Chapter1 THE MEAGER
持たざる者

Contents
プレイヤーメイク オーボンヌ修道院 『士官候補生たち』 魔法都市ガリランド 『父・バルバネスの死』 マンダリア平原 『剣士アルガスとの出会い』 『ダイスダーグとの再会』 『イグーロス城にて』 スウィージの森 ドーターのスラム街 『ギュスタヴを追え!』 砂ネズミの穴ぐら 『エルムドア侯爵救出』 『ガリオンヌの領主』 盗賊の砦 『骸旅団の女剣士』 『骸旅団の襲撃!』 イグーロス城 『怒りのディリータ』 『草笛』 レナリア台地 『ひとつの石と小さな波紋』 風車小屋 ジークデン砦 『そして僕は逃げ出した…』 Chapter 2

プレイヤーメイク

私はイヴァリースの中世史を研究している
アラズラムと申す者…

貴君は“獅子戦争”をご存じかな?

かつて、
イヴァリースを二分して争われた後継者戦争は
一人の無名の若者、ディリータという名の
若き英雄の登場によって
幕を閉じたとされている…

ここで暮らす者ならば
誰もが知っている英雄譚だ

しかし、我々は知っている
目に見えるものだけが“真実”ではないことを

ここに一人の若者がいる
当時、騎士たちの棟梁として名高い
名門ベオルブ家の末弟だ

彼が歴史の表舞台で活躍したという記録はない…

しかし、昨年公開された
(長年、教会の手によって隠匿されていた)
“デュライ白書”によれば
この名も無き若者こそが真の英雄だという…

いやいや、教会によれば
この若者は神を冒涜し
国家の秩序を乱した元凶そのものだとか…

どちらが“真実”なのか?

さあ、私と共に
“真実”を探求する旅へと出かけよう

おっと、その前に、
貴君の“名前”と“誕生日”を
教えてくれないかな…?

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オーボンヌ修道院

『王女オヴェリアの祈り』
 ジークデン砦の悲劇より約1年…。
 その頃、畏国は国王亡き後の覇権をめぐりラーグ公とゴルターナ公の間で緊張が高まっており、いつ戦争がおきても不思議ではない状態になっていた。そんな中、来るべき戦争を避けるため修道院で暮らしていた王女オヴェリアをガリオンヌへ移送する計画が密かに進行していた…。

 (オーボンヌ修道院礼拝堂)

(オヴェリア)
「…我ら罪深きイヴァリースの子らが神々の御力により救われんことを。

女騎士(アグリアス)
「さ、出発いたしますよ、オヴェリア様。

オヴェリアと呼ばれた娘
「もう少し待って、アグリアス…。

アグリアスと呼ばれた女騎士
「すでに護衛隊が到着しているのです。

神父(シモン)
「姫様、アグリアス殿を困らせてはなりませぬ。さ、お急ぎを…。

 (3人の剣士が入ってくる)

黒鎧の剣士(ガフガリオン)
「まだかよ! もう小一時間にもなるンだぞ!

騎士アグリアス
「無礼であろう、ガフガリオン殿。王女の御前ぞ。

 (剣士たちが跪く)

ガフガリオンと呼ばれた剣士
「これでいいかい、アグリアスさんよ。
「…こちらとしては一刻を争うンだ。

騎士アグリアス
「誇り高き北天騎士団にも貴公のように無礼な輩がいるのだな。

剣士ガフガリオン
「辺境の護衛隊長殿には十分すぎるほど紳士的なつもりだがね…。
「それに、オレたちは北天騎士団に雇われた傭兵だ。あんたに礼をつくす義理はないンだ。

騎士アグリアス
「なんだと、無礼な口を!

王女オヴェリア
「わかりました。参りましょう。

神父(シモン)
「どうかご無事で。

王女オヴェリア
「シモン先生も。

 (傷ついた女騎士が入ってくる)

女騎士
「アグリアス様…、て、敵がッ!

 (アグリアスが飛び出していく)

神学者シモン
「ゴルターナ公の手の者か!?

剣士ガフガリオン
「…ま、こうでなければ金は稼げンからな。
「なんだ、ラムザ、おまえも文句あるのか…?

剣士ラムザ
「…僕はもう騎士団の一員じゃない。あなたと同じ傭兵の一人だ。

剣士ガフガリオン
「…そうだったな。
「よし、いくぞッ!

 (ガフガリオン、剣士ラッド、ラムザが出ていく)

王女オヴェリア
「神よ…。

 (修道院前)

騎士アグリアス
「黒獅子の紋章だと…!?
「ばかな…! ゴルターナ公はいったい何を考えているのだ!
「ここまでして、戦争を起こしたいのかッ!!

ゴルターナ軍騎士(男)
「そこの女ッ! 無駄な抵抗はやめておけ!
「おとなしく王女を渡すんだ! さもなくば、その奇麗な顔に傷がつくことになるぞッ!

剣士ガフガリオン
「フン、真正面から攻めてくるとはな。ゴルターナ軍も能無しばかりだぜ!

騎士アグリアス
「ならば、ここは我々だけに任せておくのだな!

剣士ガフガリオン
「それでは金が稼げンのだよ!
「ラッド、ラムザッ! オレについてこいッ!!

勝利条件 すべての敵を倒せ!
READY!

剣士ガフガリオン
「いいか、一人残らず殺るぞッ! 生きて奴らを帰すなッ!

騎士アグリアス
「何を言うか! 奴らを殺す必要はないッ!
「ここで奴らを殺してしまってはまさにゴルターナ公の思うつぼ! 追い返すだけでいいッ!

剣士ガフガリオン
「そんな器用なマネができるもンかッ!

【戦闘終了後】

王女オヴェリア
「離しなさいッ!

騎士アグリアス
「しまった!!

 (アグリアスが礼拝堂に飛び込む)

 (礼拝堂裏手)

ゴルターナ軍騎士(ディリータ)
「こっちへ来るんだッ! おとなしくしないかッ!!

王女オヴェリア
「誰が貴方の言いなりに…!

ゴルターナ軍騎士(ディリータ)
「うるさいお姫さまだ。

 (ディリータがオヴェリアを気絶させてチョコボに乗せる)

騎士アグリアス
「ま、待てッ!!

ゴルターナ軍騎士(ディリータ)
「悪いな…。恨むなら自分か神様にしてくれ。

 (ディリータがチョコボで走り去る)

騎士アグリアス
「…なんてことだ。

剣士ラムザ
「……ディリータ??
「生きていたのか、ディリータ? …でも、どうしておまえがゴルターナ軍にいるんだ…?
「どうして…?

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士官候補生たち

『士官候補生たち』
 ガリランド王立士官アカデミーの講堂に、卒業を間近に控えた数人の士官候補生たちが集められた。ガリオンヌ地方を荒しまわる骸旅団(むくろりょだん)と名乗る盗賊団のせん滅作戦が北天騎士団を中心に計画されており、士官候補生たちにその後方支援を担当させようというのだ。

英雄王ディリータの名が
歴史に初めて登場するのは
獅子戦争勃発の1年前…

五十年戦争の敗北は
戦地より帰還した騎士たちの職を奪い、
王家や貴族に対する忠誠心を放棄させ
盗賊に身をやつす者、
王家に対し謀反を企てる者など
大量の凶賊や逆賊を生み出した…

そのため、当時のイヴァリースは
強盗や殺人が日常茶飯事に起きるほど
治安が乱れており
幾人もの英雄や魔道師を輩出した
ここ、ガリランドの町もまた
例外ではなかった…

持 た ざ る 者
CHAPTER1 THE MEAGER

ガリランド王立士官アカデミー

 (講堂)

士官候補生(見習い戦士・男)
「…昨夜もイグーロス行きの荷馬車がやられたんだとさ。

士官候補生(見習い戦士・女)
「それも、骸旅団(むくろりょだん)の仕業なのかしら…?

剣士ラムザ
「これから何が始まるんだろう? 知らないか、ディリータ?

剣士ディリータ
「いや…。ただ、ある程度の想像はつくが……。

剣士ラムザ
「というと?

剣士ディリータ
「ラーグ公がこの町へおいでになる。

剣士ラムザ
「ラーグ公が…? 何故?

剣士ディリータ
「ラーグ公だけじゃない。ランベリーの領主・エルムドア侯爵もだ。

剣士ラムザ
「それは初耳だ。…公式訪問じゃないな。

剣士ディリータ
「今のイヴァリースはどこもかしこも“危険地帯”ばかりだ。
「騎士団は八面六臂(はちめんろっぴ)の大活躍だが、実際には人手が足りない…。

剣士ラムザ
「で、僕たち士官候補生ってわけか。

「一同、整列ッ!

