≪Scene 1:不定≫
四葉
「チェキーっ! 兄チャマ、チェキー!
(あ、四葉……! 来てくれたのか。
四葉
「四葉の推理によれば、兄チャマが優勝で決まりデス!
「チェキチェキ走って、チェキチェキがんばってくださぁ〜い!
「兄チャマ、チェキっ!
(四葉、ありがとう……。
≪Scene 2:ゴール≫
四葉
「チェキ〜っ!
兄チャマ、チェキチェキ!
今日のロードレース、おつかれサマ♥
兄チャマったら、とってもカッコよかったデス。
四葉、シビれちゃった♥
ビリビリビリ〜♥
兄チャマに感電なの♥
でも、ホントにすごかったネ♥
妹みんなで話したケド、みんな兄チャマはスゴイって言ってたよ♥
アタリマエだけどネ♥
四葉も、応援してホントによかった!
兄チャマ、今日はゆっくり休むデス。
四葉が、兄チャマにおっきな金メダルあげるデスからネ♥
四葉も、応援してつかれたカラもう寝ようっと……♥
おやすみ、兄チャマ♥
よつば
(商店街 / 咲耶)
咲耶
「お兄様、今日もいい天気ね♥
兄チャマ
「そうだね。だんだん春になってきてるね。
咲耶
「お兄様とこうして登校できるって、よく考えたらとっても幸せなことよねぇ♥
「他の人の妹に生まれていたら、こんな特権、味わえなかったんだもの。
兄チャマ
「あはは。特権かどうか走らないけど、僕も咲耶と登校できてうれしいよ。
咲耶
「うふふ、お兄様ったらホントに正直なんだからぁ♥
兄チャマ
「……はは。
「チェキ〜……。
咲耶
「あら、聞き覚えのあるあの声は……?
四葉
「……兄チャマ、ついでに咲耶ちゃんも、おはようございますチェキ……。
兄チャマ
「ど、どうしたんだい、四葉。ずいぶんと元気がないよ?
咲耶
「ちょっと四葉ちゃん。ついでにとは何よ、ついでに、とは!
四葉
「……ごめんデス。オマケの咲耶ちゃん、の間違いデス……。
咲耶
「オ、オマケ!?
兄チャマ
「まあまあ、咲耶。おさえておさえて。
咲耶
「ま、まぁ、お兄様が言うなら……。
兄チャマ
「……で、四葉。なにかあったのかい? 僕に聞かせてくれないかな?
四葉
「うん……。四葉、兄チャマに聞きたいコトがあるの。
「兄チャマはいつも四葉にやさしいケド、……どうして、兄妹なのにキッスしてくれないのカナって……。
兄チャマ
「いいっ!?
咲耶
「ちょ、ちょっと四葉ちゃん! 何言っちゃってんの!
「お兄様のキスは、私のモノってけっこう前から決まってるのよ! ……私の中だけだけど!
「だいたい、四葉ちゃんは……!
四葉の声
「兄チャマは、四葉のコト……。
咲耶
「……四葉ちゃん?
四葉の声
「四葉のコト、キライなの……? ぐすっ、ううっ……。
咲耶
「あ〜ん、お兄様ぁ。私、泣かれると弱いのよ。助けてぇ〜!
兄チャマ
「ちょっと下がってて、咲耶。僕が何とかしてみるよ。
咲耶
「お願いね、お兄様……。
四葉
「ぐすっ、兄チャマおしえて。兄チャマは四葉がキライなの……?
兄チャマ
「そんなわけないだろ? 兄チャマは、四葉が大好きだよ。
四葉
「じゃあ、なんで? なんでキッスしてくれないの……?
兄チャマ
「忘れていただけだよ。その証拠に……。
四葉
「ショーコに……?
兄チャマ
「おでこ、出してごらん。
→共通パートへ
兄チャマ
「……手を出してごらん。
→共通パートへ
四葉
「あ…………♥
兄チャマ
「ごめんよ、四葉。……これで、いいかい?
四葉
「兄チャマ、ありがとデス! 四葉、元気になっちゃったぁ♥
「やっぱり兄チャマは、四葉のコトがスキなのネ……♥
兄チャマ
「そりゃそうだ。だって、かわいい妹だもの。
四葉
「兄チャマ、朝からおジャマしまシタ! とってもうれしかったデス!
兄チャマ
「気をつけて帰るんだよ。
四葉
「はいチェキ! それじゃまたね、兄チャマ!
