≪自宅≫
(……さてと、夕方になったな。四葉……じゃなくて、クローバーに挑戦しなくっちゃ。
(でも、クローバーはどこにいるんだろう。まずは会うことが先決かな・・…。
≪かしのき公園以外の場所≫
(……………………。
(う〜ん、どうやらここにはいないらしい。どこに行っちゃったんだろう……。
(………………。
(……いないなぁ、クローバー。早く見つけなきゃ……。
(………………。
(クローバーのやつ、どっかで昼寝でもしてるんじゃないだろうな……。
(……仕方ない。他を捜そう……。
≪かしのき公園≫
(どこだ、クローバーは……? 早くしないと、四葉が危ない!
(……なーんちゃって。でも、早く見つけなくっちゃなぁ。
(せっかく名探偵スペードを気取ってるんだから、早くクローバーに会いたいよ……。
兄チャマ
「おーい、クローバーやーい。
クローバー
「ふはははは、呼んだかね?
兄チャマ
「わ、いきなり出た!
クローバー
「ふふふ、感心だよ兄チャマ。四葉ちゃんを助ける気になったんだネ♥
兄チャマ
「おあいにくだな、美少女怪盗クローバー。オレの名は、兄チャマじゃない。
クローバー
「なにっ!?
兄チャマ
「オレの名は…名探偵スペードだ!
クローバー
「おおっ……! サムと呼びたいくらいデス……!
「サスガ、スペードくん! 相手にとって不足なしデス!
兄チャマ
「四葉を返せ、クローバー!
クローバー
「ふふふ、あわてちゃだめデス。四葉ちゃんを助けたかったら、ヒミツの暗号を解くデス!
兄チャマ
「暗号……?
クローバー
「これが、暗号だ! 解けたら、その場所に来ナサイ!
兄チャマ
「ああっ、待てクローバー!
(……ちっ、さすがは美少女怪盗。逃げ足の早いヤツだ……。
(これが暗号か。どこかの場所を表しているんだな。えーと、なになに……。
「そこでは、やせた背の高い者たちが何も言わずに立ち尽くしている。彼らは寒さを嫌う、美しき民だ……。
(ふふふ、名探偵スペードにこの程度の暗号など通用するものか。
(スバリ、背の高い者とはスキー板。スキー板の並んでる場所と言えば、スキーショップに決まってる。
(寒さを嫌う…というのは違うけど、スキー板は色とりどりで美しいもんな。
(よし、スキーショップに行こう!
≪スキーショップ≫
(クローバーはどこだ……? ここにいるはずなんだけど……。
(ちょっと捜してみるか……。
(……おかしい、いないぞ。
(まさか、暗号の解読が間違っていたのか……?
(……とりあえず、体勢を立て直そう……。
(名探偵スペードにとっては、このくらいの暗号、楽勝だ。
(場所はズバリ、商店街の占いの館。あそこの店員はやせて背が高いし、愛想が悪くて無口だもんな。
(おまけに占い師のばあさんが寒がりだから、いつも暖房がガンガンにかかってるし。
(……美しいかどうかは別だけど。
(よし、占いの館にゴーだ!
≪占いの館≫
(さあ、着いたぞ。クローバーはどこだ?
(あれ……いないみたいだ。
(おかしいなぁ、まさか解読が間違っているのか?
(このままここにいても仕方ない。いったん、体勢を立て直そう……。
(ふふふ、このくらいの暗号、名探偵スペードには朝飯前だ。
(やせた背の高い者は、植物。何も言わないのも当たり前だよな。
(寒さを嫌うから温室にいるし、花を咲かせるから美しい民……。ばっちりだ。
(よし、植物園に行くぞ!
≪植物園≫
(さあ、クローバーはどこにいるかな……?
クローバー
「さすがはスペードくん。よくあの暗号を解いたな。
兄チャマ
「当たり前だ、クローバー! さあ、四葉を返せ!
クローバー
「ふふふ、気が早いな。最初の暗号を解いたくらいで、いい気になってもらっては困る…デス。
「次の暗号は、これだ! 待っているぞ!
兄チャマ
「待て、美少女怪盗クローバー!