 (騎士が入ってくる)

北天騎士団騎士(男)
「士官候補生の諸君、任務である!
「諸君らも知っているとは思うが、昨今、このガリオンヌの地には野蛮極まりない輩どもが急増している。
「中でも骸旅団(むくろりょだん)は王家に仇なす不忠の者ども。見過ごすことのできぬ盗賊どもだ。
「我々北天騎士団は、君命により骸旅団せん滅作戦を開始する。この作戦は大規模な作戦である。
「北天騎士団に限らず、イグーロス城に駐留するラーグ閣下の近衛騎士団など多くの騎士団が参加する作戦だ。
「諸君らの任務は後方支援である。具体的には、手薄となるイグーロスへ赴き、警備の任についてもらいたい。

 (女騎士が入ってきて北天騎士団騎士に何事か告げ、足早に立ち去る)

北天騎士団騎士
「士官候補生の諸君、装備を固め、剣を手にとるがいい!
「我々北天騎士団によって撃破された盗賊団の一味がこの町へ逃げ込もうとしているとの連絡を受けた。
「我々はこれより町に潜入する奴等の掃討を開始する! 諸君らも同行したまえ!
「これはせん滅作戦の前哨戦である! 以上だ! ただちに準備にかかれッ!!

魔法都市ガリランド

盗賊(見習い戦士・男)
「なんだ、ガキどもじゃねぇか! くくッ、ツイてるぜ!
「いいか、野郎ども。このガキどもを倒せばいいんだ! そうすりゃ逃げることができるぞ!
「気にするこたぁねぇ! 一人残らず殺っちまうぞッ!!

勝利条件 すべての敵を倒せ!
READY!

剣士ディリータ
「ラムザ、気をつけろ! むやみに前に突っ込むなよ!

剣士ラムザ
「侮るな、ディリータ! 僕だってベオルブ家の一員だッ!!

盗賊
「ベオルブ家だと!? あの“ベオルブ”の名を継ぐ者か!
「そうか、おまえたちは士官アカデミーの候補生たちか! ふんッ、貴族のくそガキどもがッ!!

剣士ラムザ
「おとなしく投降しろッ! さもなくば、ここで朽ち果てることになるぞッ!!

盗賊
「おまえたち、ひよっこどもに何ができるというんだ!
「おまえたち苦労知らずのガキどもにオレたちを倒せるものかッ!!

【戦闘終了後】

剣士ラムザ
「盗賊などという愚かな行為を何故、続けるんだ…?
「真面目に働いていれば、こんな風に命を失うこともないだろうに…。

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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父・バルバネスの死

『父・バルバネスの死』
 ラムザは夢を見ていた…。
 五十年戦争の英雄として名高いバルバネス・ベオルブが病床に伏して約2年。ベッドの上で横たわる父の姿に、かつて15万の勢力を誇る北天騎士団団長の面影を見ることはできなかった。
 父の最期を見届けようと、4人の子供が一堂に会した…。

騎士として最高位の称号
“天騎士”を戴く偉大なる勇者
バルバネス・ベオルブは
その日、
最期の時を迎えようとしていた…

五十年戦争末期、ベオルブ家にて

天騎士バルバネス
「戦況は……どうか……?

聖騎士ザルバッグ
「我が北天騎士団の奮迅の働きによりランベリーを奪還いたしました。
「鴎国軍がゼルテニアから撤退するのも時間の問題でしょう。すべては順調です。ご心配なく。

ダイスダーグ卿
「ラナード王子の側近・レナリオ伯に送った密使が戻って参りました。
「父上のご提案にレナリオ伯も同意するそうです。

天騎士バルバネス
「そうか…、ならばよい……これで……長き戦いも……終わる…。

アルマ
「お父さま……。

天騎士バルバネス
「よいよい……泣くな…娘よ……。

聖騎士ザルバッグ
「ラムザはどこだ…? こんなときに…!

天騎士バルバネス
「ダイスダーグ、ザルバッグ…わしの自慢の息子たちよ…。
「ラムザを頼む…。おまえたちとは……腹が違うが……わしの血を分けた息子だ……。

 (ラムザが駆け込んでくる)

ラムザ
「父上ッ!!

ダイスダーグ卿
「…騒々しいぞ。

天騎士ザルバッグ
「よく来てくれたな……よく…顔を見せてくれ……。

ラムザ
「父上……。

天騎士バルバネス
「久しぶりだな……いい面構えになったぞ……
「学校はどうだ……? 春からは……アカデミーだな……。

ラムザ
「…………。

天騎士バルバネス
「よいか、ラムザ……。
「我がベオルブ家は……代々王家に……仕える武門の棟梁…。騎士の魂は我らと共にある…。
「ベオルブの名に恥じぬ騎士になれ…。不正を許すな…。人として正しき道を歩め…。
「おまえはおまえの信じる道を……歩むのだ…。それが……ベオルブの名が示す真の騎士道だ…。

ラムザ
「はい、父上…。

天騎士バルバネス
「ディリータはいい子だ。身分は違うがおまえの片腕として役に立とう…。
「士官アカデミーへの…編入の手続きをとっておいた…。ふふふ…、学長は目を丸くしていたがな……。
「おまえに生涯仕える味方となろう…。仲良くな……。

ラムザ
「は、はい……、父上………。

天騎士バルバネス
「アルマを頼んだぞ………。

 (バルバネスがラムザを突き放す)

天騎士バルバネス
「兄たちに負けぬ騎士になれよ…ラムザ……。

 (バルバネスが息を引き取る)

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マンダリア平原

盗賊(シーフ・男)
「こいつ、まだ息があるようだぜ。どうする?

盗賊(見習い戦士・男)
「わかりきった質問をするな。侯爵さえ手に入ればいいんだ。

盗賊(シーフ)
「そうだったな。
「小僧、恨むならてめぇの運命を恨むんだぜ。

盗賊(見習い戦士)
「…ん? しまった、北天騎士団のやつらだッ!

剣士ディリータ
「骸旅団の連中か? 誰かが襲われているようだな…?

【選択】
1.骸旅団せん滅が僕らの任務だ!
2.彼を助けるのが先決だ!

1.骸旅団せん滅が僕らの任務だ!

剣士ラムザ
「骸旅団せん滅が僕らの任務だ! 目の前の敵だけを考えろ!

剣士ディリータ
「本気か、ラムザ? 彼を見殺しにするつもりなのか!?

剣士ラムザ
「きみは見殺しにするような戦い方をするつもりなのかい?

剣士ディリータ
「……助けてみせるさ。

勝利条件 すべての敵を倒せ!
READY!

剣士アルガス
「…援軍か? た、助かった。

【アルガスが戦闘不能になったとき】

剣士アルガス
「こ、侯爵様を……助けなければ……。

【戦闘終了後・アルガスが戦闘不能のとき】

剣士ラムザ
「…まだ、息がありそうだな。よし、彼を助けよう!

2.彼を助けるのが先決だ!

剣士ラムザ
「北天騎士団の名誉を傷つけてはならない! 彼を助けるのが先決だ!

勝利条件 剣士アルガスを救助せよ!
READY!

剣士アルガス
「…援軍か? た、助かった。

【アルガスが戦闘不能になったとき】

剣士アルガス
「…く、クソッ! こんなトコでくたばるなんて……。

GAME OVER

【戦闘終了後・選択肢1でアルガスが生存している場合も】

剣士ラムザ
「大丈夫か?

剣士アルガス
「なんとかな…。しかし、侯爵様が……。

剣士ラムザ
「侯爵? ランベリーの領主、エルムドア侯のことか?

剣士アルガス
「ああ、そうだ。おまえらは……?

剣士ラムザ
「僕らはガリランド士官アカデミーの士官候補生だ。
「きみの力になれると思うよ。詳しく話を聞かせてくれ。

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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剣士アルガスとの出会い

『剣士アルガスとの出会い』
 マンダリア平原で骸旅団に襲われている剣士を救出した。彼の名はアルガス。アルガスはランベリーの領主・エルムドア侯爵の近衛騎士団の一員で、イグーロスへ向かう途中に襲撃を受けたらしい。侯爵は誘拐され、近衛騎士団はアルガス一人を残して全滅してしまった。アルガスは侯爵救出のため北天騎士団の助力を懇願した…。

剣士アルガス
「オレはアルガス…。ランベリー近衛騎士団の騎士…だ。

剣士ディリータ
「騎士…?

剣士アルガス
「…いや、騎士見習いさ。なんだよ、おまえらだって一緒じゃねぇか。

剣士ラムザ
「僕はラムザ・ベオルブ。こっちは親友のディリータだ。

剣士アルガス
「ベオルブって……あの北天騎士団のベオルブ家か?
「そいつはすごい! なんてラッキーなんだ、オレは。

剣士ラムザ
「???

剣士アルガス
「お願いだ。侯爵様を助けるため北天騎士団の力を貸してくれ!

