三浦宗務総長とG・恒沙との話し合いメモ(2003年1月30日)


  総長のほうから、三会派との話し合いを持ちたいとの要請があり、午前中に興法議員団、午後の前半に真和会、そしてその後にもった。 予定より、40分延びる。はじめに、総長より20分程、募財方法と臨宗に向けて話あり。そのあと、質疑応答に入る。

《三浦総長の提起》
 ご遠忌とご修復を迎えるにあたり、信心回復と宗門護持の志の掘り起こしに繋がらん事を基本姿勢として臨みたい。特に、募財については、従来のようなご依頼・割当方式をとらず、それぞれの現場で意欲的に受け止めていただき、一人一人が事業の主人公として参画していただ
く意味をそこに見い出すような取り組みをお願いしたい。
 割当はしないが、一応の目標額にあたるものは示させて頂く。お預かり門徒の7割の方に、
2・3万をめどにお願いしたい。10年の間に積極的に参画していただける門徒を見い出していく運動を展開してもらいたい。同朋会運動を展開している教団に相応しい募財のあり方として、教団活動に対してご賛同をいただき、懇志を納めていただくと言う関係を、門徒の一人一人と結び直していく機縁をしたい。
 次に、臨宗についてであるが、大体どれほどの総予算でやろうとしているのかを、できるだけ早く示して欲しいと言う全国の要望があり、それに応える為にやりたい。総議案として16議案考えているが、臨宗には、総計画・総予算を含めて4議案までをかけたい。ただ、スタートは、2003年度からとなる。


 【 質 疑 応 答 】

▼目標額をご依頼はするが、割当はしないということだが、各教区での扱いは、教区に任せるのか。教区によっては、各寺院に教区で割当をするところと、目標額を各寺院にお願いするところが出ると思われるが。また、割当がないのだから、そこには、完納・未納ということはなく、したがって、完納記念品もないということか。
《総長》
ご依頼のしかたは、教区に任せる。完納・未納ということはない。完納記念品も考えていない。


▼目標額は提示するようだが、何を基準として目標額を算出するのか。
《総長》
新旧どちらの基準を適応するのかということだと思うが、現時点では、未だ決めていない。


▼懇志教団に立ち戻ろうと言うことであろうが、経常費についてはどうか。また、何を基準にしようとするのか。
《総長》
経常費については、従来どおりご依頼割当をしていく。なお、基準については1:4:5の新算定法を用いることになるだろう。ご遠忌・ご修復事業が終わってから、経常費にも懇志として募財できる形を取りたい。その上からも、この度の大事業を機縁として、本廟護持の志を一人一人と結び直してもらいたい。


▼門徒戸数調査を今後何年先にやると言う約束はできないか。
《総長》
全国的な形で、要望が出されていることは承知してるが、力づくで上から下へということもできないだろう。何年先にやると言うことはいえない。門徒をどう定義するかという問題もある。

▼総予算に対するご依頼額の割合はどうか。自己資金はどのように考えているか。
《総長》
此度の事業の総予算は300億を越えない。そのうち、200億あまりをご依頼したい。その余を、平衡資金と一般会計回付金からなる自己資金でまかないたい。


▼割当せずという新基軸を出して、すでに内部のコンセンサスは得られているのか。そして、その成功の見込みはどれくらいあると考えているか。
《総長》
私自身、必ず成功するかどうか分からないが、是非成功させたいと思っている。教区会・教区門徒会等で趣旨の徹底を行ないたい。


▼目標額の収納ができなかったときにはどうするのか。施工業者等に対する支払い責任はどうなるのか。
《総長》
それは、割当したからといっても同じではある。実際蓮師の時には、ご依頼の60%の教区もあったが、超過の教区があったからできた。
もし、万一の場合いには借り入れが出来る方途も考えたい。

▼瓦懇志のご依頼の中での位置付けは。
《総長》
門徒一戸あたり、たとえば3万円お願いするならば、その中に瓦懇志を組み入れていただきたい。ご進納いただいた方のお名前を残す形で御懇志に応えたいと考えている。

▼相続講の扱いについてはどうか。
《総長》
即納という形で納めていただいている瓦懇志については、相続講の賞典は扱わないが、積み立てて納金されているところもあり、相続講を併用したいと思う。


▼「ご依頼に関する委員会」の答申はどう扱うのか。
《総長》
昨年末に委員会から1:4:5の数字が、中間報告と少し違うが出された。各教区から要望も出ている。問題もあろうが、先程言ったように、来年の経常費ご依頼には、新基準を適応しようと考えている。


▼次に、臨宗についてお尋ねする。総長はかねてから、宗門の行財政改革こそがご遠忌事業だとおっしゃり、「ご依頼に関する委員会」の各教区の聞き取りにおいても、行財政改革なしにご依頼の見直しなどできないという意見が大勢。そのようななか、行財政改革については、全く示されないで、総計画と総予算だけを審議せよと言うのは、乱暴。議員の良識として受け容れられない。
《総長》
宗務職制の見直し、及び行財政改革については、常会で示したい。臨宗では、総事業・総予算にのみ絞って審議してもらいたい。総事業はどれくらいかかるのか、一日も早くその全体を示せと言う地方の声が大きい。その声に応えて、臨宗を開きたい。


▼参議会議員の任期が4月30日で切れる。各寺では、次の組門徒会員を選出している。このような時期に、こんな大きな問題を審議していただくのが、参議会に重きを置いているといえるか。
《総長》
現議員の方は、今まで充分関わって、よく了解していただいている。時期に問題はない。

▼重大案件であるから、事前に充分検討できる時間が欲しいが、いつ頃までに、総事業・総計画の詳細を示すのか。
《総長》
2月中に示したい。郵送ではなく、準備が出来たら一度皆さんに集まってもらって説明したい。

▼いつ頃、そして会期は。
《総長》
3月10日から彼岸までの間と見てもらって良い。会期等については代表者会議で決めたい。

▼どのような内容の改革を考えているのか、大枠でいいから言ってもらえないか。
《総長》
ご遠忌の本部体制と現職制との関係、宗務所内部の諸改正を総務が中心になって取り組んでいる。また、地方については教区の統廃合について。


▼ご依頼すれど割当せず、ではなく、割当できずではないのか。
《総長》
割当できるものなら、割当したい。納得のいく割当基準が出来れば。

▼教区に丸投げで、責任転嫁でないか。

▼門徒が本廟に望んでいるのは、再建当時の復元ではなく、親鸞聖人に遇えるような本廟をどのように開いていくかと言うことであり、そのために、どのような本廟が望ましいかと言うことを中心据えて修復すべきではないか。