国産車にザガートのボディーを載せただけ


 一般的なスペシャル・ボディーに対する日本人カーマニアの認識。
日本にはカロッツェリアに匹敵する工房が存在しない為、仕方のない所である。
 もっとも責任の一端は「ミツオカ自動車」のようなバックヤード・ビルダー。
イギリスやアメリカの一部のキット・カー・メーカーにもある。
オリジナリティーの全くない低水準のパイク・カーの氾濫がそのような認識を与えているとしたら問題である。
 と言ってもザガートでも最近はスズキ・エスクードやトヨタ・ハリアーなどで、バックヤード・ビルダー まがいのドレスアップカーを作っていたのだから、その様な認識を持たれても自業自得の感はある。

世界のトヨタの1部門であるトヨタ・モデリスタが
ザガートのSZデザインと組んで作った。
「ハリアー・ザガート」である。
またの名をイタリアン・ロケットと称するこのクルマは
ザガート・デザインではあるものの、製作は全て
モデリスタで行われた。
流石はトヨタ。 ステルビオの惨憺たる結果を研究し、
リスクの少ない方法で、ザガートのブランドを上手く
利用している。
私は、トヨタのこういう「小狡い」ところが、
溜まらなく嫌いである。
アルファロメオ155の前後バンパーとフェンダーを
モデファイした「155TI−Z」である。

当然、クルマ本体にも手が入っており、エンジンや
足廻りもチューニングされている。
TSとV6の2種類のエンジン,FFとQ4の
組み合わせが選べたそうだが、
実際はV6のFFが多かったようだ。

更に過激なオール・アルミ・ボディーで羽の生えた
GTA−Zも用意されていたが、
現在、日本では1台のみが確認されている。

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