剣士ディリータ
「どういうことだ?

剣士アルガス
「侯爵様はまだ生きている! やつらに誘拐されたんだ!
「早く手を打たないと侯爵様がやつらに殺されちまう! そうなったら、オレはいったい…。

剣士アルガス
「だから、頼む! 手を貸してくれ! お願いだ!!

剣士ディリータ
「まあ、落ちつけよ。死ぬと決まったわけじゃないだろ?
「骸旅団だって、誘拐したからには何か狙いがあるはずだ。何かの要求があったかもな。

剣士ラムザ
「それに僕らだけじゃどうしようもないよ。
「だいたい、エルムドア侯が誘拐されたんだ。イグーロスじゃ今頃、大騒ぎだよ。きっと。

剣士ディリータ
「まずは、イグーロスへ行き報告するのが先決だ。

剣士アルガス
「わかった。そうしよう。

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ダイスダーグとの再会

『ダイスダーグとの再会』
 ガリオンヌ地方の中心都市イグーロスにたどり着いたラムザは早速城へ向かった。イグーロス城では長兄ダイスダーグが待っていた。仲間の仇を討つため兵を貸して欲しいと懇願するアルガスに対して、ダイスダーグはその態度を手厳しく批判した…。

 (イグーロス城執務室)

ダイスダーグ卿
「…初陣を勝利で飾ったそうだな。兄として嬉しいぞ。
「他の重臣の方々もさすがベオルブ家の血を引く者と誉めておいでだったぞ。

剣士ラムザ
「…ありがとうございます。

ダイスダーグ卿
「なんだ、嬉しくないのか?

剣士ラムザ
「いえ、そんなことはございません。お褒めの言葉、有り難く存じます。
「…報告があったと思いますが、エルムドア侯の馬車が襲われ、誘拐されたとのこと。
「いかがなされますか?

ダイスダーグ卿
「うむ。ザルバッグに捜索隊を出すようすでに手を打ってある。
「また、いずれ、やつらから身代金の要求もあろう…。侯爵殿が生きておいでならばな。

剣士アルガス
「お願いします、ベオルブ閣下。何卒、私に百の兵をお与えください!

ダイスダーグ卿
「………。

剣士アルガス
「何卒、お願い申し上げます。やつらに殺された仲間の仇を私にッ!

ダイスダーグ卿
「手を打ったと申しておる。それがわからぬわけではあるまい。
「ここは貴公が暮らす土地ではない。ガリオンヌのことは我らに任せておくことだ。

剣士アルガス
「し、しかし!

ダイスダーグ卿
「身分をわきまえぬか、アルガス殿!
「貴公は、騎士の称号すら持たぬ一兵卒にすぎぬことを忘れておいでか?

剣士アルガス
「くッ…………。

ダイスダーグ卿
「おまえたちには、このイグーロス城の警護についてもらおう。
「なに、それほど難しくはない。“危険”が、この城にまで及ぶことなどなかろうよ。

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イグーロス城にて

『イグーロス城にて』
 ダイスダーグとの謁見の後、イグーロス城の中庭で次兄の聖騎士ザルバッグや妹のアルマたちと出会った。盗賊狩りに出かけるというザルバッグは、情報収集のために放ったスパイの一人が貿易都市ドーターで消息を絶ったことを告げる…。

 (イグーロス城城郭)

剣士アルガス
「…オレの家も昔はベオルブ家みたいに皆から尊敬される家柄だったんだ。

剣士アルガス
「五十年戦争の時に、オレのじいさんが敵に捕まってなぁ…。
「じいさん、自分だけ助かるために仲間を敵に売ったんだよ。そう、自分の命を救うためにね…。
「でも、敵の城を出たとたんに背後から刺されて死んじまった…。オレみたいな騎士見習いにな。
「そんな話を、じいさんの仲間だった一人が命からがら脱出してきて方々に吹いてまわったんだ。
「もちろん、オヤジは信じなかったよ。でもな、みんなその話を信じた。そして、みんな去っていった…。

 (アルガスが石を放る)

剣士アルガス
「身分か……。たしかに、オレ一人じゃダイスダーグ卿には会えんよなぁ…。

若い娘の声
「兄さーん!

剣士ディリータ
「ティータ!

剣士ラムザ
「アルマ、ザルバッグ兄さん!

 (若い娘二人と騎士が近づいてくる)

アルマ
「ラムザ兄さん。戻っておいでだったのね。

剣士ラムザ
「お久しぶりです、兄さん。

聖騎士ザルバッグ
「聞いたぞ。ガリランドでは盗賊どもをけちらしたそうだな。
「それでこそベオルブ家の一員だ。亡き父上も喜んでおいでだろう。

剣士ラムザ
「…ありがとうございます。

聖騎士ザルバッグ
「ふふっ、あいかわらずだな。こんな言葉じゃ素直に喜べんか。
「ディリータ、たくましくなったな。おまえの活躍の話も聞いたぞ。ティータが嬉しそうだった。なぁ?

ティータ
「ディリータ兄さん。お元気そうでなによりです。

剣士ディリータ
「ティータこそ元気そうでよかった。学校には慣れたか?

ティータ
「ええ、みなさん、とてもよくしてくださるので…。

聖騎士ザルバッグ
「ゆっくり話していたいところだが、これから盗賊狩りなんだ。すまんな。

剣士ラムザ
「ご武運を。

 (ザルバッグが去りかけて足をとめる)

聖騎士ザルバッグ
「…骸旅団から身代金の要求があった。

剣士アルガス
「なんだって!?

聖騎士ザルバッグ
「…どうも腑に落ちないことがある。
「骸旅団は反貴族を掲げるアナーキストだが、貴族やそれに仕える者たち以外には手を出さない義賊だという。
「そんなやつらが金目当てで侯爵殿を誘拐したとは考えにくいな。

剣士アルガス
「ばかな! やつらはただのならず者だ!

聖騎士ザルバッグ
「情報収集のために放った“草”(スパイのこと)の一人が戻ってこない。
「大事に巻き込まれたと考えられるが“草”ごときに捜索隊を出す必要はないと重臣の方々はおっしゃるのだ。

剣士ラムザ
「どこで消息を絶ったんですか?

聖騎士ザルバッグ
「ガリオンヌの東、ドーターという名の貿易都市だ…。
「…城の警護なんぞ、退屈だぞ。そう思わんか?

 (ザルバッグが去る)

剣士ディリータ
「ティータ、すまない。僕らは行くよ。

ティータ
「私のことなら心配しないで。自分のことだけ考えてね。

 (ディリータとティータがお互いに抱きしめ合う)

剣士ディリータ
「大丈夫。無理はしない。必ず戻ってくるからいい子でいろよ。

剣士ディリータ
「さぁ、行こうぜ、アルガス。

 (アルガス、ディリータ、ティータが去る。ラムザも行きかける)

アルマ
「ティータはああ言ったけど、ほんとは……。

剣士ラムザ
「ティータがどうかしたのか?

アルマ
「身分が違うって、学校でいじめられることが多いのよ。

剣士ラムザ
「………。

アルマ
「ごめんなさい。兄さん。余計な心配させちゃって。
「ティータのことは大丈夫よ。私がついてるから。安心して。

剣士ラムザ
「心配なんてしてないさ。でも、あんまり無理するなよ。

アルマ
「兄さんこそ、周りの期待に応えようとなんでも背負い込みすぎよ。
「兄さんは兄さんなんだから、ベオルブの名に縛られることはないわ。

剣士ラムザ
「まるで、母さんみたいな言い方だな。ははははは。

 (ラムザが去る。風が吹いてくる)

アルマ
「ラムザ兄さん……。

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スウィージの森

剣士アルガス
「チッ。こんなところでモンスターと遭遇するなんて、ツイてねぇ。

剣士ディリータ
「ぼやくなよ、アルガス。城の警護よりはマシさ。

剣士アルガス
「ケッ、命がかかっているのによくそんなこと言えるな…。

剣士ラムザ
「おしゃべりはそこまでだ! 来るぞッ!!

勝利条件 すべての敵を倒せ!
READY!

【戦闘終了後】

剣士ラムザ
「この森を抜ければドーターまでもう少しだ。

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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ドーターのスラム街

剣士らしき男(ナイト)
「…知らないって言ってるだろ!

騎士らしき男(ウィーグラフ)
「ウソを言うなッ! おまえたちがやったことはわかっているんだ!
「…ギュスタヴはどこだ? どこにいる…?

剣士らしき男
「し、知らない……。

騎士らしき男(ウィーグラフ)
「侯爵はどこだ? どこに隠したんだ……?
「言えッ!!

 (ウィーグラフに胸ぐらを掴まれた剣士はそれを振り払って逃げようとするが、降りだした雨に足を滑らせ転んでしまう)

 (ウイーグラフが剣をつきつける)

騎士らしき男(ウィーグラフ)
「これが最後だ……。どこだ?

