2000.6.6
石綿対策全国連絡会議から届けられた「アスベスト問題を考える集い」のちらしを紹介します。
-------以下、石綿対策全国連絡会議による呼びかけのちらしより〜全文転載〜
6.23 アスベスト問題を考える集い----------------------------転載終わり
2000年6月23日(金) 午後2時〜5時 参加費1,000円
全建総連1階大会議室(JR高田馬場駅徒歩10分)
会場住所:169-0075 東京都新宿区高田馬場2-7-15
TEL(03)3200-6221/FAX(03)3209-0538◆「アスベストによる健康リスク−許容濃度の考え方」
矢野栄二先生(帝京大学医学部公衆衛生学教室教授)
◆「アスベスト疾患の国際的動向と最近の話題」
高橋 謙先生(産業医科大学環境疫学教室教授)
◆ 関係省庁交渉の報告/その他
------------------発がん物質・アスベスト(石綿)は、「インダストリアル・キラー」とも呼ばれています。がんを引き起こす「可能性がある」というだけでなく、現実に世界中で大勢の人々を殺しつつあるからです。欧米や日本等では、1970年代にアスベストの使用がピークに達しましたが、現在、約8億人の人口に対して、毎年1万人の中皮腫と2万人の肺がん等が発生しているとも予測されているのです。西ヨーロッパにおける中皮腫による年間死亡件数は、1998年の5千から2018年には約9千とほとんど倍増し、今後35年間に25万に達するという推計もあります。
中皮腫とは、胸膜や腹膜にできる独特のがんでアスベスト被害のメルクマールとなる疾病と言われています。日本でも、1995年から中皮腫による死亡件数が把握できるようになりましたが、毎年500件から約600件へ、1998年までの4年間で2,243件になっていることがわかりました。肺がん等も含めたアスベストによる死亡件数はすでに年間数千件になっているものと考えられます。
世界中でアスベストの禁止を導入する動きが急速に進み、EU(ヨーロッパ連合)は昨夏、2005年までにアスベストを全面禁止することを決定しました。アメリカでも事実上ほとんど使用されなくなり、ブラジルなどアスベスト輸出国でさえもEUにならって禁止を導入しようという国も出てきました。
そのような中で、いまだに年間10万トン以上ものアスベストを使用(輸入)し続けている日本は、孤立無援のアスベスト使用大国になってしまっています。アスベストは「静かな時限爆弾」としても恐れられています。暴露してから数十年もたってからがんなどの致命的な疾病をもたらすからです。
私たちは、日本においても一刻も早くアスベストの全面禁止を導入することを求めています。今年も関係各省庁に対して、禁止の早期導入および各省庁に関わるアスベスト問題の対策の確立・強化を求めて交渉を行います。その結果のご報告も含めて、標記の集まりを企画いたしました。多くの皆様に参加していただくようお願いいたします。
石綿対策全国連絡会議
〒136-0071 東京都江東区亀戸7-10-1Zビル5階
全国安全センター内
TEL(03)3636-3882/FAX(03)3636-3881(会場周辺地図:省略)