about : 仮想大賞

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少々古いネタですが、マイコン BASIC マガジン、とうとう休刊ですなぁ。

そんなものを読んでいた当時を振り返りつつ、今との違いを見出してみると
ここ 10-20 年の各分野における進歩ってのは面白いモンですね。

PC は恐ろしく進歩しました。
CPU 周波数とメモリ容量は 1000倍になり、データ転送も飛躍的に速くなり、
現在さまざまな情報がネットワークから得る事ができるようになりました。
昔はせいぜい数百 bps (1986年頃のモデムの通信速度) でして、文字情報を
得るにも 1秒で 40文字も受け取れないという状況。今平然と 数 MByte の
ファイルなど dl してますが、これは昔からすればもはや神の領域でしょう。
(先日当てた Windows のパッチが 10MB あったのには唖然とした)

普通の生活においてはどうだろう?
電子 mail が普及し、文字情報での意思疎通が普及した。
携帯電話が普及した。今や無くてはならないものになってきている。
テレビ電話が登場、ごく一部で普及している。
CD、後に MD など光 disk & digital Audio が普及した。
シリコンないし HDD を媒体とする Audio が普及した。
映像が digital 化され、光 disk や HDD に保存されるようになった。
映像製作に CG が取り入れられ、新しい映像世界が開拓された。

ちなみにこれらはコンピュータを応用したシステムに過ぎない。
進歩したのはコンピュータのお陰、とも言える。

ではそれら以外の部分はどうだろう?
数年前、数十年前とそんなに変わってないような気がするんだよね。
ここ数年出てきたものの中では、リチウム電池や燃料電池の車くらい?
何て言うのか、これは今の世の中を引っくり返す、ってくらいのモノが
なかなか出てこない。
(SEGWAY? ありゃダメです)

5-10年前におもちゃ屋に行ったとき、未だにガンダムのプラモデル売ってたし。
城のプラモデルも。その横では PS が置いてあったりする訳なんですけどね。
多分、私達が変わってないのではないか、と最近思ってるんですよ。人間が。

科学技術は日進月歩。Technology flies like anarrow.
でもヒトの心や体はそんなに簡単に進歩しないできないんじゃないかと。

もし、やっていいのなら、今の科学技術を駆使すればもっと素敵な事も
できると思うんですよね。ただ、やっていないだけ。今はとにかく不景気だから
採算が合わないとやれない。そして何より受け入れられなければならないから。
もしその枷が外れたら、どんどん新しいものが出てくる、そう思ってる。

例えば MATRIX 観て "スゲー" って思っても、それをやろうとは思わないでしょ?
でも Virtual/Real の区別なんて外から観測した時にすればよくて、主観的には
別にしなくてもいいよね。むしろしないのもアリなんじゃない? 今ネットゲームが
そこそこ普及してきてて、Virtual のものを Real に換算している人達もいる。
Virtual のアイテムやお金を Real のお金で買う人達。ゲームの中で結婚したり
家を建てたりしている。普通の人から見たら異常に映るかもしれないけど、
それが彼らの心を満たしている。彼らは心から Virtual を楽しめる新しい
世代なのかも知れない。そしてそういう人達はいずれ MATRIX みたいな世界を
望むかもしれない。少なくとも今、Virtual でお金を稼ぐ手段があるんだから、
システムさえ整えばきっと可能だろう。

ただこれが進歩と呼ぶべきものかは疑問のあるところかもしれないけど。

今の世界では、フィジカルに強いという事は殆ど強みにはならない。
それらはショーなどに利用できる範囲でのみ価値を持っている。
今求められているのはむしろ頭脳だ。

そうなった今、本当に Real である事に価値があるのだろうか?
Virtual/Real を分け隔てる必要があるだろうか?
ネットで金を恵んで貰ってるヤツが所得税を納めるようなこの時代に。

これからは頭脳が世界を支配するでしょう。
Virtual/Real に囚われず、面白いものを考えられるヤツが。
これだけは間違いない。

そしてそれをできるという事が、新しい進歩だと言えるのかな。
−以上−

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