(……なーんちゃって。探偵になりきるのも、かなり気分がいいなぁ。
(さて、暗号を解くんだったな……。
「数多の宝石が辺りを埋め尽くし、流れるスクリーンが空を映す。命の源が、母の元へと帰ってゆく……。
(ふふっ、これは簡単。だって、スクリーンって書いてあるもの。
(となれば、当然映画館だな。命とか母の元ってのは、きっとそういう映画をやってるんだ。
(よーし、早く映画館に行こうっと。
(ここの映画館、遊園地の中にあるから入場口で映画の代金を取られちゃったよ。
(これじゃ映画見ないと損だなぁ……。クローバーめ、味なマネを。
(……しかし、クローバーはいないな。解読がハズレだったのか……?
(だ、だとしたら、僕の出費は……?
(……………………。
(とほほほ…映画見て帰ろう・・…。
(う〜ん、これはもしかして、数多の宝石ってのはただの石ころのことじゃないのかな……?
(空が映っていて、流れるスクリーン。しかも命の源を母の元へ……。水を海へ運ぶってことか。
(それはつまり、川……。なるほど、答えは河原だ!
(さっそく河原に行ってみよう!
≪河原≫
(……僕の推理が間違ってなければ、ここにクローバーがいるはずだ……。
兄チャマ
「出てこい、クローバー! 名探偵スペードだ!
クローバー
「サスガだ、サスガすぎるよスペードくん。このクローバー、キミの推理には脱帽だ。
「だが、まだ四葉ちゃんを返すわけにはいかない。最後の暗号を解いてもらわなくてはな。
兄チャマ
「最後の暗号だと!? それを解けば、四葉を返してもらえるんだな!
クローバー
「オフコース。もちろんデス。それでは期待しているよ、スペードくん! ふはははは……!
兄チャマ
「待っていろ、クローバー! 必ず四葉を取り戻してみせるからな!
(……と、ビシッと決めたところで暗号を解かなくっちゃ……。
→暗号3へ
(う〜ん、数多の宝石に、流れるスクリーン、命の源が母の元へ、か……。
(……宝石って、電気製品のランプのことか? あちこちでチカチカ光って、あれは確かに宝石みたいだな。
(そういえば、電気街には大きな屋外スクリーンもあったはずだ。
(それに、今の世の中では、電気は命の源みたいなものだし……。
(うん、間違いない! これは電気街のことだ!
(そうとわかれば、早速電気街へ!
≪電気街≫
(……ここはいつ来ても賑わってるなぁ。あちこちで何か光ってるし、確かに宝石ってカンジだよな。
(さて、クローバーはどこだ?
(……おかしいな、いないぞ。
(……まさか、解読が間違ってるのか? そんなはずないのに……!
(だけど、現にクローバーがいないってことは解読が合ってないってことだし……。
(……どうしよう。今から戻ったら、もう夜だよ……。
≪暗号3≫
「それは子供を飲み込む怪物。大きく冷たい顔に、いくつもの四角い目が光っている。
(……これだけ、か。
(それでも、解かなきゃ先に進めないもんな。う〜ん……。
(……これって、学校のことかな?
(学校ならいくらでも子供を飲み込むし、大きな顔の四角い目ってのは校舎の窓のことなんじゃ……?
(もしかしたら若草学院かも知れないけど、とりあえずはウチの学校に行ってみよう!
≪白並木学園≫
(……いるとしたら、もう少し中だな。四葉の行きそうなところは……。
(まずは、校庭に出てみよう。
(……おかしい、いないな。解読が間違っていたのか、それともウチの学校じゃないのか……。
(……う〜ん、体育館の裏でも捜してみるか。
兄チャマ
「ああっ、四葉!
四葉
「へっ? 兄チャマもう来たの!? あわわわわ!
兄チャマ
「よかった、無事だったんだね四葉! クローバーはどこだい?
四葉
「あ、あの、クローバーは……兄チャマに恐れをなして、逃げていきマシタ!
兄チャマ
「そうか……まぁいい。四葉が無事だったんだからね。
四葉
「えへへ……よかったデス♥ ちゃんと兄チャマが来てくれて。
「四葉、もしも兄チャマが来てくれなかったらどうしようカナ、って考えてたのよ♥
兄チャマ
「バカだなぁ。かわいい妹をほっとくはずないだろ。
四葉
「兄チャマ……♥
四葉
「四葉、兄チャマが大好き! やさしくてカッコよくて、兄チャマすきすき!