剣士らしき男
「さ、砂漠だ……。

騎士らしき男(ウィーグラフ)
「そうか、“砂ネズミの穴ぐら”か…。

剣士ラムザ
「待てッ!!

騎士らしき男(ウィーグラフ)
「チッ、北天騎士団か。

 (ウィーグラフが去る)

剣士アルガス
「どうやら、ドーターまで来た甲斐があったようだな。

剣士ディリータ
「あの男は、たしか……?

剣士ラムザ
「知っているのか、ディリータ。

剣士ディリータ
「五十年戦争の終わり際にイグーロスで見たことがある……?

 (敵集団が姿を現す)

剣士ラムザ
「戦わないわけにはいかないようだな。行くぞッ!!

勝利条件 すべての敵を倒せ!
READY!

剣士ディリータ
「そうだ、思い出した! あの騎士の名はウィーグラフだ。
「平民の中から募った義勇兵の集団、“骸騎士団”の団長ウィーグラフだ。

剣士アルガス
「なにッ? …てことは、あいつが?

剣士ディリータ
「そう。“骸旅団”の親玉さ。

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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ギュスタヴを追え!

『ギュスタヴを追え!』
 貿易都市ドーターのスラム街で骸旅団と遭遇。その際、骸旅団のリーダーである騎士ウィーグラフを目撃する。骸旅団の撃退に成功し、捕虜から侯爵の監禁場所を聞き出した。捕虜の話によると侯爵を誘拐したのは骸旅団のサブリーダー・ギュスタヴで、身代金目当ての犯行であったらしい。

 (家屋の中)

剣士アルガス
「…おまえたちが骸旅団だってのはわかっているんだ。
「侯爵様はどこだ? どこに監禁されているんだ? 言えッ!!

剣士アルガス
「さっきまで、おまえたちのボス、ウィーグラフがいただろ?
「ヤツはどこへ行ったんだッ!?

剣士アルガス
「こ、この野郎ッ! なんとか言ったらどうだ!!

 (アルガスが捕虜を蹴りつける)

剣士ラムザ
「よせッ! アルガス!

剣士アルガス
「チッ。

剣士アルガス
「…いいか、よく聞け。
「まもなく、おまえら骸旅堕を皆殺しにするために、北天騎士団を中心とした大規模な作戦が実行される…。
「そうだ、おまえたちは死ぬんだ。一人残らず地獄へ落ちるのさ。盗賊にふさわしい末路だな。
「だが、おまえは幸せだ。ウィーグラフの行く先を教えれば命だけは助かるぞ。どうだ?

骸旅団剣士(ナイト・男)
「…オレは知らん。

 (アルガスが捕虜を蹴り飛ばす)

剣士アルガス
「言葉遣いに気をつけろよ、この野郎! 盗賊が貴族にタメ口聞くんじゃねぇ!

骸旅団剣士
「…オレたちは…盗賊なんかじゃない。

剣士アルガス
「なんだとぉ!

骸旅団剣士
「…貴様たち貴族はいつもそうだ。オレたちを人間だとは思っていない…。
「五十年戦争で…、この国のために…命を賭けて戦ったオレたちを…用済みになると切り捨てた……。
「オレたちと貴様ら貴族にどんな違いがあるというんだ…? 生まれ? 家柄? 身分って何だ…?

剣士アルガス
「誘拐の上、身代金まで要求するおまえらが何を偉そうに言うッ!!

骸旅団剣士
「……侯爵誘拐は……間違いだ……。ウィーグラフ様の計画じゃない……。

剣士アルガス
「!?

骸旅団剣士
「我々は金目当てで…要人誘拐など…絶対にしない……。

剣士ラムザ
「じゃあ、誰なんだ? 誰がエルムドア侯を誘拐したんだ?

骸旅団剣士
「…………。

剣士アルガス
「言え! おまえたちじゃないとしたらいったいどこのどいつなんだッ?

骸旅団剣士
「…ギュスタヴだ。

剣士アルガス
「ギュスタヴ? 誰だ、そいつは?

剣士ディリータ
「ギュスタヴ・マルゲリフ…。“骸騎士団”の副団長だ。

剣士アルガス
「やっぱり、おまえたち骸旅団の仕業じゃねぇかッ!

骸旅団剣士
「ち、違う。我々骸旅団は貴様たちを倒すために戦っている!
「我々は平等な世界を築くために戦っている誇り高き勇者だ…。ギュスタヴとは違う!!

 (アルガスがまた捕虜を蹴りつける)

剣士アルガス
「何が誇り高き勇者だ? このゲス野郎めッ!!

剣士ラムザ
「いい加減にしないか、アルガスッ!

剣士アルガス
「で、そのギュスタヴとやらはどこだ?

骸旅団剣士
「…す、“砂ネズミの穴ぐら”だ…。

剣士アルガス
「砂ネズミ〜ぃ?

剣士ディリータ
「余所から来たアルガスにはわからないと思うが…
「“砂ネズミ”はこのドーターの北に広がるゼクラス砂漠にのみ生息するネズミのことだ。

剣士アルガス
「!?

剣士ラムザ
「ドーターとゼクラス砂漠の間に集落なんかあったか?

剣士ディリータ
「今はないが、以前、砂漠の民の集落だった場所ならある……。

剣士ラムザ
「…ギュスタヴと侯爵はそこだな。

剣士ディリータ
「ああ、おそらくな。

剣士アルガス
「どういうことだ??

剣士ラムザ
「“穴ぐら”はネズミの巣ってことさ。

剣士アルガス
「!?

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砂ネズミの穴ぐら

骸旅団騎士(男)
「…おい、聞いたか? 北天騎士団が本格的に動き出すらしいぜ。

骸旅団弓使い(男)
「ああ、聞いたよ。…オレたちはいったいどうなるんだ?

骸旅団騎士(男)
「殺される前に足を洗ってどこかへ逃げるしかないな。

骸旅団戦士(モンク・男)
「ウィーグラフに従っても死ぬだけだしな。

骸旅団騎士
「ああ、そのとおりだ。
「ギュスタヴの計画どおりに侯爵の身代金さえ手に入ればこんな生活ともおさらばさ…。

骸旅団見張り(ナイト・男)
「た、たいへんだッ!! 北天騎士団のヤツラだッ!!

剣士ラムザ
「よし、他の奴らに悟られる前に見張りを倒せッ!!

勝利条件 すべての敵を倒せ!
READY!

【戦闘終了後】

剣士ラムザ
「予想外に手間取ったな……。気付かれてもよさそうだけど……?

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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エルムドア侯爵救出

『エルムドア侯爵救出』
 “砂ネズミの穴ぐら”の襲撃に成功。侯爵を救出するべく、廃屋を探索。そこで思いがけない光景を目にした。それはギュスタヴの侯爵誘拐を阻止しようとするウィーグラフの姿であった。ウィーグラフを批判するギュスタヴは、死闘の末、命を落とした。ウィーグラフは侯爵をそのままにして、何処かへと去っていった…。

 (廃屋)

騎士ウィーグラフ
「どうだ、ギュスタヴ、いい加減に観念したらどうだ?

騎士ギュスタヴ
「…貴様の革命などうまくいくものかッ!!
「オレたちに必要なのは思想じゃない。食いものや寝るところなんだッ! それも今すぐになッ!!

騎士ウィーグラフ
「おまえは目先のことしか見ていない。重要なのは根本を正すことだ!

騎士ギュスタヴ
「…貴様にそれができるというのか?
「無理だよ、ウィーグラフ。貴様には絶対にできないッ!

騎士ウィーグラフ
「言いたいことはそれだけか?
「ギュスタヴ、おわかれだ。

 (ギュスタヴが斬りかかる。しかしウィーグラフがその胸を刺し貫く)

騎士ギュスタヴ
「うあ……う………。

 (ギュスタヴが絶命する)

 (ラムザ、ディリータ、アルガスらが入ってくる)

剣士ラムザ
「ウィーグラフ!!

剣士アルガス
「侯爵様ッ!!

 (ウィーグラフがエルムドア侯爵に剣を向ける)

騎士ウィーグラフ
「動くなッ!

剣士アルガス
「貴様ッ!!!

剣士ディリータ
「よせッ、アルガス。

騎士ウィーグラフ
「侯爵殿は無事だ。イグーロスへ連れて帰るといい。

剣士ラムザ
「…どういうことだ?

騎士ウィーグラフ
「侯爵殿の誘拐は我々の本意ではない。我々は卑怯な手段は使わないのだ。
「…このまま私を行かせてくれたら侯爵殿をお返しするが、どうかね?

剣士アルガス
「ふざけるなッ! オレたちにかなうとでも思うのかッ!

剣士ディリータ
「よせッ、アルガス。彼は本気だ!

