2000.1.11 静岡県情報公開審査会委員について
静岡県の情報公開条例改正問題に関連して、審査会会長の牧田弁護士が静岡県の訴訟代理人と顧問弁護士を兼任されていたことについて、以前から問題を指摘していたが、昨年12月27日の情報公開室の説明によって、牧田弁護士をはじめ3名の審査会委員が、10月1日をもって、新しい委員と交替していたことがわかった。
この件については、春に、室長から数人で説明を受けた際、問題を指摘。その際、情報公開関連の訴訟を引き受けないという自重のもとに行われているので問題はない、その後法規室で説明を聞き、同室でも問題はないと説明されていた。
8月終わりに行われた第2回懇話会終了後も、私学文書総室長に、このような形で運用が行われているのは、審査会の信頼性について大きな問題があるのではないかと直接指摘していた。
その時の話では、議会でも何回も答弁しているし、今の運用で問題はないということだった。また、今度の改正に伴って別の人に変更することはあるのかという質問についても、他の人に変更する必要があるとは考えていないという話だった。
議会での答弁についても情報公開室に聞いて調べていたが、これまでの所、県がこの点に関してはっきりとした答弁が行われているという確認はできていない。
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変更によって、現在の委員は次の5名となっている。
静岡県公文書開示審査会
会長 角替 弘志 (常葉学園大学 教育学部教授)
会長代理 小野 森男 (弁護士)
委員 大村 知子 (静岡大学 教育学部教授)
委員 矢野 正子 (静岡県立大学 看護学部長)
委員 山中 崇弘 (静岡新聞社 常務取締役)
情報公開室の説明によれば、会長の角替弘志氏は9年目で、現在は清水市の審査会委員を兼ねている。静岡新聞社の山中崇弘氏は3年目という。この2名が前からの委員。静岡大学の大村知子氏は、三島市の審査会の委員を兼ねている。 よって、他の自治体の審査会の委員を兼任しているのは、会長の角替氏と 大村氏の2名ということになる。
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情報公開室の説明によれば、前任の審査会委員のうち、牧田弁護士をはじめ、大坪檀会長代 理(静岡産業大学国際情報学部教授)、松本玲子さん(民生委員・児童委員)の3人が、10月1日をもって交替した理由は「内規による」という。
内部の取り決めで、「10年、70歳を一定の目途として交替をする」と いうきまりがもともとあって、それに従って施行後10年を区切りとして 交替してもらった、委員にもそのように説明をしたという。
これまでの度重なる説明の中で、そのようなきまりがあること を全く知らせてもらえなかった点については、きまりといっても 目安のようなもので、新しい委員がきまらなければ続けてもらうことも あるからそうは言えなかったとのこと。
このような説明の仕方が、「説明責任」を最も重視しなければならない情報公開室で行われていることから、「説明責任」の内容が問題になる。(「説明責任」とは、ただ説明できればいい、説明すればいいということではなく、県民の信頼を裏切らないように、県民との信頼関係を大切にしながら実行されることが大切だ。)
「10年、70歳を一定の目途として交替をする」という「内規」については、今後調査する予定。