ハロー二十一世紀、さようなら二十世紀。 10年遅れで挨拶を言うよ、ヘイ。 二十世紀が過ぎ去ってから 10年目、今はもう二十一世紀。 そんな中、未だ二十世紀のままでいるものが幾つかある。 例えばそれは、二十世紀文庫。 例えばそれは、池田20世紀美術館。 例えばそれは、二十世紀梨。 例えばそれは、二十世紀梨記念館 なしっこ館。 例えばそれは、千葉県松戸市の二十世紀ヶ丘。 どれもこれも、哀愁に満ちている。 月日が百代の過客であるが故、時を冠する名も旅を続け、そして色褪せてゆく。 イカ墨の如き色と成り果て、先に進むこともできず、そこにそのまま留まるのみ。 この名前をつけた時点で、その旅の終着は決まっていたのだ。 |
−以上− |