 (ラムザたちは侯爵の方へ、ウィーグラフは出口の方へとそれぞれ近づいていく)

エルムドア侯爵
「う…うう……。

 (ラムザたちが侯爵に目を向ける。その隙にウィーグラフが出口から姿を消す)

剣士ディリータ
「行かせるんだ、アルガスッ!!

剣士アルガス
「なぜ止めるッ!

剣士ディリータ
「放っておいても骸旅団は全滅する! わざわざ危険を冒す必要はないッ!

剣士アルガス
「…ぐッ!!

 (ラムザがエルムドア侯爵の様子を調べて)

剣士ラムザ
「大丈夫。弱っているだけで特に外傷はない。

剣士ディリータ
「イグーロスへ戻ろう…。

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ガリオンヌの領主

『ガリオンヌの領主』
 イグーロス城で待っていたのは侯爵救出の労をねぎらう温かな言葉ではなく、命令違反を責めるダイスダーグの冷たい叱咤であった。「ベオルブの名を汚すな」と怒るダイスダーグ。そこへガリオンヌの領主にして現王妃の実兄、ラーグ公が現れた…。

ダイスダーグ卿
「…いったい、どういうことだ? 何故、ゼクラス砂漠へ行ったのだ?

剣士ラムザ
「…………。

ダイスダーグ卿
「黙っていたのではわからん。説明しろと言っている…。

剣士ディリータ
「自分がラムザを無理矢理、誘いました。

ダイスダーグ卿
「そうなのか、ラムザ? ディリータのせいなのか?

剣士ラムザ
「…いえ、自分の意志です。ディリータのせいじゃありません。

剣士ディリータ
「いいえ、ラムザはウソを言っています。悪いのは…

剣士ラムザ
「僕をかばわなくていい。命令違反をしたのは僕の意志だ!

ダイスダーグ卿
「…皆が勝手気ままに振る舞うとしたら何のために“法”が存在するのだ?
「我々ベオルブ家の人間は“法”を順守する尊さを騎士の規範として示さねばならぬ。
「ベオルブの名を汚すつもりかッ?

剣士ラムザ
「……すみません、兄さん。

男の声(ラーグ公)
「もう、よいではないか、ダイスダーグ。

 (ラーグ公が入ってくる。ラムザ、ディリータ、アルガスらが膝をつく)

身なりのよい男(ラーグ公)
「侯爵を救出した功績は大きい。そう目くじらを立てなくともよい。
「功をあせる若い戦士たちの気持ちもわかるというもの。かつては、我らもそうであった。

ダイスダーグ卿
「…甘やかされては他の者たちに対してけじめがつきませぬぞ、ラーグ閣下。

ラーグ公
「そなたがダイスダーグの弟か。…楽にしてよいぞ。
「なるほど、亡きバルバネス将軍にそっくりだな…。よい、面構えだ。
「そのありあまる若さと力は城の警護だけで補えるものでもあるまい……。

 (ラーグ公が促すようにダイスダーグに目を向ける)

ダイスダーグ卿
「…骸旅団せん滅作戦も大詰めだ。おまえたちの参加を許そう。
「いくつかの盗賊どものアジトを一斉に襲撃する。そのひとつをおまえたちに任そう。

剣士ラムザ
「…はい。

 (ラムザ、ディリータ、アルガスらが一礼して退出する)

 (ラーグ公が窓辺に歩み寄る)

ダイスダーグ卿
「申し訳ありませぬ。

ラーグ公
「気にするな、ダイスダーグ。
「所詮、ギュスタヴもその程度の男だったということだ。
「侯爵誘拐がガリオンヌ領で行われた時点で、計画変更は避けようがなかったのだ…。
「それに侯爵の命を助けたのは事実。こちらの要求に対して侯爵側も妥協しないわけにはいくまい。
「結果として、貴公の弟君の行動は我々を有利な立場にしてくれた…。

ダイスダーグ卿
「国王の命もあとわずか…。事を急がねば…。

ラーグ公
「ああ、期待しているとも。我が友よ…。

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盗賊の砦

剣士ミルウーダ
「そう、本隊との連絡も途切れたのね。私たちも、もうおしまいのようね…。

骸旅団白魔道士(女1)
「なに言っているんですか! 戦いはまだ終わってないじゃないですかッ!

骸旅団白魔道士(女2)
「そうですよ。やつら、貴族どもが我々に謝罪するまで続くんですッ!

剣士ミルウーダ
「兄さんの…、兄さんのやり方が甘いから……。

骸旅団見張り(シーフ・男)
「て、敵襲ッ!!

剣士アルガス
「侯爵様を救出できたのもラムザたちのおかげだ。この作戦が終了するまでは手伝うぜ!

勝利条件 剣士ミルウーダを倒せ!
READY!

【ミルウーダHP減少時】

剣士ミルウーダ
「貴族がなんだというんだ! 私たちは貴族の家畜じゃない!
「私たちは人間だわ! 貴方たちと同じ人間よッ!
「私たちと貴方たちの間にどんな差があるっていうの!? 生まれた家が違うだけじゃないの!
「ひもじい思いをしたことがある? 数ヶ月間も豆だけのスープで暮らしたことがあるの?
「なぜ私たちが飢えなければならない? それは貴方たち貴族が奪うからだ! 生きる権利のすべてを奪うからだッ!

剣士アルガス
「同じ人間だと? フン、汚らわしいッ!
「生まれた瞬間からおまえたちはオレたち貴族に尽くさねばならない!
「生まれた瞬間からおまえたちはオレたち貴族の家畜なんだッ!!

剣士ミルウーダ
「誰が決めたッ!? そんな理不尽なこと、誰が決めたッ!

剣士アルガス
「それは天の意志だ!

剣士ミルウーダ
「天の意志? 神がそのようなことを宣うものか!
「神の前では何人たりとも平等のはず! 神はそのようなことをお許しにはならない! なるはずがないッ!

剣士アルガス
「家畜に神はいないッ!!

剣士ミルウーダ
  「!!!!

剣士ディリータ
「ラムザ、 彼女は本当に僕らの敵なのか…?

【戦闘終了後】

剣士ラムザ
「おとなしく剣を棄てるんだ。抵抗しなければ命だけは助けよう。

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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骸旅団の女剣士

『骸旅団の女剣士』
 骸旅団せん滅作戦も大詰め。ガリオンヌの南端の、通称“盗賊の砦”と呼ばれる小さな砦を攻撃したラムザは一人の女剣士と出会う。
 彼女の名はミルウーダ。骸旅団のリーダー、ウィーグラフの妹である。彼女は貴族などの支配者階級を厳しく批判し、その怒りをぶつけた…。

剣士ミルウーダ
「殺せ、殺すがいい。我々はどうせ家畜なんだ…、殺せッ!

剣士ラムザ
「それほどまでに僕らが憎いのか…?

剣士アルガス
「ラムザッ! やれ! 殺すんだッ!!
「こいつはおまえの敵だ! ベオルブ家の敵だ! わかるか? おまえの敵なんだよ!
「こいつは敗者だ。人生の敗者だ! 敗者を生かしておく余裕はどこにもない!
「殺せッ、ラムザッ! おまえがその手でやるんだッ!!

剣士ディリータ
「ラムザ、僕には彼女が敵とは思えない…。

剣士アルガス
「なんだと? 気でも狂ったのか、ディリータ?

剣士ディリータ
「彼女は家畜じゃない…。そうさ、僕らと同じ人間だ…。

剣士アルガス
「裏切るのか、ディリータ!? やはり、おまえは……!!!

 (ミルウーダが立ち上がる)

剣士ミルウーダ
「情けをかけるのか。なめられたものね…。
「あなたが、あのベオルブ家の一員で ある以上、あなたは私の敵よ。それを覚えておくといいわ…。

 (ミルウーダが足を引きずりながら去る)

剣士ラムザ
「ディリータ、僕らは……?

 (ディリータは目を瞑り首を振る)

 (アルガスが腕組みをして横を向く)

剣士アルガス
「チッ、どいつもこいつも……。

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骸旅団の襲撃!

『骸旅団の襲撃!』
 成都イグーロスのベオルブ邸を骸旅団が襲撃した。せん滅作戦のため警備が手薄だった隙をつかれたのだ。骸旅団の狙いはラーグ公の重臣であるダイスダーグ卿を暗殺すること。襲撃は成功したかに見えたが、聖騎士ザルバッグの活躍によって暗殺は未遂に終わった。しかし、ディリータの妹ティータを人質に取られてしまった…。

同時刻
ガリオンヌの成都イグーロス
ベオルブ邸

ティータ
「イヤッ! やめてッ、離してッ!!

 (骸旅団の一人がティータを連れてチョコボで走り去る)

騎士ゴラグロス
「早くしろッ!

