about : 毛布

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20011/03/11、会社に泊まりました。
この辺徹夜と呼んでいいのか、帰宅困難と呼んでいいのか迷います。
まあ足が止まって、徒歩 7時間ってなったらもう、諦めるしかないよね、と。

徒歩や仲間の車を呼んで帰る人達を横目に、
仕事をしながら電車の復旧を願う他力本願。
三碧木性の星に生まれた私としては、正しい選択だと思う。

まあ結局くそったれな JR は当日復旧なんてしやしなくて、
社長としては保身は最大の目的だよね、と哀れみをかけつつ、
翌日まで会社で配給された生命のパンと水と毛布で一夜を明かす。
ああこの備蓄、役に立っちゃったな、そんな気持ちながら、これはありがたい。

この毛布という物がなかなか素晴らしい。いやー毛布っていいよね。
コート羽織ってただけだと震えが来たけど、
毛布の柔らかさと暖かさには、安心したね。
この使い古しの毛布でもよければ、被災地の方にあげて欲しい。


因みに毛布支給の時はアナウンスが流れたんだけど、

〜毛布を女性に優先的に配布〜

そんな事言われたら、アラ嫌だワタシ女よ、とか言っちゃうよね。
毛布の為ならオネエにもなる覚悟ですよ。
まあ女性が少ない職場だから、女性には滞りなく配られるだろう。
何なら私のを、いや、私と一緒に暖まればいいさ。

まあ実際には女性なんて残ってはいなくて、
こ汚いおっさんが椅子や床で寝転がっているだけでした。


この頂いた毛布は、保存の為にアルミホイルみたいな大きな銀の包みに覆われ、
保存用毛布的な文字が赤で大々的に書かれていた。
私が持つにもその包みはあからさまに大きく、持ち運び辛かった。

翌朝帰る時、横浜の駅前で、その包みを持った男性を見た。
その包みは開けられる事もなく、ただ子供が大事なものを持つ様に、
持ち辛そうに脇に抱えて歩いていた。
そしてその男性が歩く脇では、地べたに座り込んだり、僅かばかりの
ダンボールを敷いて横になる人々が沢山居て、
それをどこかのカメラが頂いた、とばかりに写していた。
−以上−

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