兄チャマ
「お、おいおい、四葉ったら。まったく、甘えん坊なんだからなぁ。
四葉
「兄チャマ……♥ もう、離したくないデス……♥
兄チャマ
「四葉……。
(……たまにはこういうのも、いいよな……。
(……わかった! 商店街にある、画廊のことだ!
(あそこに飾ってある抽象画に、目が描いてあるような絵があったハズ。
(子供を飲み込む、ってのがイマイチよくわかんないけど……。
(とにかく、四葉を助けに行こう!
≪商店街≫
(……お、おかしいな……? あの画廊、確かこのあたりに……。
(……そうだよ、ホントならここの二階にあったはずだもんな。なくなっちゃったんだ……。
クローバー
「ふはははは! 何してるデスか、スペードくん!
兄チャマ
「わわっ、クローバー!? びっくりした……。
クローバー
「こんな見当違いのトコロを捜して、キミはそれでも名探偵か! 私は情けないぞ!
兄チャマ
「や、やっぱり違うのか……。なんとなく引っかかってたんだよなぁ。
クローバー
「今回はかわいい四葉ちゃんが、「兄チャマは悪くないデス!」ととってもケナゲなコトを言うので……。
「……これ以上、キミを責めない。だが、四葉ちゃんを大事にしないなら、私はいつでも現れるからな!
兄チャマ
「わかったよ、クローバー。その言葉、肝に銘じておこう。
クローバー
「四葉ちゃんは、私が家に送っておく。スペードくんは心配しなくていい。
「それでは、機会があればまた会おう! 名探偵スペード!
兄チャマ
「お前もな、美少女怪盗クローバー!
(……あ、暗号の正解聞くの忘れた。ま、いいか……。
(なんか、どっと疲れた。早く帰ろうっと……。
(……わかった、これは遊園地だ!
(子供を飲み込む怪物ってのは、つまり子供がたくさん入っていくってことなんだよ、きっと。
(四角い目の大きな顔、は、新しくできた乗り物にそういうのがあるんだ。確かめたワケじゃないけど。
(そのへんがちょっと引っかかるけど、他に思いつかないもんな。よし、遊園地に向かおう!
≪遊園地≫
(遊園地に来たはいいけど、クローバーの姿は見あたらないな。解読が間違ってるのかな……。
(……やっぱ、中に入らないとダメなのかなぁ。入場料を払うと、今月の生活費がひじょーに心もとなくなるんだけど……。
(そうだ。今から目をつぶって、目を開けたとき最初に見た人が男なら中に入る、女なら入らないってことにしよう。
(……どうか、女の人を見ますように……。
(せーの、よっ!
クローバー
「ふはははは! 何してるデスか、スペードくん!
兄チャマ
「わわっ、クローバー!? びっくりした……。
クローバー
「こんな見当違いのトコロを捜して、キミはそれでも名探偵か! 私は情けないぞ!
兄チャマ
「や、やっぱり違うのか……。なんとなく引っかかってたんだよなぁ。
クローバー
「今回はかわいい四葉ちゃんが、「兄チャマは悪くないデス!」ととってもケナゲなコトを言うので……。
「……これ以上、キミを責めない。だが、四葉ちゃんを大事にしないなら、私はいつでも現れるからな!
兄チャマ
「わかったよ、クローバー。その言葉、肝に銘じておこう。
クローバー
「四葉ちゃんは、私が家に送っておく。スペードくんは心配しなくていい。
「それでは、機会があればまた会おう! 名探偵スペード!
兄チャマ
「お前もな、美少女怪盗クローバー!
(……あ、暗号の正解聞くの忘れた。ま、いいか……。
(なんか、どっと疲れた。早く帰ろうっと……。
≪解読失敗・1回目:自宅前≫
(……弱ったな、僕の解読が間違っていたなんて……。
(やっぱり、すぐに名探偵というワケにはいかないのかなぁ……。
クローバー
「ハハハハ、どうしたスペードくん!
兄チャマ
「お前は、クローバー!?
クローバー
「暗号の場所で待っていても来ないから、捜しに来たのだ。
「その様子だと、私の暗号は解けなかったらしいな! わはははは、名探偵が聞いて呆れるわ!
兄チャマ
「くぅ……。
クローバー
「だが私は心優しき美少女怪盗。もう一度チャンスをやろう。
「今度こそ、この暗号を解いて四葉ちゃんを助けに来るがいい!
兄チャマ
「ク、クローバー、待て!