 (もう一人がアルマを引っ張って邸から出てくる)

アルマ
「痛いッ! 手を離してッ! 兄さんッ!!

 (ザルバッグが走り出てきて賊を斬り倒す)

騎士ゴラグロス
「チッ、ここまでかッ!!

 (ゴラグロスがチョコボで逃げ去る)

聖騎士ザルバッグ
「大丈夫か、アルマ?

アルマ
「ええ、私は大丈夫。それよりティータが…。

聖騎士ザルバッグ
「ああ、わかっている。

 (邸から負傷したダイスダーグが出てくる)

聖騎士ザルバッグ
「兄上ッ!!

ダイスダーグ卿
「わ、私は大丈夫だ…。アルマは…無事か……?

アルマ
「はい、なんともありません。ひどい怪我……。

ダイスダーグ卿
「ま、まさか、ここを襲撃するとは…。私を狙ってきたか……。

聖騎士ザルバッグ
「5人程やられました…。ティータもさらわれてしまいました。

ダイスダーグ卿
「やつらを追え…。草の根を分けても捜し出せ…。

アルマ
「兄さん、もうそれ以上、しゃべらないで!

ダイスダーグ卿
「骸旅団め……。

 (ダイスダーグが力尽きる)

アルマ
「兄さん、兄さんッ、しっかりしてッ!

聖騎士ザルバッグ
「誰かッ! 誰かいないのかッ!!

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イグーロス城

 (ダイスダーグの寝室?)

ダイスダーグ卿
「敵のアジトを落としたそうだな…。よくやった…。
「あとは、ザルバッグに任せてゆっくりと休むがいい…。ご苦労だったな…。

ダイスダーグ卿
「心配するな…。たいした傷ではない…。

剣士ラムザ
「兄さん、ティータは…、ティータはどうなるんですか…?

ダイスダーグ卿
「…やつらの本拠地を発見次第、ザルバッグが総攻撃をかける。

 (思わずディリータが一歩踏み出す)

剣士ラムザ
「そ、そんな…!!

ダイスダーグ卿
「骸旅団はもうガタガタだ。逃げている者も数十人しかいない。
「頭目のウィーグラフは未だに捕らえていないが、それも時間の問題だろう…。

剣士ラムザ
「ティータを……ティータを見殺しにするんですか?

ダイスダーグ卿
「心配するな。手は打ってある。
「ティータの身柄を取り戻すまでは総攻撃などはせん。絶対にな…。
「実の妹のように想っているティータを見殺しになどするものか…。

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怒りのディリータ

『怒りのディリータ』
 骸旅団の襲撃によって傷ついたダイスダーグ卿は、すでに骸旅団が壊滅状態にあること、ザルバッグが総攻撃の準備を進めていること、ティータを取り戻すまでは総攻撃するつもりがないことをラムザに告げた。
 その一方で、平民の娘を助ける必要はないと主張するアルガスに対してディリータは激昂した。

 (ベオルブ邸の玄関の外)

剣士ラムザ
「待てよ、ディリータ。どこへ行こうっていうんだ。
「とにかく、落ちつけよ!

剣士ディリータ
「落ちつけだと? 落ちついていられるものかッ!

剣士ラムザ
「どこにいるかもわからないんだ! あてもなく捜したって意味がないよ!

 (ディリータがラムザの胸ぐらをつかむ)

剣士ディリータ
「意味がないだと!? たった一人の妹なんだぞ!!

剣士ラムザ
「に、兄さんも…言っていたじゃないか……。
「ティータを見殺しには…しないって…と…に…かく…今……動いても……く、苦しいよ……。

 (ディリータが手を離す。咳きこむラムザ)

剣士ディリータ
「すまない、ラムザ。大丈夫か…?

剣士ラムザ
「あ、ああ…。ゴホッ、ゴホッ…。

 (アルガスが邸から出てくる)

剣士アルガス
「オレは“絶対”なんて言葉を“絶対”に信じないけどな。

剣士ラムザ
「兄さんが嘘をついているとでも?

剣士アルガス
「ああ、オレだったら、平民の娘を助けるなんてことはしないな。

剣士ディリータ
「なんだと…!

剣士アルガス
「おまえたち平民のために兵など動かさんと言っているんだ!!

剣士ディリータ
「き、貴様ッ!!

 (ディリータがアルガスを殴り飛ばす。ラムザがディリータを止める)

剣士ラムザ
「よせッ! ディリータ!

剣士ディリータ
「離せッ! 畜生、離せッ!!

剣士アルガス
「フン、やっぱり平民は所詮、平民だ。貴族になれやしないッ!
「ディリータ、おまえはここにいちゃいけないヤツなんだよ! わかるか、この野郎ッ!

剣士ディリータ
「言わせておけばッ!!!

剣士ラムザ
「やめろッ! ディリータ! アルガスもいい加減にしろッ!!

剣士アルガス
「ラムザ、目を覚ませ。そいつはオレたちとは違う。
「わかるだろ、ラムザ。オレたち貴族とコイツは一緒に暮らしてはいけないんだ。

剣士ラムザ
「ばかな! ディリータは親友だ。兄弟みたいにして暮らしてきたんだ!

剣士アルガス
「だからこそ、目を覚ませ。友だちごっこはもうおしまいだ。
「きみは名高きベオルブ家の御曹司だ。貴族の中の貴族だ。コイツと一緒にいちゃいけない。
「少なくとも、きみの兄キたちはそう思っているはずだぜ!

剣士ディリ−タ
「おまえみたいな貴族ばかりじゃない! オレはラムザを信じる!

 (ラムザをちらりと見てディリータが去る。ラムザがアルガスに向き直って)

剣士ラムザ
「僕の前から消えろ! 二度と現れるなッ!!

剣士アルガス
「つれない言葉だな。仲間じゃないか。

剣士ラムザ
「二度とは言わないぞ! さっさと行けッ!!

 (アルガスが立ち去りかけて振り返る)

剣士アルガス
「やつらの本拠地はジークデン砦だ。きみの兄キに聞いたよ。
「もっとも、正面からは近づけないぜ。幾重もの警戒線が引かれているとさ。裏から攻めるしかないな。
「ま、せいぜい、頑張ってくれよ。甘ったれた御曹司さん。

剣士ラムザ
「失せろッ!!

 (アルガスがヤレヤレというように肩をすくめて去る)

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草笛

『草笛』
 ジークデン砦を目指す途中、夕日に照らされて黄金色に輝く草原に魅せられ足を止めたディリータは、自分の存在を問いかけた。何も答えられないラムザは自分の無力さを思い知る。
 ディリータは子供の頃、バルバネスに教えてもらった草笛を奏で始めた…。

剣士ディリータ
「きれいだな。ティータもどこかでこの夕日を見ているのかな…。

剣士ラムザ
「…大丈夫だよ、ディリータ。ティータは無事さ。

剣士ディリータ
「…違和感は感じていたさ。ずっと前からな。

剣士ラムザ
「アルガスの言ったことを気にしているのか?

剣士ディリ−タ
「どんなに頑張ってもくつがえせないものがあるんだな…。

剣士ラムザ
「そんなこと言うなよ。努力すれば……

 (ラムザが視線をそらす)

剣士ディリータ
「努力すれば将軍になれる?
「この手でティータを助けたいのに何もできやしない…。
「僕は“持たざる者”なんだ…。

剣士ラムザ
「………………。

 (ディリータが草をむしり取る)

剣士ディリータ
「おぼえてるか? 親父さんに教えてもらった草笛を…。

 (ディリータが草笛を吹き、ラムザを見る。ラムザも草笛を吹く。ラムザとディリータの草笛の音色が重なる)

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レナリア台地

剣士ミルウーダ
「ここも、封鎖されているのか…。我々に逃げ道はないということね。

骸旅団戦士(ナイト・女)
「もうあきらめましょう。おとなしく投降したほうが…。

剣士ミルウーダ
「やつらに捕まるぐらいならここで死んだほうがマシよ!!
「だいたい捕まればそのまま処刑台行きなのよ! 戦うしか活路はないのよッ!

勝利条件 剣士ミルウーダを倒せ!
READY!

剣士ディリータ
「ウィーグラフはどこだッ! ティータをどこへやった!!

剣士ミルウーダ
「ティータ? ゴラグロスが人質にしたベオルブ家の娘のこと?

剣士ディリータ
「ティータはオレの妹だッ! ベオルブとは関係ないッ!!
「おまえたちがティータを人質にしても何の意味もない! お願いだ、妹を返してくれッ!!

剣士ミルウーダ
「貴方たちは返してくれるの?
「貴方たち貴族が、私たちから奪ったすべてのものを貴方たちは返してくれるの?
「最初に奪ったのは貴方たち。私たちはそれを返してくれと願っているにすぎない。
「だが、貴方たちは返してくれない。ただ、ひたすら奪い続けるだけだ! だから、私たちは力を行使する!
「あきらめなさい! 貴方の妹を返さねばならない理由はどこにもないのよッ!!