兄チャマ
「またね、四葉!
「……待たせたね、咲耶。早いとこ学校に……。
咲耶
「ううっ……ぐすん。
兄チャマ
「さ、咲耶?
咲耶
「……お兄様は、どうして私にキッスしてくれないのかしら……?
兄チャマ
「……あ、あのね咲耶。ウソ泣きはよくないと思うけど。
咲耶
「……どーせ私は、四葉ちゃんみたいにピュアじゃないですよ〜だ。
「……でも、お兄様への気持ちは、ぜったいに負けてないんだから……♥
兄チャマ
「何してるんだい、早く行くよ。
咲耶
「はぁい、お兄様っ♥
♥予告状ワンスモア♥
またまたトツゼンのメールで失礼デス。
私は美少女怪盗クローバーだ!
おぼえてマスか? 忘れてないデスか? たのむデスよっ!
さて、兄チャマくん。
この前私が、四葉ちゃんを大事に、とアリガたい忠告をしたのに、
キミの態度はゼンゼン変わってマセン!
四葉ちゃんが大事じゃないデスか?
それはよくないデス!
このままじゃホントに、四葉ちゃんをうばっちゃうデスよ!
あのかわいい四葉ちゃんに会えなくなってもいいデスか?
クローバーは、よくないと思うデス。
よく考えるデス、兄チャマ。
とくに、他の女の子と仲良くシテるヒマがあるなら、四葉ちゃんをかわいがるデス!
これが最後の警告だゾ!
ふはははは、デス!
美少女怪盗クローバーより
(う〜ん、また言ってる……。
(多少は優しくしたつもりなんだけどなぁ。つもり、じゃダメなのかな……。
(河原)
(……………………。
(……………………。
(……あ〜、ぼーっと川を眺めてるのも、たまにはいいもんだなぁ……。
(人生は流れる川のごとし……。……うん、僕ってなかなか味わい深いかも。
四葉
「……兄チャマ、見つけたデス♥
兄チャマ
「やあ、四葉か。四葉も川を見に来たの?
四葉
「違うデスよ。四葉は兄チャマを見に来たの♥
「そして、それプラス……♥ ……じゃーん!です♥
兄チャマ
「……何を持ってきたの? そのヘンな箱……?
四葉
「これはネ、四葉が鈴凛ちゃんにおねがいシテ作ってもらった、兄チャマ専用ポリグラフよ!
兄チャマ
「ポリグラフ……?
四葉
「日本語では、ウソ発見器っていうデス。鈴凛ちゃんがおしえてくれマシタ♥
兄チャマ
「ああ、ウソ発見器ね。
「……って、それを僕にかけるの!?
四葉
「いいからいいから、はい、ここに手を置くデス。
兄チャマ
「な、なんかこわいなぁ……。
四葉
「はい、スタンバイOKデス! ぱんぱかぱーん、兄チャマにチェキチェキ大質問コーナー!
兄チャマ
「なに、コーナーって……。
四葉
「 「はい」 か 「いいえ」 で答えるデスよ。質問その1! 兄チャマは、四葉がスキですか?
兄チャマ
「はい。
四葉
「ん〜、機械の反応がないデスね。ホントみたいデス。
「ということは、やっぱり兄チャマは四葉のコトがスキなのネ!
兄チャマ
「そんなの、当たり前だよ。四葉はかわいいもの。
四葉
「えへへへ……気分がいいから、質問その2デス!
→質問その2へ
兄チャマ
「いいえ。
四葉
「う〜ん、機械の反応がないデス……。
「あの質問にいいえと答えて、ウソじゃないというコトは……。
「……あ、兄チャマは四葉を…………。
兄チャマ
「よ、四葉?
四葉
「ああ〜ん、兄チャマのイジワル〜!!
兄チャマ
「あっ、四葉! おーい!
(走って行っちゃった……。
(……なんで反応しなかったんだ、このウソ発見器。別に、四葉が嫌いなことないのに……?
鈴凛
「あ、こんなとこにいた♥ 捜したよ、アニキ。
「あれ? 四葉ちゃんはいっしょじゃないの? ウソ発見器はあるのに。
兄チャマ
「鈴凛……? なにかあったのかい?
鈴凛
「いや、このウソ発見器……名前は 「みやぶるくん」
っていうだけどさ。
「四葉ちゃんに貸したのはいいけど、大事なこと忘れてて♥
兄チャマ
「……大事なこと?