(……と言って待たれても困るけど。
(さて、なんにしてももう一回チャンスができた。暗号を解かなくちゃ……。
≪解読失敗・2回目:自宅前≫
(……あ〜、すっかり遅くなっちゃった。四葉、どうしたかなぁ。
(これだけ待たせたら、さすがにあきらめたかなぁ。
(悪いことしちゃった。せっかく、楽しく探偵ごっこしてたのに……。
クローバー
「スペードくん、何してたんだ!
兄チャマ
「あ、クローバー! ……ごめん、暗号の解読を間違えちゃって……。
クローバー
「……もう遅いから、今日のトコロは四葉ちゃんはおウチに帰しておく!
「だが、これで終わりじゃないゾ! 四葉ちゃんを大事にしないときは、またいつでも来るからな!
「それでは、サラバ! ふはははは……!
兄チャマ
「ああ、クローバー!
「………………。
(……ま、仕方ないか。今回は僕の負けってことだな。
(……疲れた。ウチに帰ろう……。
兄チャマ、チェキチェキ!
今日はとってもうれしかった四葉デス♥
兄チャマは、やっぱり四葉のコトをだいじに思ってくれているのネ♥
クローバーの暗号もカンタンにといちゃうし、兄チャマはすごいナァ……♥
でも、そんな兄チャマと互角の勝負をしちゃうクローバーもスゴイでしょ?
兄チャマもえんりょせずに、たくさんクローバーをほめていいデスよ♥
もちろん、四葉もネ♥
ふはは…じゃない、えへへっ♥
今日は人質だったので、四葉ちょっとだけつかれちゃった♥
そろそろおネムするネ♥
おやすみデス、兄チャマ……♥
大好きデス♥
よつば
≪選択肢≫
・四葉も大変だったね
・クローバーにヨロシク言っておいて
・四葉が無事で良かったよ
兄チャマ、チェキ♥
四葉デス。
今日はクローバーにさらわれて、四葉とってもとってもこわかったデス。
兄チャマに助けに来てほしかったケド、美少女怪盗クローバーちゃんが……。
「キミの兄チャマは、すごくすごくがんばったので、兄チャマを責めるな」
……なんて言ってくれたので、四葉ぜんぜん気にしてないデス♥
兄チャマ、四葉のためにがんばってくれてほんとうにありがとデス……♥
兄チャマ、いつまたクローバーが四葉をさらいに来るかわからないカラ、
これからいつも四葉をまもってネ……♥
おねがいよ、兄チャマ♥ちゅっ♥
えへへへへ♥
よつば
≪選択肢≫
・見つけられなくてゴメンね
・クローバーもなかなかやるな
・四葉が無事で良かったよ
(ベストED時)
チェキチェキチェキ!
兄チャマのだいじな四葉デス♥えへへ♥
きいてきいて兄チャマ♥
四葉ネ、兄チャマに見せたいものがあるの♥
だから、公園まできてほしいナ……♥
兄チャマなら、きてくれるよネ♥
もしきてくれないと、またクローバーがきちゃうカモ……。
四葉、こわいデス
きっときてください、兄チャマ……♥
よつば
(ノーマルED時)
チェキチェキチェキ!
兄チャマのだいじな四葉デス♥えへへ♥
きいてきいて兄チャマ♥
四葉ネ、兄チャマにおはなしがあるの♥
だから、公園まできてほしいナ……♥
兄チャマなら、きてくれるよネ♥
もしきてくれないと、またクローバーがきちゃうカモ……。
四葉、こわいデス
きっときてください、兄チャマ……♥
よつば
四葉……。
僕はね、四葉のことを
ちょっとだけ勘違いしていたんだ。
チェキチェキ言ってるし、
お気楽だし、いつも飛び跳ねてるし……。
……きっと何も考えていないんだろうなって
思っていたんだよ。
でも、それは間違いかも知れないね。
四葉は、自分で言っているとおり推理力のある、
けっこう思慮深いタイプなんじゃないかな?
そうだよね、何も考えていなかったら、
ちゃんと僕のことチェキできないもんね。
……ぼくは兄チャマ失格だね。
四葉のそういうとこを、
しっかり見ていなかったんだから。
こんな僕でも、四葉は今まで通り
ずっとチェキしてくれるかな?