剣士ディリータ
「オレは、オレは…!!

【ミルウーダHP減少時】

剣士ミルウーダ
「ここで、私は死ぬわけにはいかない! 革命の途中で死ぬわけにはいかない!

 (次のターン)

剣士ラムザ
「革命といったな…。革命を起こす必要があるのか…?
「僕らが悪いのか? 僕らがきみたちをを苦しめているのか? 何がいけないんだ…?

剣士ミルウーダ
「知らないということはそれだけで罪だわ!
「あなたが当然と思う世界はあなたに見える範囲だけ。でも、それだけが世界じゃない。
「あなたが悪いわけじゃない。でも、現状が変わらない限り、私はあなたを憎む!
「あなたがベオルブの名を継ぐ者である限り、あなたの存在そのものが私の敵ッ!

【ミルウーダ瀕死時】

剣士ミルウーダ
「私だって骸旅団の戦士ッ!! 逃げたりするものかッ!!

剣士ラムザ
「剣を棄てろ、ミルウーダ! これ以上の戦いは無意味だッ!
「剣を棄て、戦いをやめ、話し合おう! どこかに解決策があるはずだ! それを見つけよう!
「僕が兄さんに言おう! いや、ラーグ公に言おう! 僕を信用してくれッ!!

剣士ミルウーダ
「そんな甘言につられるものかッ!! おまえたちの嘘は聞きあきたッ!!

剣士ラムザ
「僕は嘘なんて言っていないッ!!

【ミルウーダ死亡時】

剣士ミルウーダ
「に、兄さん……。ごめんなさい………。

 (ミルウーダが絶命する)

剣士ラムザ
「どうして……、どうして、こんなことに……。

 (ディリータがうずくまる)

剣士ディリータ
「くそッ、オレはいったい何者なんだ! オレはいったい……。

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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ひとつの石と小さな波紋

『ひとつの石と小さな波紋』
 フォボハム平原に点在する風車小屋の中に北天騎士団の追跡を逃れたゴラグロスとウィーグラフがいた。ティータを誘拐したことを強く非難するウィーグラフ。そこへミルウーダの死の知らせが届いた。深い悲しみと憎しみに包まれたウィーグラフは仇を討つべく剣を握りしめた…。

 (風車小屋内)

騎士ウィーグラフ
「何故、娘を誘拐した?

騎士ゴラグロス
「我々が逃げるためには人質を取らざるをえなかったんだ。

騎士ウィーグラフ
「逃げるだけならば途中で解放することもできたはず。
「ゴラグロス、まさか、おまえまで…!

騎士ゴラグロス
「ギュスタヴと一緒にするのか!
「よく考えてみろ、ウィーグラフ。我々骸騎士団は仲間の大半を失い 今も北天騎士団に包囲されている。
「この窮地を乗り切るためにはまたとない切り札となるぞ。この娘はベオルブ家の令嬢だからな!

 (一同が一斉に囚われのティータを振り返る)

騎士ウィーグラフ
「逃げてどうする? いや、どこへ逃げようというのだ?
「この場から逃れようとも我々は奪われる側…。いいように利用されるだけだ!
「我々は我々の子供たちのために未来を築かねばならない。同じ苦しみを与えぬためにも!
「我々の投じた小石は小さな波紋しか起こせぬかもしれんがそれは確実に大きな波となろう。
「たとえ、ここで朽ち果てようともな!

騎士ゴラグロス
「我々に“死ね”と命ずるのか?

騎士ウィーグラフ
「ただでは死なぬ。一人でも多くの貴族を道連れに!

騎士ゴラグロス
「バカな! 犬死にするだけだ!!

騎士ウィーグラフ
「いや、ジークデン砦には生き残った仲間がまだいるはずだ。
「合流すれば 一矢報いることはできよう!

騎士ゴラグロス
「すでに、殺られているかも……。

 (骸旅団の戦士が入ってきて、ウィーグラフに報告する)

騎士ウィーグラフ
「なんだとッ! ミルウーダが殺られたというのか!

 (ウィーグラフが拳を震わす)

骸旅団戦士(モンク・女)
「ミルウーダの命を奪った小隊がここへ来るのも時間の問題です。
「ウィーグラフ様、ご指示を!

騎士ウィーグラフ
「わかった。ここを撤退する!!
「聞いてのとおりだ、ゴラグロス。ジークデン砦へ向こうぞ。娘はここへ置いていけ!

骸旅団見張りの声
「敵襲ッ!! 北天騎士団のヤツラだーッ!!

 (骸旅団戦士が一足先に出て行く)

騎士ウィーグラフ
「チッ、早いなッ!!
「ここは私がくい止める! ゴラグロス、おまえは他の仲間と共にジークデン砦を目指せ!!

 (ウィーグラフが出て行く)

騎士ゴラグロス
「オレは逃げてやる……。死んでたまるか!

 (ゴラグロスがティータを振り返る)

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風車小屋

騎士ウィーグラフ
「おまえたちは、あの時の…。まさか、おまえたちがミルウーダを?
「おまえたち士官候補生たちが我が妹、ミルウーダを倒したというのか…!

剣士ラムザ
「彼女はウィーグラフの妹だったのか?

騎士ウィーグラフ
「…ならば、退くわけにはいくまい。妹の仇を討たせてもらおうかッ!!

勝利条件 騎士ウィーグラフを倒せ!
READY!

剣士ディリータ
「ティータを、オレの妹のティータを返してくれッ!!

騎士ウィーグラフ
「ティータ? あの娘のことか? ならば、おまえがベオルブ家の?

剣士ラムザ
「彼はベオルブ家と関係ない! 僕がベオルブの名を継ぐ者だッ!!

騎士ウィーグラフ
「なるほど、ゴラグロスが間違えたか。だが、まったく無関係ではあるまい?

剣士ラムザ
「ベオルブ家に関わるものならば皆一緒と言いたいのか?

騎士ウィーグラフ
「違うとでも?
「どちらにしてもあの娘は解放するつもりだった。人質に取るつもりはない。
「だが、その前に、決着をつけよう! あの娘を返して欲しくば私を倒してからにするがいいッ!!

【ウィーグラフHP減少時】

剣士ラムザ
「剣を捨てろ、ウィーグラフ! これ以上の命の奪い合いは無駄だッ!

騎士ウィーグラフ
「では、何故、妹を…、ミルウーダを殺したッ!

剣士ラムザ
「命を奪おうと最初から考えていたわけじゃない!
「戦わなくても、他に方法があるんじゃないのかッ? 話し合うことはできないのかッ?

騎士ウィーグラフ
「やはり、おまえはわかっていない。我々が剣を棄てない理由を!
「話し合いに何が期待できる? おまえがそれを願ったとして、それを実現できるのかッ?
「できはしまい? よしんば、おまえがそうしたとしてもおまえの兄たちは認めんよ!!

剣士ラムザ
「兄さんたちだって争いをしたいわけじゃないッ!!
「ウィーグラフ、貴方さえ剣を棄ててくれれば兄さんたちだって話し合いに応じてくれるはずだッ!

騎士ウィーグラフ
「ハッハッハッ! これは傑作だッ!
「おまえの兄たちが争いを起こしたくないだと? おまえはどこまで幸せなヤツなんだ!

 (次のターン)

剣士ラムザ
「兄さんたちが好んで戦いをしかけていると言いたいのかッ!!

騎士ウィーグラフ
「青いな! 執政者の手なんぞ黒い血で汚れているもの!
「ダイスダーグに正義があるとでも? 正義とはそれを語る者によってころころと変わるものだ!

剣士ラムザ
「兄さんたちを愚弄するのかッ!!

【ウィーグラフ瀕死時】

騎士ウィーグラフ
「クッ、手強いッ!!
「ミルウーダ、すまぬ! 私はここで死ぬわけにはいかないッ!

剣士ラムザ
「待てッ、ウィーグラフ! 逃げるのかッ!!

騎士ウィーグラフ
「エルムドア侯爵をギュスタヴに誘拐させたのは誰だと思う?
「それはおまえの兄、ダイスダーグだ! もちろん、聖騎士ザルバッグ殿もそれを知っているだろうッ!!

剣士ラムザ
「ばかなッ! 何故、兄さんがそんなことをしなければならないッ!

騎士ウィーグラフ
「国王亡き後の覇権をめぐり二人の獅子が争おうとしている!
「一人は白獅子ラーグ公、もう一人は黒獅子ゴルターナ公。
「二人は誰が味方で誰が敵なのかを見極めようとしている。しかし、他人の頭の中を覗くのは難しい。
「ならば、いっそ亡き者にしその領地に息のかかった者を送り込めばいい!
「革命に疲れた愚かなギュスタヴはおまえの兄・ダイスダーグの甘言につられて侯爵を誘拐した…!

