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PMDDの診断・治療



月経前に見られる気分障害PMDDの診断・治療を行います。
PMDD(月経前気分障害)は精神科・心療内科にて診断・治療されます。
月経前の1週間に顕著になる気分不安定、不機嫌な状態が診断の
キー症状になります。

PMS(月経前症候群)は婦人科で診断治療が行われる疾患です。ホルモン療法が中心に行われます。しかしPMDDではホルモン療法は悪化のきっかけになるなど、逆効果になることがあります。黄体ホルモンや卵胞ホルモンはステロイドホルモンの一種であり、気分障害には悪化因となります。

 使用される薬物は気分障害に用いられるSSRIです。その中で最も効果的と考えられるものはジェイゾロフト、パキシルです。月経前1週間に限って内服する、あるいは恒常的に内服するの二つの内服法があります。

医師と心理カウンセラーが連携、PMDDでは女性の心理カウンセラーが事前に問診を行います。
女医による婦人科受診、あるいは女性外来での診断・治療では十分な治療結果が得られていない方々にお勧めします。
当院の精神科医師は男性ですが、女性の心理カウンセラーが最初に問診を行うなど診察に積極的に参加します。
また、当院では勤務されている方や主婦の方の気分障害の治療例数が多く、心理カウンセラーとの連携医療を導入して来年で10年目になり、PMDDでお困りな方の治療に対して丁寧な対応を行い、有効な治療を行います。

例)30歳既婚女性、勤務歴8年間。
うつの問題で治療をここ3年間行っている。PMDDの症状の合併もある。婦人科での受診歴あり。ピルでの治療も受けたがうつ気分は悪化し途中で中断した。PMDDの悪化時期に性的な逸脱もある。
 うつ病の診断・治療や躁うつ病(双極型気分障害)の治療も受けたことがある。しかし治療効果が十分得られなかった。今回はPMDDに注目したSSRI治療を行うことで他の薬物が減らせた。その結果、月経前に見られがちだった気分の不安定さがなくなった。
しかし、うつ気分は軽度であるが続いているが、軽躁時に見られがちだった苛々もなくなり、家庭や職場でも安定した日々を送るようになっている。突然の休務(ドタキャン)はなくなって、計画的な生活を行えるようようになっている。