=== 国の情報公開法案に、もの申す ===

<<情報の独り占めはやめてくれ!!>> 



 1997年末に出された、情報公開法政府原案には、何と、法律に反して情報を開示しなかった人ではなく、開示した人の方を処罰する罰則規定があった!!

 今の世の中、アメリカの電子情報自由法を手本として、情報社会の先端を行く情報公開法を作ることもできるはずなのに、知る権利を私たちの基本的な権利として認めないことはおろか、要綱案にもなく、地方自治体の条例にもなく、委員会の検討課題にもならなかったような罰則規定を、いきなり何の臆面もなく登場させて平然としていられるとは、何という時代遅れか。

 こんな法律を作って、これからの情報社会をどうやって乗り切ってゆくつもりなのか。全く、時代錯誤も甚だしい。


 規制緩和規制緩和と言って、本当に規制しなければならないことも規制せずに、経済活動の自由ばかり優先しておいて、社会の活性化の基礎となる、最も重要な情報だけは、官僚や一部の行政組織だけで独占し、こんな情報の閉塞状態の中に閉じ込めたままにしておくつもりか。

 規制緩和というなら、まず、経済活動の基礎ともなり、活性化の源ともなり、社会の流れを作り出す原動力にもなる、情報についての規制を緩和したらどうか。


 それに、情報はそもそも誰のものなのか。

 情報を製造した人も、機械も、紙も何もかも、みんな公の税金を使って得ら れ、作られたものじゃないか? 税金で作られた情報を独り占めしていい訳がない。もともと皆のものなのだから、皆で分け合わなければいけない。


 それに、料金制度について、かかった経費くらい請求したい気持ちは分かる が、環境問題や政策に対する意見の資料となるような、私利私欲が目的でなく公の利益に結び付く情報を請求している場合まで、個人の負担としてしてしまうのは、請求してくれる人に気の毒じゃないか?


 環境基本法には情報提供の義務も書かれているんだから、積極的に情報を提供して、環境問題に関心を持つ人を助け、国民を啓発してゆかなければならないはず。それを料金を取るなんて、環境基本法の規定の意味がないじゃないか。

 なぜ、皆の利益につながる環境問題に取り組もうとする人が、遅れた環境問題があるたびごとに、自腹を切ってそれと格闘しなければならないのか。

 遅れていればいるほど、情報を公開するのに国はお金を儲け、遅れていると感じて、何とか改善しようと努力する善良な人が、お金を払わなければならない。

 これでは、自分で病原菌をまいて、病気になった患者を金を取って治療する医者と一緒だ。


 それに、情報の価値をどうやって決めるのか。一件いくらと数えるのか?

 どんな請求をする国民にも、公平に、何件になるのか計算できる基準をあらかじめ決めておくことができるのか。そしてその決め方が行政手続法の、国民に不利益を与える場合の適正な手続きを保障したデュープロセスの原則とやらに反していないのかどうか?

 請求の仕方や書類のとじ方や決済の取り方などによって、200円になったり30万円になったりするなどという悪夢のような悪質な取り立ては、かの有名なシャイロックだってしなかったんだから。


流れている曲は「遠くにみえる道」です。



このホームページに関する御意見、御感想は
ヘパフィルター(E-mail:hepaf@ag.wakwak.com)
までお願いします

(C) 1997 HEPAFIL
メール 前ページ 次ページ ホームページ