鈴凛
「うん…じつは、他の実験するときに、ここからいくつか部品を取ったんだよね。
「だからこれ、何やっても反応しないのよ。えへ…あははは、アタシったらおちゃめ♥
兄チャマ
「………………。
鈴凛
「んじゃこれ、もらっていくから。またね、アニキ♥
兄チャマ
「………………。
(…………そりゃないよ、鈴凛……。
≪質問その2≫
兄チャマ
「まだやんの……?
四葉
「兄チャマは、四葉のコトをアイしていますか?
兄チャマ
「はい。
四葉
「ん〜、また反応がありませんネ。というコトは……。
「兄チャマ、やっぱり四葉のコトをアイしているのネ!
兄チャマ
「ま、まぁ、妹だしね……。
四葉
「ワーイ! 四葉、とってもカンゲキデス!
「ワーイワーイ! 四葉、スゴク楽しい気分デース! 走り出したくなりマシター!
兄チャマ
「あ、四葉……。
(……走って行っちゃったよ。
(……このウソ発見器、どうしよう……。
兄チャマ
「いいえ。
四葉
「う〜ん、機械の反応がないデス……。
「あの質問にいいえと答えて、ウソじゃないというコトは……。
「……あ、兄チャマは四葉を…………。
兄チャマ
「よ、四葉?
四葉
「ああ〜ん、兄チャマのイジワル〜!!
兄チャマ
「あっ、四葉! おーい!
(走って行っちゃった……。
(……なんで反応しなかったんだ、このウソ発見器。別に、四葉が嫌いなことないのに……?
鈴凛
「あ、こんなとこにいた♥ 捜したよ、アニキ。
「あれ? 四葉ちゃんはいっしょじゃないの? ウソ発見器はあるのに。
兄チャマ
「鈴凛……? なにかあったのかい?
鈴凛
「いや、このウソ発見器……名前は 「みやぶるくん」っていうんだけどさ。
「四葉ちゃんに貸したのはいいけど、大事なこと忘れてて♥
兄チャマ
「……大事なこと?
鈴凛
「うん…じつは、他の実験するときに、ここからいくつか部品を取ったんだよね。
「だからこれ、何やっても反応しないのよ。えへ…あははは、アタシったらおちゃめ♥
兄チャマ
「………………。
鈴凛
「んじゃこれ、もらっていくから。またね、アニキ♥
兄チャマ
「………………。
(…………そりゃないよ、鈴凛……。
(商店街 / 衛)
衛
「ねぇあにぃ。もうすぐ春休みだけど、何か予定あるの?
兄チャマ
「いや、まだ今のところ大きな予定はないよ。衛はどうなんだい?
衛
「ボクは、友達と遊びに行く予定がいっぱいいっぱいあるんだ!
「みんなでスノボに行く約束だし、マウンテンバイクとかお花見とか……♥
兄チャマ
「お花見も、かい?
衛
「えへへっ、それはおまけだけどね♥
「チェキチェキ〜っ!
衛
「な、なんの音?
兄チャマ
「いや、これはたぶん……。
四葉
「兄チャマ、衛ちゃん、チェキ!
兄チャマ
「チェ、チェキはいいけど……どうしたんだよ四葉、そのカッコ?
四葉
「えへへ、似合うデスか? 四葉も春から、学校に行くのよ♥
兄チャマ
「学校に……? そうか、編入の手続きが済んだんだね。
四葉
「そうデス! 制服もできたカラ、まずいちばんに兄チャマに見せようと思って走ってきたの♥
兄チャマ
「そうか、よかったね。とっても似合ってるよ。
四葉
「ありがとデス、兄チャマ……♥
「えーと、これで兄チャマと衛ちゃんには見せたカラ、次は可憐ちゃんに見せに行くデス!
「それじゃ兄チャマ、シーユーアゲンね!
兄チャマ
「うん、またね。
兄チャマ
「ははっ、騒々しいなぁ四葉は。
衛
「とっても楽しそうだったね。四葉ちゃん、よかったね♥
兄チャマ
「ふふっ、あの調子だと、兄妹全員に見せるつもりだぞ……。
(商店街)
(今日はのんびりしてて、いい雰囲気だなぁ……。
(なんとかこのまま、静かに一日が終われば……。
四葉
「兄チャマぁ〜っ!!
(……無理か、やっぱり。
兄チャマ
「どうしたんだい、四葉。そんなに慌てちゃって。
四葉
「あの、あのネ! いまそこで、名探偵の柴田犬助に会ったデス!
