今日、トイレで用を足した時の事を、伝えたい。 事果ててレバーを捻ると、後始末のための水が流れた。 水は、数分前は自分の一部であったものを押し流す。 水の流れは渦となり、それは渦に飲み込まれてゆく。 便器の弧に合わせて踊るように。 そして、周回を重ねる毎にそれは下降し、 最終的な到達点、<大いなる穴> へとゆっくりと向かってゆく。 この様を見た瞬間、私は心を奪われた。 ただ立ち尽くし、その様に見入った。 そこに私は、この世そのものを、見た気がした。 産み落とされ、 時代に流され、 社会という渦に飲まれ、 モラルや規範に沿う事を強要され、 そして、朽ち果ててゆく。 それはまるで私自身を表現しているかの様だ。 そこに私は、幻想的な光景を、見た気がした。 透明な水、 白い便器、 渦に飲まれ、 白い便器の上を滑るように華麗に舞う黒褐色のうんこ。 自由な弧を描き、 そして最後はすっぽり穴に収まる。 弧を描く様は輪廻を、 最終的に穴に収まる様は、この世の理を説いているかの様だ。 出来ることならば、 この光景について、一遍の詩を起こしたいのだが、 今の自分には、まだ荷が重い。 生涯を掛けて、臨むべき大仕事となりそうだ、 そんな予感がしてならない。 渦の方向は、北半球と南半球で違うのかな、 などと、想いを馳せながら。 ※ネタですから。 |
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