付けだけじゃなくて、スレートなどのボードに含まれているアスベストが解体工事で、どんどんまき散らされてゆく事のないように、皆で気をつけて行かなければならないよね。そのためには、アスベストの事をもっと皆に知らせたり、地震の時に備えて注意を呼び掛けたり、特別なマニュアルなどもつくる必要があると思うな。

 大気汚染防止法が改正されて、4月から、吹付けアスベストの工事は、環境保全課にも届け出が義務づけられるようになる(労働基準局には前から)。この建物の条件は、ちょっと、限定されているから問題があると思うけど、市とか県とかで、できる対策を立てて皆に呼び掛けてゆけば、かなり被害は防止できるはずなんだ。

 

** 目に見えない、小さなものなんだけど、そして、被害もはっきりとは目に見えてこないけど、でも、害があるってはっきりわかっているんだから、そして、自分達が、今できることがあることはわかっているんだから、対策を立てられる事は立てて、できる事はやって、なるべく被害を防いでゆくように努力しなければいけないんじゃないのかな。**

       それが「行政」ってものの役割〜責任〜じゃないのかな。 

  責任を求めるのが市民の役目〜自分達の義務〜てこともあるんじゃないのかな。

  そう思ってがんばっています。皆さんも応援してね!

 

アスベストは もう使わない
使ったアスベストは飛散させない

アスベストについて考える静岡県民の会
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