兄チャマ
「柴田犬助? ……ああ、テレビでやってる、柴犬探偵日記の主役か。
「あのね、四葉。あれはテレビのお話で……。
四葉
「でも、いたデス! 自動販売機で、ジュース買ってたデス!
(……もしかしたら、柴田犬助を演ってる俳優の曽根健一がいたのかな?
兄チャマ
「……ねぇ、四葉。柴田犬助は、テレビと同じ服を着てたかい?
四葉
「ええと……今日はいつもと違ったデス。セーターにサンダルをはいてマシタ。
(そりゃプライベートだよ……。このへんに住んでたのか。
四葉
「兄チャマ! 四葉、柴田犬助に名探偵になるコツを聞いてくるデス!
兄チャマ
「ああ、ダメだよ四葉! 柴田犬助だって忙しいから!
四葉
「そんなコトないデス! おなじ探偵として、きっと四葉の熱意をわかってくれるはずデス!
兄チャマ
「ダメだってば、四葉!
四葉
「あ〜ん、どうしてジャマするデスか〜! 兄チャマのイジワル〜! あ〜んあ〜ん!
兄チャマ
「わかってくれよ、四葉……。
(お菓子店 / 亞里亞)
≪自宅前≫
(んー……今日は他にも行く所があるような……。ないような……。
(確か昨日のメールに……。
(あ、そうだったそうだった! 亞里亞がお菓子屋の前で待ってますって書いてあって、僕は行くって返事したんだった。
(早く行かなきゃ。亞里亞に遅いとか言われて泣かれたら大変だし……。
四葉
「兄チャマっ、チェキチェキよっ!
(カメラのフラッシュ×3)
兄チャマ
「あ、四葉。
四葉
「兄チャマ、今日はいろいろと質問したいことが山のごとくありマス!
兄チャマ
「あ、あのね、四葉……。
四葉
「まず、兄チャマの血液型別性格判断チェキ〜、デス!
「まず第一問、兄チャマの血液型は何型デスか?
兄チャマ
「あ、あの……、悪いけど今から行かなきゃならないところがあるんだけど……。
四葉
「むむむ〜、またそーやってゴマカして、秘密にするところが怪しいデス! チェキチェキ!
(なんでそうなるかなー……。
四葉
「兄チャマ、これから四葉が48の質問をしますからサクサクと答えてチェキ!
兄チャマ
よ、よんじゅうはち……?!
四葉
「四葉の質問に答えてくれないと、ここから通さないデス!
(やれやれ……これは答えるしかないな……。
四葉
「それでは質問その1。兄チャマの血液型は?
(まんまと四葉の調子に乗せられ、僕は48の質問に全部答えた……。
四葉
「ま、今日のところはこれで引き上げデス! 兄チャマ、まだ四葉に隠してることありマスね? これからもチェキチェキよっ!
(……質問責めからやっと解放された……。さあて、疲れたから家に帰るか……。
(…………。
(あれ? 何か忘れているような……。
(おっ、そうだった! お菓子屋の前で亞里亞が待ってるんだった! でも、そうとう時間経ってるぞ……。
♥ラスト予告状♥
こんにちは、クローバーデス!
ところで兄チャマ!
キミはこの私をナメているようだな!
私にはお見通しだ!
いっこうに変わらない、四葉ちゃんへの態度!
アレはもう、クローバーへの挑戦デスね!
よーし、そっちがそうならこっちはこうだ!
美少女怪盗クローバーは明日の夕方、カワイイ四葉ちゃんをさらっちゃうデス!
どーだ、ビックリしたでしょう?
キミが四葉ちゃんのコトを、世界一かわいくて、大好きな妹だと思うなら……♥
私と勝負し、四葉ちゃんを奪いかえすデス!
ふはははは、デス!
美少女怪盗クローバーより
(……またやってるよ、四葉。
(しかしメチャクチャな予告状だな。いきなり、こんにちは、だもん。
(それはいいけど、どうしよう。つきあってやろうかな?
(こっちも思いっきりなりきって、四葉と遊ぶのも楽しいかもな……。
(よし、つきあおう!
(つきあうとなったら、とことんまでやるぞ。四葉がクローバーなら、そうだなぁ……。
(僕は名探偵スペードとなって、四葉を救出してやるかな。ふふっ、面白くなってきたぞ……。
(やめとこ。そんなにヒマじゃないよ。
(四葉も、僕が相手にしなけりゃそのうち飽きるだろうし……。