剣士ラムザ
「ウソだッ!! 誇り高きベオルブ家の人間がそんな卑怯なことをするものか!

騎士ウィーグラフ
「自分の目と耳で確かめるがいい! さらばだ、ベオルブの名を継ぐ者よ!

 (ウィーグラフと骸旅団が消える)

剣士ラムザ
「待てッ、ウィーグラフッ!! その言葉を訂正しろッ!!

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

 (風車小屋の中)

剣士ディリータ
「ティータ! どこだ、ティータ!!

 (ディリータ、ラムザが飛び込んでくる)

剣士ディリータ
「いない! どこにもいないッ! ティータ、どこだッ!!

剣士ラムザ
「ウィーグラフめ、ウソだったのか!?

剣士ラムザ
「ディリータ、ジークデン砦へ行こう! きっとティータはそこにいるはずだ。

剣士ディリータ
「どうしてだ? どうして、こんなことになった?
「教えてくれ、ラムザ。どうして、ティータがこんな目に…。

 (ディリータがうずくまる)

剣士ラムザ
「ディリータ……。

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ジークデン砦

 (ゴラグロスがティータを抱えて引き寄せる)

騎士ゴラグロス
「さっさと、ここを立ち去るんだッ! この娘がどうなってもいいのかッ!
「おかしなマネはするなよ! この砦の中には火薬がごまんと積まれているんだ!
「おまえたち全員を吹き飛ばすだけの量はたっぷりあるんだぞッ! わかったら、さっさと行けッ!

聖騎士ザルバッグ
「我々北天騎士団は貴様たちの脅しなどに屈したりはしないッ!!

 (ラムザ、ディリータらがやってくる)

剣士ラムザ
「兄さんッ! アルガスッ!!

剣士ディリータ
「ティータッ!!

ティータ
「兄さんッ!!

騎士ゴラグロス
「早く退けッ! さあッ!!

聖騎士ザルバッグ
「構わん、やれ!

剣士アルガス
「ハッ!

 (アルガスがティータを射つ)

騎士ゴラグロス
「な、なんのつもりだ…??

 (ゴラグロスもアルガスに射抜かれる)

ティータ
「ディリータ…兄さ……ん…………。

剣士ディリータ
「ティーターッ!!!!!

 (北天騎士団の騎士がやってきてザルバッグに報告する)

北天騎士団騎士(男)
「ザルバッグ将軍閣下、山道に新たな敵兵が出現しました!
「人数は約50名ほど。中にウィーグラフらしき顔を見かけたとの報告です!

聖騎士ザルバッグ
「わかった、すぐに行く。…あとは任せたぞ、アルガス。

 (北天騎士団騎士とザルバッグが去る)

騎士ゴラグロス
「ク…、クソッ……!

 (ゴラグロスが砦の中に這い入り、扉を閉める)

剣士ディリータ
「ティータッ!

 (ディリータがラムザを押しのけて踏み出す)

剣士アルガス
「どこへ行こうっていうんだ?

剣士ディリータ
「アルガスッ! 貴様ーッ!!

剣士アルガス
「なんだ、やろうッていうのか? いいだろう、相手になるぜ!

剣士ラムザ
「兄さん…、どうして…? どうして、ティータを……?

剣士アルガス
「さあ、かかってこいよ! 家畜は所詮家畜だってことを教えてやるッ!!

 (アルガスの口笛の合図で敵の増援が現れる)

勝利条件 剣士アルガスを倒せ!
READY!

剣士ラムザ
「何故だ、何故、こんなことをするッ! アルガス、何故だッ!!

剣士アルガス
「ラムザ、おまえの兄キの命令だぜ。何故はないだろ?
「それに、たかが平民の小娘のためにおまえは騎士団の誇りを捨ててあいつらの要求を飲むというのか!?

剣士ラムザ
「ティータは…、ティータはディリータの妹なんだぞッ!!

剣士アルガス
「いい加減に気付いたらどうだ! 『違う』ってことにな!
「生まれも違うなら、これからの人生もまったく違う! 宿命って言ってもいい!
「ヤツとヤツの妹はここにいてはいけなかった! 花でも売って暮らしていればよかったんだよッ!

 (次のターン)

剣士アルガス
「ラムザ、おまえはどうなんだ?
「何故、オレと戦うッ? オレに剣を向けるということは、北天騎士団を裏切るということだぞ!

剣士ラムザ
「クッ…。しかし…、しかし、こんなことが、許されるっていうのか!

剣士アルガス
「筋金入りの甘ちゃんだぜッ! 何故、おまえなんかがベオルブ家に?

 (次のターン)

剣士ラムザ
「僕だって、好きで生まれたわけじゃないッ!!

剣士アルガス
「それが甘いって言うんだよッ! 自分に甘えるなッ!!
「ベオルブ家は武門の棟梁だ! トップとして果たさねばならない役割や責任があるッ!
「おまえでなければできないことがたくさんあるんだ! それができないヤツの代わりに果たさねばならない!

剣士ラムザ
「利用されるだけの人生なんてまっぴらだッ!!

剣士アルガス
「利用されるだけだと? ふざけるなッ!!
「ベオルブ家がベオルブ家として存在するために、オレたちは利用されてきた!
「いや、もちろん、オレたちだってベオルブ家を盾として、その庇護の下生き続けることができた!
「そうさ、持ちつ持たれつの関係を築いてきたんだッ! そうやっておまえは生きてきたッ!
「利用されるだけだと? おまえは、“親友”と称するディリータでさえ利用してきたんだ!

剣士ラムザ
「僕がディリータを利用してきた…?

【分岐】
・マンダリア平原の選択で1を選んだ(任務を優先した)場合
・マンダリア平原の選択で2を選んだ(アルガスの救助を優先した)場合

・マンダリア平原の選択で1を選んだ(任務を優先した)場合

剣士アルガス
「おまえだってベオルブ家の人間としてその使命を知っているはずだ!
「そう、マンダリア平原でオレが敵に襲われているとき、任務を優先したようになッ!!

剣士ラムザ
「クッ!!

・マンダリア平原の選択で2を選んだ(アルガスの救助を優先した)場合

剣士アルガス
「おまえだってオレを利用するためにマンダリア平原で助けたんだろう?

剣士ラムザ
「ばかなことをッ! 目の前で困っている人間を放っておけるかッ!

剣士アルガス
「だったら、次からは捨てておけ! 友好的な人間だけとは限らんからな!

【共通】

剣士ディリータ
「アルガスッ! よくもティータをッ! 殺してやるぞ、殺してやるーッ!!

 (次のターン)

剣士アルガス
「悔しいか、ディリータ! 自分の無力さが悔しいだろッ?
「だが、それがおまえの限界だ! 平民出のおまえには事態を変えるだけの力はない!
「そうだ、そうやって、嘆き悔しがることしかできないんだ! はっはっはっ、いい気味だぜ!!

剣士ディリータ
「言いたいことはそれだけか…? それだけかッ、アルガスッ!!

剣士アルガス
「そういきりたつな、ディリータ! すぐに妹の後を追わせてやるッ!

剣士ディリータ
「オレはおまえのいいなりにはならん! 誰にも利用されんッ!!

【ディリータHP半減時】

剣士ラムザ
「大丈夫か、ディリータ?

剣士ディリータ
「オレに構うな、ラムザ! アルガスの次は、おまえの番だッ!!

剣士ラムザ
「ディリータ……。

【アルガス死亡時】

剣士アルガス
「く…くそッ…… おまえたち……な、軟弱どもに………やられ……

CONGRATULATIONS!
THIS OPERATION IS COMPLETED!

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そして僕は逃げ出した…

『そして僕は逃げ出した…』
 雪の降るジークデン砦。骸旅団の残党が逃げ込んだこの砦はすでに北天騎士団が包囲していた。ティータを人質にしたゴラグロスはアルガスによって倒され、ティータもまた命を失う。妹を殺されたディリータは、アルガスを討ち取ることに成功した。しかし、ゴラグロスが仕掛けた爆薬によって爆発が始まり、砦は崩壊していく…。

剣士ラムザ
「……ディリータ。

 (ディリータがティータの亡骸を抱きしめる)

 (爆音が轟き、砦が揺れ出す)

剣士ラムザ
「なんだ!? 爆発…???

剣士ラムザ
「ディリータ、ここは危険だ! 早くこっちへッ!!

 (ラムザが爆風に吹き飛ばされる)

剣士ラムザ
「ディリータッ!!!

 (砦が大爆発し、ディリータが爆炎にのみ込まれる)

僕は今まで当然のように生きてきた。
その“当然”が崩れたとき
僕はすべてを棄てて逃げ出した…。

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