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静岡県に提出していた異議申立てに対して、審査会から意見書の提出を求められた。
提出しようと準備していたが、先に環境部の提出していた理由説明書の中に、当初書かれていなかった理由が付け加えられていた。異議申立て前に出していた非開示理由が、異議申立て後に追加されたり変更されたりすることが、審議手続の正当性に影響を与えないのだろうか。
見解を求める文書を県の情報公開室に提出に行ったところ、事務局担当者は、このような文書をもらっても審査会の意見は出せない、手続的におかしいということを意見で言えばいい、異議申立ては現在22件も出されており、23件目になるから、こんな手続的なことに見解を求められていちいち回答をしていられるわけがない、などと発言。
どうせもらっても答えは出せない、一応は渡すがすぐには渡せない、他の書類と一緒に渡すことになる、いつ返事ができるかということも言えない、返事は答申の中で出されるだけ、という説明も。
そのような見解を、事務局の見解として文書で出してほしいと言ったところ、そんなことが文書で出せるはずはないと答えた。非開示理由の変更が異議申立て後に認められるのかどうか、手続的にみて相当重要な問題だと私は感じているが。
情報公開条例の決定理由の記載を、どの程度重要性があるものとして解釈するのかという問題。
開示・非開示の決定に影響を与えないのであれば、理由の変更は認められる場合が多いようだが、本当にそれでいいのかどうか。今までの判例では変更が認められている場合が多いというが、今後もそれでいいという意味にはならない。訂正が可能なら、手続を整えて進めるのは当然のことじゃないかと思うのだが??
1999年6月18日
静岡県公文書開示審査会 会長 様アスベストについて考える会
「公文書の一部開示決定に係る理由説明書」に対する意見の提出について
この度は、先に提出しておりました公文書の一部開示決定に係る異議申立てについて、理由説明書と意見書提出のご案内をお送りいただきましてありがとうございました。
送付していただきました理由説明書の最後の部分(「4の(2)条例第9条第2号(個人情報)該当性」以下)には、当初の決定通知書には記載されていなかった理由が付け加えられています。
これにより、実質的には非開示理由が一部修正されているわけですが、非開示の理由が異なってくれば、それに基づく異議申立ての理由や求める処分などの申立て内容が異なってくる場合が想定されます。
具体的には、先に提出している異議申立てでは、「一部開示決定処分を取消し、全部開示とする」との決定を求めていますが、もし、今回の理由説明書で追加された理由が初めから示されていれば、その理由に基づく部分については理由があると認めていたことも考えられ、その場合には、異議申立てで求めていた処分は、全部開示ではなく、その部分の非公開を認めたうえでの一部開示となっていたことになります。
静岡県公文書の開示に関する条例第7条第4項では、非開示の決定を通知する書面に理由を記載することを求めており、異議申立て後に非開示の理由を追加したり変更することは認められないものと考えます。
このままでは、説明書で追加された理由を想定していない段階で提出された異議申立てに基づいて審議をすすめることになり、とうてい、今後の審議を混乱なく継続することができないと考えられるので、会長におかれましては、今回のような異議申立ての後での非開示理由の追加を認めないようにしていただかなければならないと思います。
言いかえれば、知事に対して、理由説明書の「4の(2)条例第9条第2号(個人情報)該当性」以下の部分を取り消して、当初のとおりの理由による説明書に訂正するように求めるか、または、もとの処分を取り消して、理由を訂正したうえでの決定をあらためて行うように求めるなどの対応が必要ではないかと考えます。
また、もし会長が、今回のような異議申立て後の非開示理由の追加が認められ、この理由説明書に基づいて今後の手続を適正に継続することができると判断される場合には、どのようなお考えでそのように判断されたのかあらかじめご説明をいただきたいので、文書にてご見解を明らかにしたうえで今後の手続をすすめていただきますようにお願い致します。
以上のような対応によって適正な審議の手続が再開された時点で、あらためて理由説明書に対する意見と意見陳述の申出書を提出することとさせていただきたいので、これらの点につきどうぞご了承いただきますようにお願い申し上げます。