一度目の大学受験

無事に大検には合格したものの、大学受験用の勉強までは手が回っていなかった。英語の成績はかなり良かったが、それ以外はさっぱり。

ぼくの場合、偏差値よりも、学費を自分で払うという問題のほうが大きかったので、「近くで学費の安い大学はどこかな?」というような基準で受験する大学を探していた。一番安いのは、当たり前だが国公立。特に国立大学なら、うちは母子家庭なので、まず免除になることがわかった。

しかし、当時のぼくの成績はとても国公立に行けるようなものではなく、また国公立に必要とされた5科目中、特に数学と理科はさっぱりで、ほとんど勉強もしていなかったので、諦めざるをえなかった。とりあえず3科目で受けられる私立で授業料のあまり高くないところを受けた。授業料の高くないところは、だいたいが偏差値も高くなかなか難しい。結局、それでも英語ができたおかげで、ある大学に合格。

しかし、受かってはみたものの、あまり努力もせず受かったので、なんとなく物足りなかった。しかも、授業料は年間100万円以上もする。「4年で400万円以上いるなあ・・」と考えると馬鹿らしくなったことと、ろくに努力もしなかった自分に腹が立ち、思った。「もう一回、精一杯勉強して国立を目指したいな・・」