チェキされたいな。
してほしいな。
……ふふふっ、
チェキチェキ、か……。
なんだか、一日一度は
四葉のこれを聞かずには
いられなくなっちゃったな。
不思議な子だな、ホントに……。
≪かしのき公園≫
四葉
「兄チャマ、チェキ! やっぱり来てくれたのネ♥
兄チャマ
「やあ、四葉。せっかくのお呼び出しだからね。
「それで…見せたいものって、いったいなんだい?
四葉
「えへへ…これ、パパとママからの手紙なの♥
兄チャマ
「え、ほんと? 父さんたちから手紙が来たのか。よかったね。
四葉
「それでネ、ここに書いてあるコト、兄チャマに読んでアゲル♥
(ふふっ、手紙が来て嬉しいんだな。ここは、ちゃんと聞いてあげなくちゃ。
兄チャマ
「うん、聞かせて。どんなことが書いてあるのかな?
四葉
「それじゃ、読むデス♥
「四葉ちゃん、元気ですか? 四葉ちゃんからのおたよりで、兄チャマは名探偵だということを知りました。
(ふふっ、母さんもずいぶん四葉に合わせてるな。
「四葉ちゃんも、四月から学校だけどまだまだ日本には慣れていないわね? だから、父さんとふたりで考えました。
「四葉ちゃんはお便りの中で、兄チャマと一緒に住みたい、と書いてたわね? そのお願い、OKします。
兄チャマ
「……えっ?
「名探偵の兄チャマが一緒なら、父さんも母さんも安心です。明日からでも、引っ越していいわよ。
兄チャマ
「ちょっ、なにそれ! ホントに書いてあるの?
四葉
「四葉、ウソつかないデス♥
兄チャマ
「……ホントだ、母さんの字で、はっきり書いてある……。
(……追伸、お兄ちゃんへ。しっかり面倒を見てあげること。泣かしたら仕送りを減らします……!?
兄チャマ
「そりゃないよ、母さん……。
四葉
「四葉、とってもとってもうれしい! 兄チャマもうれしいでしょ?
「これからは、兄チャマと四葉といつもいっしょよ♥ えへへへ♥
「四葉、兄チャマのヒミツをぜ〜んぶチェキするまで、兄チャマのコト離さないんだっ♥
兄チャマ
「よ、四葉……。
四葉
「……兄チャマ、だいスキ……♥
≪かしのき公園≫
四葉
「兄チャマ、チェキ! やっぱり来てくれたのネ♥
兄チャマ
「やあ、四葉。せっかくのお呼び出しだからね。
「それで…お話って、いったいなんだい?
四葉
「えへへ、たいしたコトじゃないケド……♥
「兄チャマ、クローバーから四葉をまもってくれて、ありがとうデス♥ ちゃんとお礼言いたかったの……♥
兄チャマ
「いいんだよ、そんなこと。僕も、ちょっと楽しかったし。
四葉
「兄チャマ、とってもとっても四葉のコトをだいじに思ってくれてるのネ♥ えへへ、うれしいデス♥
「四葉、もっともっと兄チャマのコトを知りたくなっちゃった♥
「だから、これからはもっともっと兄チャマのそばにいるコトにシマス! 兄チャマは四葉のハニーちゃんなの♥
兄チャマ
「ハ、ハニーちゃん!?
四葉
「兄チャマ、だいスキ……♥
≪かしのき公園≫
四葉
「兄チャマ、チェキ! やっぱり来てくれたのネ♥
兄チャマ
「やあ、四葉。せっかくのお呼び出しだからね。
「それで…お話って、なんだい?
四葉
「えへへ、たいしたコトじゃないケド……♥
「兄チャマ、クローバーから四葉をまもってくれて、ありがとうデス♥ ちゃんとお礼言いたかったの……♥
兄チャマ
「いいんだよ、そんなこと。僕も、ちょっと楽しかったし。
四葉
「兄チャマは、とってもとっても四葉のコトをだいじに思ってくれてるのネ♥ 四葉の、コトを……。
「………………。
兄チャマ
「……どうしたの、四葉?
四葉
「……ねぇ、兄チャマ。
「兄チャマは、四葉と兄チャマがほんとうのきょうだいだと、思う……?
兄チャマ
「……?
「なに言ってるのさ、四葉は。そんなの、決まってるじゃないか。
四葉
「だって、今まであったコトもなかったのよ! ほんとうにきょうだいなのか、証拠もなんにもないんだカラ!
兄チャマ
「よ、四葉?
四葉
「兄チャマ、カンタンに決めすぎデス! 四葉のコト、スキじゃないデスか!?
