高校に行かずに、大学なんかいけるわけがない!

中学3年になり、進路相談の季節がやってきた。

みんな、偏差値がどうとか、内申書がどうとか、そんな話題ばかり。でも、ぼくには、そんなことはもう眼中になかった。アメリカに行こうと思っている人間にとって、そんなものは1円の価値もない。

2学期に入り、3者面談の日がやってきた。本人、親、担任の3人で進路について話し合う面談だ。

先生がぼくに、「あなたの成績なら、この学校くらいね」と、ぼくにとってはどうでもいい話をはじめた。つづけて、「どう考えてるの?」と聞かれたぼくは、「先生、ぼく高校には行きません。そのかわり、アメリカに行きます。アメリカで勉強して、英語も話せるようになりたいんです。日本の高校には魅力を感じないし、その代わり、大検を受けて、大学には行きます!」。

先生は、一瞬あっけに取られ一言、「高校に行かずに、大学なんかいけるわけがないわよ」。

今考えると、この教師は非常に狭い物の見方しかできなかったんだなと思う。こういう人が教師になっていること自体、この国は間違っているような気がする。ただ、当時は、「ふん、今に見ておけよ!」と内心、メラメラと燃えるものを感じていた。