フロイトに学びますと、ヒトの脳の意識は次の 3つに分割できます。
これに対して、無意識とはまさしく、意識できない部分です。 超自我とは、無意識を制御し、意識を形成するための制御部といったところでしょういか。 これらの働きをもっともよく説明するには、発想という事象を考えるのが良いでしょう。 例えば今、私達が、とある発想を得たとしましょう。 そう、例えばデパートの時計売り場を眺めていて、国産の安い時計を買おうと思ったとでも。 この時この発想は、時計を買おうという欲求がまず無意識で起こり、それが超自我を経由して意識に入ってきます。ここで所持金や品物の良し悪し・好みなどの判定を経て、購入するかの判断がなされます。 しかしこの時、時計の候補は国産だけではなく、高価な舶来品もあります。そして買わずともショーウィンドーを壊して奪う、という選択肢もあります。 実際きっと、奪うという欲求も高価な舶来品を買うという欲求も発生はしています。しかし意識には届きません。これを阻害しているのが超自我です。 無意識は、ともかく色々な欲求を発生させます。 そしてそれは色々過ぎて、相反する欲求や、気分の悪くなるおぞましい欲求等も含まれます。そして意識がそれら全てを受け入れると、意識上で混乱したり、平衡を保てず自我が崩壊してしまうかもしれません。それを防ぐのが、超自我です。色々な欲求から不適切な欲求が意識に到達するのを防ぐフィルタの役割を果たします。 意識はこれらの上で、合理的・論理的な判断を行うのです。 次に、夢について考えてみましょう。 夢とは、無意識から到達してきた欲求を具現化したものです。 記憶や外的要因からくる欲求が、ほぼ直接意識に上ってきたものを繋げた物語、いわばハードな妄想です。故に、有り得もしないこと、普段は考えていないような事、いやらしい事、おぞましい事など、意識に上がってくるには少々問題のある事も夢に出てきます。 しかしこれは、上の意識の階層と関連付けて考えると少々疑問が残ります。この時、超自我はどう働いているのか? 問題のある事は超自我が止めるのではないか、と。 ここで重要なのは、夢を見ている間は、本人は寝ているという事です。寝るとは、身体の機能を低下させ、休めている状態です。故に、脳も機能低下しているのです。そして、機能低下した脳内では、超自我の様な制御系の機能が著しく低下し、無意識から登ってくる欲求を制御しきれず、普段は意識に到達させないような欲求が超自我のフィルタを掻い潜って意識に到達してしまうのです。 …え〜と、前置きが長くなりました。 これからが本番です。 実はこの前、とある夢をみました。 それは、2回目に明細が着た日に関連する事です。 最近妙に携帯に電話が掛かってきていて、 どうも皆ホモの人なのです。 これはおかしい、と思って電話掛けてきた人にどういう経緯でこの番号を知ったのかを聞くと、とある掲示板のアドレスを示されました。 そしてその掲示板には、こんな文が投稿されていたのです。 "おっす、俺、ガチムチ系の 34歳。兄貴募集してます! 体力には自身あります。"勘弁して下さい。 そんなん、肛門ガタガタになりそう。 かなり立腹したので調査する事にしました。 板管理者 と ISP に当たってみると、あっさり犯人が割れました。 で、犯人にどうやって番号を取得したのかと聞いてみると、 モザイク画像から番号を類推したのだと言うのです。 電話番号は全て数字ですから、記号は 10種類しかありません。たとえモザイクを掛けても、ある程度の解像度が残っていれば画像パターンから記号を類推できなくはないのだ、と。 これには愕然としました。 そこで慌ててモザイクではなく塗りつぶしに変更した、というところで目が覚めたのです。 これ、全部夢です。 普段、こんなハク手口なんて考えてもいません。 でも、今までの記憶と、仮定を基にした論理的思考 (SF といってもいいか) から こんな手口を、夢の中で思いついたんですね。 そしてこの手口、実際可能だと思います。 夢は、朝立ちするためだけのものかと思っておりましたが、そうでは無い様です。 意識とは別に、こんな (良くはないが) 素晴らしい事を考えてくれるなんて。 そう思ったときにふと思い出したのは MS-DOS の EMS とか XMS です。 意識をメインの 64kB のコトとすると、EMS/XMS が無意識、 EMS/XMS の管理をしているシステム領域が、超自我。 そう思うと、MS-DOS 時代に EMS/XMS を考えた人って 案外精神分析とかやってた人なんじゃないか、とか思えてきます。 |
−以上− |