「四葉、四葉はホントは兄チャマときょうだいじゃない方が……!
「……!
兄チャマ
「………………。
四葉
「……ちょっと、しゃべりすぎたですネ。でも、自分にウソついてはいないデス……。
「四葉、いっぱい兄チャマのコトをチェキして、兄チャマと四葉がきょうだいじゃない、っていう証拠を探してるデス。
「もしチェキできたら……♥ そのときは……。
「兄チャマ、四葉のコト、今よりもっとスキになってくれる……?
兄チャマ
「四葉…………。
四葉
「それまで、浮気しちゃダメよ♥ そんなコトしたら、またクローバーが来ちゃうんだカラ……♥
「……兄チャマ、もうちょっとだけ待っててネ……♥
≪かしのき公園≫
四葉
「兄チャマ、チェキ! やっぱり来てくれたのネ♥
兄チャマ
「やあ、四葉。せっかくのお呼び出しだからね。
「それで…見せたいものって、いったいなんだい?
四葉
「うん……♥ 兄チャマが、四葉をクローバーから助けてくれたお礼にネ……♥
「これ、あげようと思って……♥
兄チャマ
「これ……なんだい?
四葉
「四葉のアイのあかし♥ だいスキなヒトには、まぁるいものを贈るのがルールなのよ♥
兄チャマ
「へぇ〜。イギリスにはそんなルールがあるの。
四葉
「ううん、四葉が決めたの♥
兄チャマ
「あはは、そうなのか。ありがとう、もらっておくよ。
四葉
「兄チャマ、それはいつでも持っててネ♥ おフロのときも、おトイレのときもどこかに置いちゃダメよ♥
兄チャマ
「お風呂のときも?
四葉
「そうよ。だって、そうしないと兄チャマを24時間チェキできなく……。
「あわわわ、なんでもないデス……♥
兄チャマ
「……?
(……なんだか、あやしいな。もしかして、これって……。
兄チャマ
「……四葉、正直に言ってごらん。これは、ほんとうはなんだい?
四葉
「あ、兄チャマ、今日はいい天気デスね!
兄チャマ
「四葉。
四葉
「……………………。
「……ごめんなさいデス、兄チャマ。それは、四葉が兄チャマをチェキするための発信器とマイクデス……。
兄チャマ
「やっぱり……。
「どうしてこんなことをするの? これは、いけないことなんだよ?
四葉
「だって…だって、ぐすっ……。
「それをつけておけば、兄チャマのコトがいつでも四葉にわかると思って……。
「うわ〜ん! ごめんなさぁ〜い!
兄チャマ
「四葉、気持ちはわかるけど、これはやりすぎだよ。
四葉
「だって、だって兄チャマは四葉の兄チャマだけど……ぐすっ。ホントは兄チャマじゃないんだもん!
兄チャマ
「……えっ?
四葉
「ぐすっ、四葉はネ、ほんとうは…兄チャマの妹じゃないの。
「四葉は、もらわれっこだから……。
「だから、兄チャマをいっぱいチェキして、兄チャマのコトをたくさん知りたかったの……。
「そうすれば、ホントの妹になれるかもしれないって……。
兄チャマ
「四葉…………。
(……そうか、そうだったんだ。
四葉
「ぐすっ、もう兄チャマは四葉がキライになったでしょ?
「だって、他のみんなみたいに、ホントの妹じゃないんだもん……ぐすっ。
兄チャマ
「……なに言ってるのさ、四葉。
四葉
「え……?
兄チャマ
「ホントの妹かどうかは僕も知らないよ。だけど…だけどさ。
「僕はこれからもずっと、四葉の兄チャマでいられたらいいな、って思ってるよ。
「四葉は、イヤかい?
四葉
「…………ううん……。イヤじゃ、ないデス…………。
兄チャマ
「だったら、ね?
四葉
「うん、兄チャマ!
「四葉、とってもとってもうれしいデス! やっぱり兄チャマは四葉がだいスキなのネ! わーい、わーい!
「兄チャマ、見ててネ♥ 四葉もっともっとがんばって、ぜったい兄チャマ・マスターになっちゃうカラ!
「兄チャマのコトを、世界一知ってる女の子になるのよ! チェキしてチェキしてチェキしまくっちゃうの♥
「……だから、兄チャマ。四葉のことも、もっともっと知ってネ……♥